見出し画像

【REVIEW】Of Mice & Men Stoke-on-Trent show

12月半ば、イギリスは場所によっては氷点下になり、連日の小雨や雪で足元は湿っている日が続いていた。
今回はイギリスの滞在最終日。マンチェスターから鉄道で約1時間、Stoke-on-Trentという街でのショーへと向かった。
ちょうどこの時期、イギリスの国鉄がストライキを起こしている時期でもあり、急行列車が次々と運休になる中、なんとかStoke-on-Trentに行く列車のいくつかは通常運行という事を聞き、前日からビクビクしていたが(グラスゴーからマンチェスターに行く列車は全て運休になっていたため、急遽高速バスで移動した)なんとか会場最寄りの駅へと。

ここでオフィシャルサイトやチケットサイトに掲載されている時間に会場へ向かうと……なんとバンドの入り時間。
Of Mice & Menのメンバーと忙しくしている一発目のバンドメンバーとばったり。
邪魔になるのもな……と感じたので、近くを歩いて手頃そうなファーストフード店へ入店し時間を潰す事に。
しかしこの街自体が結構な田舎で、メイン通り以外はほぼ飲食店はなく、キャパも前日までの公演と違い600ほど。逆にチャンスではあったが、バンドとしてはもしかすると物足りないショーになってしまったのかもしれない。

Caskets

開演して2バンド目、UKのバンドであるCasketsが登場。
一曲目のGuiding Lightの始まりからパッと目の前が開けたかのような感覚に。

そう、彼らの音のクリアさとタイトさはBlue Ridgeで体感済み。
そしてメンバー全員、転換のサウンドチェックの立ち姿からかっこいいのだ。

「皆一緒に歌ってくれる?」とVo.のMattがフロアへマイクを向ければ、一斉にオーディエンスが大合唱を始めたMore Than Misery。
"I'm Okay" 
のコーラス部分をシャウトでかっちりと締める上手Gt.のCraig。一番最後に加入したメンバーだが、彼がいることによってよりCasketsのサウンドにも体制にもまとまりが出たように感じる。

そして客を存分に煽りながら、堅実なプレイを見せるBenjiに、終始笑顔が印象的だったBa.のChris。

最後の1秒、その時まで全てのはまるピースが美しい。
その一曲一曲が心が洗い流されていくような珠玉のメロディばかりなのだ。
そんな素晴らしいショーを彼らはこの日も人々の目に映し、はっきりと焼き付けてくれた。

  1. Guiding Light

  2. Believe

  3. Drowned in Emotion

  4. Hold Me Now

  5. More Than Misery

  6. Too Late

  7. Hate Me

  8. Lost in Echoes

  9. Falling Apart

  10. Glass Heart


Of Mice & Men

UKツアーとして、各地を回った彼ら。
もうキャリアとしてはベテランで、初期のオースティン時代を知らないファンもいるのでは……? と感じるような様々な年代の客層。
この街の人々が、いかに彼らを待ち望んでいたか、それが背中に刺さるほど伝わってくるような大歓声の中、彼らのショーは幕を開けた。

ヴァレンティノの繰り出す力強いドラムの音から、野獣のようなAaronの咆哮、そして伸びのあるクリーンへとチェンジするようなBones Exposedからスタート。
流石ベテランといったところだろうか、緩急のしっかりとした煽りとメロディに、すぐさまオーディエンスの中にはサークルモッシュが発生。

続くWould You Still Be Thereではサビに合わせて大合唱がおこり、根強い人気をこれでもかというほど感じる。
コロナ前に見た彼らの姿よりも、何倍もそのバンドとしてのクオリティやまとまりがアップしている印象だった。

フィルも終始にこやかにオーディエンスを煽り、安定感のあるプレイを披露。

ラストのアンコールではBloom、そして Second & Sebringでは美しい歌声に合わせファンもことさら声を上げての大合唱。
そしてAaronがオーディエンスの中に飛び込むと、彼を囲むように人々から手が差し伸べられ、波のようなダイブも押し寄せた。

今回のショーの後半には帯同バンドのVoをステージに呼ぶ場面も。

アンコールまで終始笑顔に溢れ、温かい声援の中この日のショーは幕を閉じた。

すぐに2階へ上がりファンとハイタッチを交わすメンバーが印象的でした。
この日のタイムテーブルが告知より1時間半遅いものだったため、バンドメンバーに話すことは叶わず最終列車へと。

  1. Bones Exposed

  2. Would You Still Be There

  3. Castaway

  4. Obsolete

  5. Warpaint

  6. Indigo

  7. Into the Sun

  8. Earth & Sky

  9. O.G. Loko

  10. Instincts

  11. Bloom

  12. The Depths

  13. Second & Sebring


年明けの来日公演は残念ながらキャンセルとなってしまい、今回も日本で観ることがかなわなかった彼ら。
あの歌声とメッセージを、いつかまた日本でも観る機会が来ることを願ってやまない。


私、Marinaの今後の取材や活動費、または各バンドのサポート費用に充てさせていただきます。よろしくお願いいたします!