ハヤカワトモヒロ(はまー)

1992年生まれ。都内のNPOに勤める31歳。話し、書き、歌う人。音楽と料理が好き。

ハヤカワトモヒロ(はまー)

1992年生まれ。都内のNPOに勤める31歳。話し、書き、歌う人。音楽と料理が好き。

マガジン

  • 温もりは冷めてしまうものだけど

    若者支援という、分かりやすそうで、だけど一言で伝えるのは難しい仕事をしています。若者たちと過ぎゆく日々の中で考えたあれこれ。

  • すきまの記録

    忙しない日々に空いた、愛すべきすきまの記録。

最近の記事

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どうも、ハヤカワトモヒロです|自己紹介

はじめまして。ハヤカワトモヒロです。 はまーと呼ばれています。 「呼ばれています」という表現にしたのは、実は自分からそう名乗ることは案外少ななかったりするから。 でも、まわりの皆んながそう呼ぶもんだから、気がつけばハヤカワと自己紹介したはずの相手も僕のことを「はまー」と呼ぶようになっています。 最近では苗字やファーストネームで呼ばれることに違和感を覚えるようにすらなってしまいました。 大学入学当初からの渾名なので、かれこれ10年以上呼ばれています。大学デビューのために生ま

    • 会いたい人には、会いにいく

      5月24日。愛媛県の内子町という所に来ている。 内子町は江戸時代後期から明治時代にかけて和紙や木蝋の生産で栄えた町で、八日市護国地区には当時の面影を残す町家や豪商の屋敷などが軒を連寝ている。 山々に囲まれ、ゆったりと静かな時間の流れるこの街は、今では今治に並んで愛媛の好きな地域のひとつだ。 目的地は町並み保存地区の入り口にあるゲストハウス。築170年の古民家を改装したのだそう。 昨年の7月に受講したワーケーション研修という自治体職員向けのプログラムに参加した際に視察先兼宿

      • 温もりは冷めてしまうものだけど

        はじめまして。ハヤカワトモヒロと申します。 「若者支援」という、わかりやすそうで、一言で言い表すには少し難しいことを仕事としています。 若者たちと過ごす日々では、想像だにしないことが起こります。一般企業に勤めるサラリーマンとしてのルートを進んでいたら、出会えなかった感情にも触れることもしばしば。 瓦解していく「普通」と、それでも譲ることの出来ない自分の中の「正しさ」の摩擦に葛藤しながら日々感じることを、できる限りリアルな言葉で綴ろうと思って、この記事を書いています。

        • 他愛のない日々も祝うべき日常

          「ライブをして欲しい」 オープンから1周年を翌月に控えたコーヒースタンドで、僕の友人は楽しそうに言った。この人は少し先の計画を本当に楽しそうに話す。企み、と言う言葉が、彼女にはよく似合う。 正確には「ライブをして欲しい」じゃなくて、 「ライブをしたら良いと思うの」 だった気もする。 「良いですね」と、二つ返事でOKした。それ以外の選択肢など、僕はそもそも持ち合わせていない。面白そうな企みには是が非でも首を突っ込むと決めているのだ。 もちろん、面白そう以外にもちゃんと

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        どうも、ハヤカワトモヒロです|自己紹介

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        • 温もりは冷めてしまうものだけど
          1本
        • すきまの記録
          3本

        記事

          文章の奥には人がいる

          文学フリマに初めて行った。 普段本屋はよく行くけれど、こういった展示即時販売会は初めての経験だ。 あまり多くの人が集まる場所が苦手というのもあるけれど、売り手とのコミュニケーションを想像すると、ちょっと二の足を踏んでしまうというのが1番の理由かもしれない。元来、僕は人見知りなのである。服屋さんとかで店員さんと話すのもあまり得意ではない。 それでも今回足を運んだのは、知っている人がいたというのが大きい。 大学からの友人と、職場で関わっている若者がそれぞれ寄稿者、出展者として

          すきまの記録 2024年5月前半

          忙しない日々の間に空いたすきまのような時間たちの記録。 他愛もない、他人からしたら、たかがそれくらいのありふれた出来事でも、僕にとってはかけがえのない日常。このすきまがあるから、忙しない日々の中でもゆっくりと呼吸ができる。 あまり記憶力が良くないので、備忘も兼ねて。 本当になんてことのない誰かの日常の1ページだけど、箸休めくらいになれば僥倖です。 4月後半の記録はこちら 5月2日 前日からどうも気分が優れない。クリティカルに体調が悪いというわけではないが、悪寒が消えない

          すきまの記録 2024年5月前半

          すきまの記録 2024年4月後半

          忙しない日々の間に空いたすきまのような時間たちの記録。 他愛もない、他人からしたら、たかがそれくらいのありふれた出来事でも、僕にとってはかけがえのない日常。このすきまがあるから、忙しない日々の中でもゆっくりと呼吸ができる。 あまり記憶力が良くないので、備忘も兼ねて。 本当になんてことのない誰かの日常の1ページだけど、箸休めくらいになれば僥倖です。 4月前半の記録はこちら。 4月17日 閉店してしまう知人のカフェへ。 このお店では以前、仕事で関わっている若者が働いていて(

          すきまの記録 2024年4月後半

          積み重ね続けたものだけが、割合を増していく ~Bray me 1st Full Album「DUH」Release Tour Final観戦に寄せて~

          Bray meのライブに初めて行った。 凄く、凄く良かった。超・充実の2時間だった。 語彙力が何処かに旅立ってしまって上手くまとまるかはわからないけれど、今感じていることを言葉にしておきたいと思って、慌ててパソコンに向かっている。 最初にBray meを聞いたのは、昨年の夏頃だったと思う。 その頃、新しい音楽との出会いを求めて、インスタのストーリーズやYouTube Shortsで流れてきた音楽系の広告の曲をApple Musicのライブラリに追加する、というマイルールを

          積み重ね続けたものだけが、割合を増していく ~Bray me 1st Full Album「DUH」Release Tour Final観戦に寄せて~

          すきまの記録 2024年4月前半

          忙しない日々の間に空いたすきまのような時間たちの記録。 他愛もない、他人からしたら、たかがそれくらいのありふれた出来事でも、僕にとってはかけがえのない日常。このすきまがあるから、忙しない日々の中でもゆっくりと呼吸ができる。 あまり記憶力が良くないので、備忘も兼ねて。 本当になんてことのない誰かの日常の1ページだけど、箸休めくらいになれば僥倖です。 4月1日 江ノ島(と言っても泊まったのは平塚)を後にして、東京へと帰る。 チェックアウトギリギリまで寝て、前日に消費した体力は

          すきまの記録 2024年4月前半

          2023年、芽を守り、育むような1年

          伸ばしていた髪をバッサリと切りました。 11月の終わりくらいから、「これはちょっときついぞ」と思うことが増え始めたので、厄祓いの意味も込めて。 伸ばしている最中は、結べるようになった髪に嬉しくなったりもしましたが、いざ切ってしまうと、この形があるべき形のようにも思えます。(あと、短い方が若く見える) 今、紅白歌合戦を見ながらこの文章を書いています。 すき焼きを食べて、紅白を見て、年越しそばを食べる。毎年変わることのないルーティーン。毎年同じだからこそ、強烈に年の瀬を感じられ

          2023年、芽を守り、育むような1年

          青を秘めて

          ーー内側に覗く青色に、胸の高鳴りを感じた。 インナーカラーを入れたいと思うようになったのは、無職になった頃からだったように思う。 きっかけと言えるほどのものはなくて、ただ漠然とした願望だった。 * 2020年の初め、コロナウイルスの猛威によって次第に閉じていく世界の中で、僕はうつ病の再発によって文字通り部屋に引きこもっていた。 先の見えない世情、一向に上向かない自身のコンディション。 将来への不安と焦りは募る一方で、休むほかないのだという達観もあり、しばらくの期間をほ

          ヒトサラのセンス・オブ・ワンダー

          「心が健康になっていく気がする」 僕は普段、若者支援の現場で働いているのだけど、その仕事のうちに施設を利用している若者たちへの食事の提供がある。 施設を訪れる若者たちの背景は様々だが、その多くが「家に居たくない」「家に居られない」事情を抱えて僕らのもとを訪れる。 十分な食事を家で摂れていない子も中にはいるので、そのお腹を満たしてあげることは僕にとって重要なミッションだ。 それは2023年を迎えて少し日が経ったある日のこと。 一人の若者が夕飯を食べ終えると、冒頭の言葉を溢し

          ヒトサラのセンス・オブ・ワンダー

          家系は、普通・濃いめ・少なめで

          どうも、ハヤカワ(はまー)です。 日曜の仕事終わり、休日を目前に僕はよくラーメンを食べに行く。 大体、月に2回くらい。 1週間の活動で空っぽになった体には、家系ラーメンの濃い味がよく染みる。 味の好みは「普通・濃いめ・少なめ」 初めて家系の味を知ってから10年変わらない僕の鉄板チョイス。 トッピングは海苔と味玉。(時々チャーシューも) もちろん、ライスも忘れない。 むしろ家系に関してのみ、僕は麺ではなく米を食べに行っていると言っても過言ではない。 梅に鶯、月には雁。そして

          家系は、普通・濃いめ・少なめで

          2022年、それは間違いなく転機だった

          2022年が、間も無く終わろうとしています。 皆さんはいかがお過ごしですか? どうも、ハヤカワ(はまー)です。 今年は間違い無く転機と呼べる1年でした。 目まぐるしく過ぎていく日々の中で、自分を失わずに笑って過ごせたことに、自分でも驚いています。 きっといろんな場面で、共に笑い、元気づけてくれる人がいたからです。 本当にお世話になりました。心からありがとうございます。 1年間駆け抜けてみて、程よく自信がつきました。 うつ病というヤツはどうしても再発のリスクが伴うので、陰

          2022年、それは間違いなく転機だった

          自分の世界を広げる

          突然だけど、「ヤールギュレシ」というものを知っているだろうか? ヤールギュレシは、トルコの国技にもなっている伝統的な格闘技で、650年もの歴史があるとされているオイルレスリングの1種。日本ではトルコ相撲なんて呼ばれているそう。 細かいルールなどは、本題から逸れてしまうので割愛させてもらう。 知っていた方もいるとは思うけれど、知らなかった方がほとんどではないだろうか。僕もヤールギュレシの存在を知ったのはつい最近のことだ。 知らなかった方は、幸運かも知れない。 今この瞬間、

          ここではないどこか

          中学・高校生の頃、「ここではないどこか」に憧れ続けていた。 それが思春期独特の感情だったのかはわからないけれど、家庭や地元に対して、小骨が喉につかえる程度の生きづらさをずっと感じていた。 「このままではいけない」 そんな感情ばかりが思い浮かんではぼやけてを繰り返していた。 愛知県の片田舎に住んでいた当時の僕にとって、文化の最先端が集う「東京」は、正しく「ここではないどこか」の象徴だった。 名古屋でも、大阪でもなければ、海外でもない。「東京」こそが憧れだった。 大学に入学