月組『Eternal Voice / Grande TAKARAZUKA 110!』(2024/4_3回目)


座席 : 1階29列センター

めちゃくちゃはっきり見えた。視界が開けている…!このブロックは立ち見もないので、後ろを気にせず見られた。ものすごく「劇場」であることを実感できた席。音もしっかりまとまって聞こえる。
ご観劇いらっしゃるな〜と思ったら暁さんたちだったそう。教えてくださったお隣のお姉様、ありがとうございました。グレーのジャケット姿で、顔が小さく身体が薄い。細いじゃなくて薄い。こちら側にいらっしゃるとその異次元さがまざまざと分かりますね……。鍛えてるんだろうなあ。


Eternal Voice

オペラを買い換えた(別記事にしてます)ので見える世界が変わりました。皆様の美貌と表情が見える見える。感想の文字数も増える増える。

ユリウス

プロローグでかなり険しい顔をしていて、たまにため息をつくような表情に心が苦しくなった。

この表現が正しいのか分からないけど「オタクっぽい」雰囲気がすごくあるの、月城さんの幅広さを感じた。口の開き方とか、言葉の発し方とか…?初めてダシエルに会ったとき、首だけで挨拶してたの解釈一致。
「面白い」と思った対象を見かけるとすぐニコニコしていて良かった。最初、首飾りを見る前、紙を渡されたところからもう若干楽しそう。前まではこんな感じじゃなかったはずなので、今日のユリウスは好奇心が前に前に出ていたと思う。

失神から目が覚めてアデーラに抱きつかれるシーン、一瞬「はっ」と固まってた。そこからずーーーっと手繋いだり肩抱いたり微笑ましいね。
「綺麗になった」のシーン、思わず溢れでた言葉に自分ですごく動揺していて良かったな〜!本心からの言葉なのでいやらしさがない。「氷が溶けていくみたい」と言ったアデーラに対する「いいね」が静かに噛み締めているみたいでじんわりときた。ここの自己開示し合いシーン大好き。

おじさん宅に戻って説明をするシーン、宗教戦争の下りを理解できないおじさんへのイライラ顔がめちゃくちゃ、頭いい人に同じことを2回説明させてしまったときのそれで心臓がギュッてなった。ごめんやで……。

今から乗り込むぞシーン、トリデンテが銀橋で歌うとき三者三様の声量ですごかった。三声しっかり聞こえたし、分厚い板がぐんぐん迫ってくるようなハーモニーを感じた。すごい。

最後、冒頭から考えられない表情の晴れやかさで、きらきらした瞳がまっすぐ前を向いていて良かったな〜。続きが見たい。この世界で事件をドタバタ解決する連ドラやりませんか?Netflixオリジナルでもいいんで……加入するんで……。

アデーラ

可憐で聡明。はい、好きです。今回の海乃さん、私好みの声色ですごく良かった。美しい女性の声って感じ。
カイにメモを渡すところ、帽子で表情が見えないのすごくいいな〜と思った。ペンを走らせる所作から魅力的すぎる。

メアリースチュワートと夢の中シーン、ここの衣装めちゃくちゃ好きなのに一瞬で消えてしまって悲しい。すごくよく似合ってるのにな。

最初はあんなに強張ってたのに、だんだんとユリウスに心を開いて、柔らかな表情になるのとても良い。そりゃユリウスも美しいと言います。「巡り会えたから!」の勢い良くて好き。
口調もだんだん砕けてきてて、「占い師やってた方が楽ね」の声色とかテンションにすごくドキッとしてしまった。

「あるがままに生きていく」というアデーラの答え、最初はちょっと受動的すぎないか?と思ったけど、自分を受け入れられなかったアデーラからしたらものすごく能動的なんだと気付いて、すごく素敵な考え方だと思った。そうさせたのがユリウスだという事実がとても良い。

ラスト、ちらっとユリウスを見る大切な眼差しが本当に素敵。
全体的にふわっふわの髪の毛とふわっふわのお洋服がとてもとてもお似合いで、目に映るだけで眼福でした。

ヴィクター

あまり意識できてなかったけど、意外と衣装チェンジ多いなという気づき。最初、アデーラと合わせるようなワイン色のお洋服がめちゃくちゃ好きでした。鳳月さん×深い色=約束された勝利のスタイリング。

「君たちは、、何だろう🤔」でせり下がるの、何回見てもちょっと面白い。そしてかわいい。

自分の思考をぜーんぶ喋っちゃうの、頭の回転が速い人のそれで大満足でした(なんで可能性を打ち消していたんだ…!のシーン)。

「諸〜君!」のシーン、今までスタイリッシュさに気を取られて気付いてなかったけど、冷静になんでこんなファンファーレ鳴り響いてるんだ…?笑 大事なシーンだけど、かっこいいんだけど、そのミスマッチさがヴィクターという人そのものみたいで良かった。

ダシエル

弊社に居て欲しい中間職。風間さんのこういう役作り大好き。ヴィクターに失言を責められたシーン、両手を体の前でちっちゃく組んでて微笑ましかった。ダシエルメインのスピンオフも欲しいな〜。

「とりあえず俺が行くよ」がもう、職場で言われたい台詞すぎる。ちょっと困った顔しながら全部テキパキ片付けてくれるのまで想像できるから本当に弊社に居て欲しい(以下略)。

「違う!それは現実」の後の、「うそーん」な表情、地味にめちゃくちゃ楽しみにしてるので今日もバッチリ見れて満足です。

マクシマス

前回からめちゃくちゃ注目してる方。やっぱり要所要所彩風さんを感じる……と思ってたら雪から組み替えされてきてたのね?!
ちゃんと追ってたらしっかり表情が変わってて良かった。特にオークションのことを知るシーン、ゼインにバカにされて一瞬目を見開くところ。エゼキエルが代わりに怒ってくれたのですぐ引っ込めたけど……。この2人、いつもこんなかんじなんだろうなと分かって良かった。感情がちゃんと出なくて唇がゆがむキャラ、大好きです。
ヴィクターに銃を向けられて速攻降参してたり、「負け」を潔く理解してたの、とても聡くて良かったです。エゼキエルとのバランスがとても良い。

エゼキエル

いつ見てもパワフル。居なければ、そして彩さんじゃなければここまで作品として仕上がってない気がする。悪側が魅力的な作品はもれなく面白くて、前作だとそれは鳳月さんだったりしたけど、今回は特にエゼキエルだったなという印象。すっごい。呪いのシーン大好き。エイデンとのシーンも大好き。ちなみに今日の「ぶっ殺す!」は、「ぶっころーす(ちょっと棒)」で、売り言葉に買い言葉感あってとても良かったです。エイデン然り、おじさんの妻(?)然り、フォザリンゲイのお姉さん然り、月娘さんたちは、自立して生き生きとしてるからすごく好き。

エイデン

弊社に居て欲(略)。
ヴィクターに褒められた時の返事(あ、はい)が、有能すぎて何を褒められているのか分かってない人のそれでとても良かった。自分にも他人にも厳しそうだけど、こういう人の下で働けたら最高なのにな〜と思うなど。
呪いにかけられてるシーン、何を言ってるのか今日ちょっと聞き取れた「ダレカタスケテー」でした笑 2回目は聞き取れず……。

その他

ど頭のチェロ(たぶん)といい、席の関係かオーケストラもちゃんと耳で聞けてすごく楽しかった。木や管が響いてる感がすごい。当たり前のように生演奏を享受してるけど、全くもって当たり前ではないよな。

天使組のお二人もすごくすごく良かった。セバスチャン(大楠さん)は代役だけどハマり役では?きよらさん、今回ちゃんとお顔が見えて、可愛いだけじゃない冷徹な表情が新鮮でよかったです。「ううん…?へぇ…」がすごくすごく好き。

メアリースチュワート(白河さん)、表情演技がすごい。夢のシーンでは喋れないからこそ「悲痛」の表現がものすごかった。

イギリスという世界観と、史実の部分を丁寧に下敷きとしている感じがして、個人的にはとても好きな演目。この時代の小説を読みたくなったぐらい。(おじさんの家にターナーの絵が飾られてたりとか。細かい)
軽妙な掛け合いも相まって「演劇」っぽいなと思った。Xで小劇場作品っぽいと言われてて、なるほどな〜と思った。確かに(小劇場知らないけど)。RRRと比べて舞台に人がすごく少ない。主要人物が会話で紡ぐシーンが多くて、ずーっとオペラ上げっぱなしでした。でもだからこそ今の月組さんの作品として成立するんだろうな。


Grande TAKARAZUKA 110!

視界がキラキラでとても幸せでした。場面ごとに。

プロローグ

憂いなんて何もない、晴れやかな月城さんの表情で一気に引き込まれる。今作はタカラヅカレビューの王道的な作品だと思うけど、「そう、これ!」を強く感じられて最高。今日のリップ、結構青みピンクだったけどよくお似合いでした。あとアイホールいっぱいのラメが衣装と合ってすごく綺麗。
朗々と響く「ンGrande~Takarazuka~」の歌声最高。「あなたに届けましょう」、センターから見ると本当に「私に」届けてくださっている…?と錯覚してしまう。
今日の月城さん、いつも以上にニコニコしてて、銀橋リレーもめちゃくちゃ楽しそうだったな。
上から看板が降りてきて、銀橋とステージにゴールドがいっぱい並ぶ光景、壮観です。

アヴァンギャルド

今回「見つけた」彩海さん、なんかめちゃくちゃ余裕と声量があって、けっこう意識的にオペラあげたし探してた。オールマイティに何でもできる印象。
そして、ここは治安悪めな鳳月さんが見られるので大好き。
天紫さんたちと入れ替わるとき、はけ際でスライディングウィンク決められてびっくり。あまりにも綺麗なウィンクを不意打ちで決められてしまった……。もしかして月組さん、あんまりウィンクしない?久々に綺麗に捉えられてちょっと放心した。あと何回見ても銀橋きっすは良いです。

中詰

ここの海乃さんがめちゃくちゃ好き。銀橋に娘役さんが並ぶところ、ちょっと影のある色気を纏われててすごくすごく良い。お衣装も似合ってるし「良い女」感がすごい。
客降り、最後列センターなので前方ロックオンだったけど、暁さん方面に結構みんな指差しとかしてる気がした。月城さんがニコって笑った気がしたのは幻覚か…?

そして大好きロケットボーイ風間さん。A pretty girl~の声が深いし歌は上手いし洒落てるし。私の好きな風間さんが濃縮されてる。

雪月

髪のキラキラがとても綺麗。神秘的な雰囲気と相まってとても幻想的。月城さんのどこまでも澄んだ瞳がなんか儚くて、このまま月に帰ってしまうんだとふと思った。ラストの振り返りが神々しすぎる。最初からずっと届くわけないんだけど、もう本当に行ってしまうんだなと思った。でも不思議と静かに受け入れられる気がするのは、表情がずっと穏やかだからかな。

海乃さん「少しだけ、さようなら」のときに、想いがこみあげた…みたいな顔をされてて、行かないで!!!!!となってた。(受け入れられるとは?)

黒燕尾

端正。すごく良い。なんであんなにかっこいいんでしょうね……。
銀橋に並んだ時、手を組んで空に掲げる振り付けが祈りのようで、綺麗に反射した瞳の光に強い意志みたいなものを感じた。真っ直ぐで綺麗。鳳月さん・風間さんと手をクロスさせるシーンがバトンタッチに見えてしまってもう、もう……。

マイベストフレンド

ここの月城さん、あまりにも「王」ですごい。
上手く表現できないけど、今日の月城さんからはすごく「賢王」という言葉を感じた。「覇王」ではなく。圧倒的トップダウンというより、王様含めて個々が調和し合ってて、でもその中心にいるのは絶対に月城さん・海乃さんな感じ。
どんな天変地異が起きようが、この王なら絶対になんとかしてくれるという確かな安定感を感じるというか。何が言いたいか分からなくなってきた…。

大階段でみんなが月城さんを見るシーン、風間さんがぎゅっと両手を握られてたのが印象的だったな。

デュエダン

王と王妃。心が洗われるようなブルーで、本当に夢のように美しい光景でした。
じゃれつくところ、海乃さんの高速回転が凄かったし、それを見てやれやれする月城さんとみんな大好き鼻ツンありがとうございます。
銀橋で月城さんが海乃さんの鼓動を聞くみたいな振り付け、あんまりにも「愛」でとても温かい気持ちになった。

フィナーレ

本当にずっとキラキラしてた。宝塚って素敵だなと改めて思えたショーでした。美しい人しかいないんだもの。私も心からのありがとうを拍手にこめたつもりです。
これがマイ楽のつもりだったのですが、なんと東宝でご用意されたので延命しました。ラストは東京でお会いできることを楽しみに。無事に幕が上がりますように。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?