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テオーリア

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shapelessness

shapelessness

今いる他人の身体で僕が生きているという意識がないのと同じように、

自分が産まれる前の世界の誰かの身体で僕は生きたという意識はない。

だから、産まれる前ないしは死んだあとの自分の意識の所在は生きている今の僕には分からなくて、

それはその世にいないからじゃなくて、
僕じゃないからだ。

自分しか意識できないのだから、
前世なんてあってないようなもの。

不安になることは無い。
全ての恐怖は今世の

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鼻詰まりにことば詰まり

鼻詰まりにことば詰まり

いくら書いてもいい文章が書けない。
そんな書き終わりの心地。

自分の文章の在り方がたまに嫌になるときがある。

いつも通りことばにして自分の心と向き合っているつもりでも、
それはつもりなわけで、
僕の頭が言葉を知らないだけか、それとも向き合えていないのかのどっちか。

でも書いてみようって意気込んでから、いつも書いているわけではない。

どうしても書きたくなることがあるからふとしたら綴っている。

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穴をあれこれ考える

穴をあれこれ考える

「穴」とはないものである。
しかし認識することができる。

僕らにドーナツの穴が分かるのとおなじ。

“存在している”との比較をすることができるような
“ない”という状態であれば穴なのだろうか。

つまり“無”単体は穴になり得ない。

3×3に並べられた椅子に初めから1人も座っていなければ穴は生まれていない。
皆が座っている中に空席(真ん中に限定する必要はなく)が生まれた時に、それが「穴」と言われ

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僕は死んでも音楽を愛でたい

宇宙の音楽、人間の音楽、器具の音楽

ボエティウスの『音楽教程』に書かれている
3種類の音楽。

僕ら人間が身体で聞ける音楽は“器具の音楽”だけらしい。

音楽の語源はもっと広い意味から始まっていたみたい。

ムーサが扱う技芸

musicaは総合芸術

だから世界の成り立ち的なものからそこから既に音楽だ。

世界の秩序は宇宙の音楽、
魂と肉体の調和が人間の音楽。

美しいね。
耳だけじゃないとこ

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パワーバランスなんて元からない

闇雲に間違いを決めるのが好きではない。

“事実”が正しいのか、
間違っているのか判断するんだ。

ときにこんな考え方は、
融通の効かない頭の固いやつとして笑われ、
怒りを買い、

最悪首が切られる時代もあったのだろう。

まあいいか。
己の中で分かりきった嘘に、
従い生かされる方がつらい。

どんなに小さなことからでも。
それが言えない輪の中にはいたくない。

あなたは優しい

優しさはいっぱいあっていいと思う。

その人の優しさは、きっとその人がこれまで生きてきた中で身についた本当のやさしさ。

だから誰の優しさも否定できない。それが優しさだと思っているから。
それを本人が受けてもきっと優しさだと感じられるから。

優しさはいっぱいあっていいと思う。

みんながみんなあなたみたいな厳しさを混ぜた優しさだったら、それも間違ってはいないけどたぶんちょっと疲弊しちゃう。
逆に

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不完全

僕は自分に厳しくて甘い。
何を言ってるのかわからなくなるが。
“完全”を自分に求めているくせに、その手前では常に自分に甘すぎる。

なんか僕らはどこかで、このままいればいつかは最終的に完全になるんじゃないか、この世の、宇宙の、真理を見ることができるって思い込んで生きている気がする。そうじゃなかったらこんなにのんきに暮らしてないだろう。

僕らなんて不特定多数の人を指してしまっていて、申しわけない。

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没頭の中身

没頭の中身

「愛」するという力も、平和な世界も、可能性に満ちた世界も、
すべては共通して、"没頭"という経験に宿っている。

僕はそう思っている。

この没頭という言葉は僕が生きていく中で、とても大事にしているひとつの姿。

どんな姿、どんな状態を思い浮かべるだろうか。

ここ最近で、なにかに没頭したこと、もしくはなにかに没頭している人を目にしたか、
思い出して考えてみてほしい。

漫画を読んでいて気づいたら

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神話

神話

片栗粉なんて存在しないし、

太陽だってカタカナでもっと長い名前が貰えてたかもしれないし、

記憶の整理のために帰る家はここじゃないかもしれない。

雅俗ともに通ずる体をもち、
なめらかに生きる君は、

そうやって思い悩む彼のことを笑うのだろう。

でも、例え話だけど、

自分の鉛筆をわざと机から落としてしまうなら、
それは個人的領域すら超えたもの、

つまり世界への威圧/反逆になっていると思う。

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「愛」という文字を使わない愛情の話

「愛」という文字を使わない愛情の話

行いの真価は、

何をしたかよりも、“何のために”したか
ということにあると思っている。

そして、
そこをどれだけ汲み取れるかが人に対する想像力だと思う。


子どもの頃に読んだ絵本
『おまえ うまそうだな』

物語中盤。
父母とはぐれたアンキロサウルスの子どもだった“ウマソウ”は、父親としてともに過ごしていたティラノサウルスを喜ばせたいと思い、ティラノサウルスが寝ている間に、
危険を冒してま

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ささやかな贈り物を

ささやかな贈り物を

この世界はプレゼントしたくなるもので溢れている。

すてきだと思うものを見るたびに浮かぶ人。
浮かぶ心。

特別な日でも感謝の返礼でもないのに、
ただただ何となくだけど、

心のそこから贈りたいと思える人がいるならきっと、
その人の感覚が大好きなんだと思う。

だから、これを渡した時の反応を知りたいだとか、
これをみてどんなことを考えるのか気になる、
なんて思う。

あなたの感覚をもっともっと知り

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うつわな心

うつわな心

いつか伝えた僕の感覚の、整理のお話。

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お付き合いを始めるとき、
改めて僕らは自分の人間関係というものを見つめ直す場面に遭遇する。

そして、1人の人とともに誠実に向き合い、
生きていくとは、ということについて考える。

そのひとつの関係のために周りとのある関係を断たないといけないのか、とか。
自動的に断る機会を生んでいくことになるのか、とか…

このことについて僕はこう考えている

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目深に被った阿弥陀様

目深に被った阿弥陀様

新しく買った帽子。
あなたのあたまを包むもの。

自分の中で1番上にくる存在。

だから、
ある人はそこで所属を示し、
ある人はそれで身体を守り、
ある人はそれで個性を表す。

頭に冠をのせてみたい。
そんな気持ちもあったりする?

魔女も、サンタも、海賊たちも。
コックも、武将も、ナポレオンだって。

みんな必死に頑張って生きていた。

彼らの帽子の中の世界を探検してみたい。

もしかしたら今日

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観想的生活

観想的生活

私はどうしてここまで生きてきたのか。

あなたたちはどうして私と出逢ったのだろうか。

未完成な本物と、
嘘のない偽物を抱え続けてかれこれ22年間。

自分が好きでいられる人間でありたいと願い生き続けるがあまり、
うっかりそこから逸れてしまいそうな時、

私は目に見える“悪事”と捉えるものから竄れるために、
目に見えない悪事を働こうとしてこなかったと胸を張って言えるだろうか。

私の心はきっと濁っ

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