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サル痘にもツインデミックにも対抗するのに必要な栄養素は?

ただでさえ収束しないところに、オミクロン株BA5 市中感染の予兆。
そこに、まだ不透明ではあるものの、サル痘だのツインデミックだの・・・。

なんだか、ウイルスのカオス状態になりつつあります。

この状況でできることは、何はともあれ、ウイルスに対抗する栄養素をたっぷり摂取することです。

そこで、あらためて、ウイルスと対抗する6つの栄養素について解説します。
(記事の文末に動画を貼っています)

タンパク質

まず、何と言ってもタンパク質が充足していることが最重要です。
このあと取り上げるビタミンA、ビタミンC、ビタミンDも、またマグネシウムや亜鉛がその力を存分に発揮できるのも、タンパク質がしっかり摂れていることが大前提です。

理由は、免疫の要である白血球(リンパ球)の材料がタンパク質だからです。

ビタミンAもCもDも、白血球を活性化してウイルスを攻撃する能力をアップさせます。
が、その白血球の数が揃ってなければ、そもそもウイルスと戦えないからです。

タンパク質は、基本的に食事からの摂取を目指してください。
肉類、魚介類、卵、大豆食品を中心に、毎日3食意識して摂ってください。

プロテインやアミノ酸でプラスαするのは構いませんが、「まずは食事から」を崩さないでください。

ビタミンA

ビタミンAがウイルスと対抗するのは、ビタミンAが粘膜を強化するという役割を持つからです。
粘膜は鼻、口、喉の奥、肺につながる気管、気管支など、体のあらゆる所に存在します。

つまり、体がウイルスに晒される最初の防衛ラインです。
ここで少しでも撃退することが重要です。

具体的には、粘膜からIgA抗体という武器を出してウイルスと闘います。
ビタミンA不足では、粘膜で充分なIgA抗体が作れません。

これがビタミンAとウイルスとの関わりです。

ビタミンAが多く含まれる食品はレバー、ウナギ、赤肉などです。
レバーを普通に食べる人は、不足することはありません。

レバーやウナギ、赤肉をあまり食べないという人は、ビタミンAの十分な摂取が難しくなります。
その場合はサプリメントも選択肢かもしれません。

ビタミンC

次にビタミンCです。ビタミンCのウイルスに対する役割は2つあります。

1 免疫の要、白血球を活性化してウイルスを攻撃する。

白血球の中のマクロファージを活性化して、活性酸素の一種である過酸化水素を出させます。
この過酸化水素が武器になって、ウイルスを攻撃します。

2 インターフェロンの合成を促進する。
  
インターフェロンというと、C型肝炎ウイルス治療で用いられる人工の薬剤が有名です。
しかし、じつは人体でも、天然のインターフェロンを合成することができます。

ビタミンCは、天然インターフェロンの合成を促進します。
それがウイルスの核酸(遺伝子を作る材料)を破壊して、ウイルス増殖を抑えます。

ここで問題になるのは摂取量です。

厚労省が示す、日本人の食事摂取基準2020年版。
その中にある推奨量は、1日100mgです。

1日100mgであれば、ビタミンCが多く含まれる野菜や果物を食べていれば、クリアするのはむずかしくありません。

しかし、実際には100mgでは全く不足していて、その量ではウイルスに対抗することなど到底できません。
厚労省が示す推奨量100mgという量は、「ビタミンCが不足はしていない」という量に過ぎません。

では、ビタミンCに多くの重要な仕事、なかでもウイルスを攻撃してもらうには、どのくらいの摂取量が必要なのか。

ズバリ、最低でも1000mgです。
推奨量の10倍です。
しかも、「最低でも」1000mgだと書きました。

「ウイルスのカオス状態」のおそれもある状況では、2000mgは摂取するのが望ましいと考えます。
そのくらい大量に摂取しないと、ウイルス防御を含めたビタミンCの仕事を十分には果たせない可能性があります。

ただ、その量になってくると、食品からの摂取では限界を超えています。

結論を言うと、サプリメントを使ってください。

ビタミンCのサプリメントはきわめて手頃な価格であるために、1日2000mgという量を摂っても財布が痛みません。
これはコスパ最高です。

ビタミンD

ビタミンDに関しては、データが十分とは言えないものの、新型◯◯◯ウイルスに関するいくつかの研究発表が報告されています。   

一例だけ紹介すると、
「ビタミンD血中濃度と新型◯◯◯ウイルス感染リスクとの関係」
(米国シカゴ大学の研究)

この研究では、ビタミンDの血中濃度が低いほど感染者が多い、重症化率が高い、という結果が出ています。

ビタミンDは、何と言っても魚介類に多く含まれます。
魚介類はタンパク質も豊富ですから、ぜひ食卓に魚介類を増やしてください。

ビタミンDは、日光浴をすることで体で合成することもできます。
これからの夏は、その意味ではチャンスです。

マグネシウムと亜鉛

2つのミネラルについて手短かに説明します。

マグネシウムはビタミンDを、亜鉛はビタミンAを、体内で活性化するのに必要です。
また亜鉛は、それ単独でもウイルスの複製を防ぐ「免疫のミネラル」としても注目を集めています。

アメリカでは一昨年、新型◯◯◯ウイルスが感染拡大した時に、亜鉛のサプリメントがあちこちで品切れになった、という事態が発生しています。

アメリカは日本のように皆保険制度ではないために、病気をすると莫大な医療費が掛かることがあります。
そのため、アメリカ人は日本人よりも予防意識が高く、そのための勉強もしています。

その一環として、サプリメントの勉強もして、必要だと思われるサプリメントを日頃から飲んでいるのです。
日本人も見習わないといけません。

まとめ

ウイルスと対抗する栄養素群を、6つ解説しました。

タンパク質
ビタミンA
ビタミンC
ビタミンD
マグネシウム
亜鉛

それ以外にも乳酸菌、ビフィズス菌などありますが、この記事では6つの栄養素に絞って解説しました。

この記事内容については、動画もアップしています。合わせてご覧ください。


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