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損をする自己紹介3つの特徴

仕事柄、ほぼ毎日自己紹介をされる立場にある。世の中にはいろんな仕事、状況を背負った人がおり、自分は基本的に相手の自己紹介を聞くのが好きな質だ。

しかし、相手に良い印象を与えない「損をする自己紹介」をされることがある。数は多くないがたまにある。それらの特徴で検索してみると、自分以外にも同じ印象を受ける人がいるようである。当人にこの記事が届いて何らかの気付きや改善機会につながるかは分からない。だが読んだ誰かの何かに役立つことを信じ、何が問題でどう改善するべきかを言語化しておきたい。

尚、すべて筆者の独断と偏見によるものなので正否は問わない前提をご理解頂きたい。

1.わかりにくい

1つ目はシンプルに何をいいたいかわからない自己紹介である。文章であれば読みづらい、口語でれば何をいいたいかよくわからない自己紹介である。

文章での自己紹介についていえば改行や句読点がなく、それにより要点、結論がわからない文章だ。20数行に渡ってひたすら長文が続くと読むのが難しくなる。

また、ただ長いだけでなく本題と関係ない話題が多すぎると分かりづらくなる(幼少期からのヒストリーや経験、保持している資格、趣味などの詳述)。こうなるとどの話が重要でどれが重要でないかの選別作業が入り、相手側のワーキングメモリを消費させてしまう。

基本的に自己紹介は、次のようにシンプルに簡潔なものが良いだろう。

・名前
・現況
・目的

こうした情報を適度に改行や要点を絞って出すことで、受け手に興味深くしっかり読んでもらえるだろう。

2.自慢

2つ目は自己紹介に自慢を織り交ぜるケースである。

「現在、◯◯の大企業でこうした仕事をしていて、収入は大台で~」
「仕事はこうで年収は4桁超えていまして~」

こういう具合で「実績紹介」と「自慢」を混ぜることで、自己顕示欲が隠顕するような自己紹介だ。「努力してきたのだからそのくらい受け入れてあげてもいいのでは?」と思われるかもしれない。確かに実績紹介ならそれは積極的にするべきである。たとえばこれが採用面接などの場で法務部への応募する場合なら、「過去に仕事をしながら傍らでこの資格を取得しました」といったPRは相手側にも好印象を与えるだろう。「セルフマネジメントができる有能な人だ」とポジティブに映る。

実績紹介と自慢の違いは、誰にベクトルが向いているか?という点だ。実績紹介はあくまで相手側に向いている。「じゃあそのスキルをぜひうちの仕事で活用を」「ぜひお仕事を」みたいな流れも期待できる。だが自慢は自分自身に向いている。「自分はこんなに有能な人間だ。自分を認めてほしい」という感じだ。これでは相手は置き去りに放置された状態になっている。理想的なコミュニケーションとは言えないだろう。

加えて自慢の問題は「本人の器が伝わってしまう」という点にある。「自分は年収1000万円で~」というと、確かに世間的には高収入であるが、聞く相手がその10倍所得があるなら「そのレベルを自慢できると考えるステージにいるんだな」などと印象を与えてしまいかねない。

相手の力量がわからない状態で、下手に自慢をしない方がいいだろう。

3.ネガティブ

社会は多様性である。なのである人、ある環境下では強みになる能力でも、人や環境が変われば逆に作用することがある。

「長期的にじっくり仕事に取り組める気質」と言われてポジティブに感じる人もいるし、スピーディーで環境変化が激しい場所では「仕事が遅そうだが大丈夫か?」と不安を与える可能性もあるだろう。よしんばネガティブに働く場面でも「自分でもこれを弱点に感じているので、現在改善の努力をしているところです」といえば、謙虚で向上心のある人だとポジティブに受け取れるだろう。

だが問題は、どんな相手にもマイナスに受け取られる能力を伝えてしまうことだ。たとえば「短気でカッとなりやすい」といった内容である。これを言われてしまうと殆どの場合、聞き手は構えてしまう。筆者は過去にそのように言われたことがあるが、その際は一瞬で相手とサーッと距離を取ろうとする自分に気づいたことがある。

攻撃的、暴力的な人でもウェルカム!お近づきになりたい!という人はあまり多くはないだろう。仮にそれが事実だったとしても、自己紹介でバカ正直に伝えてもお互いにメリットは何もない。だったら解決すべき課題として認識しつつ、そのような性格が出てしまわないように振る舞う努力をする方がいいだろう。


自己紹介はビジネスでもプライベートでもネット上でもする機会が多いものだ。必ずしも、常に理想的で素晴らしい自己紹介である必要はないのだが、少なくとも損をしてしまう自己紹介は避けるようにしたい。

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