みんなが探し求める『やりたいこと』という呪縛
ブログとして書くにはちょっと恥ずかしいけど、放っておくにはモヤモヤする。
そんなこととか、他にも毎日のタスクの整理とか日報とか、そんな感じで使っていく。
今回は『やりたいこと』という呪縛について。
思い返せば、僕の大学時代はずっとやりたいことを見つけるための戦いだった。(正しくは『周囲が自分を認めてくれること』を探していたのだが。)
自分の大学生活を振り返りながら内省しつつ、『やりたいことなんてみつからねぇよ!』と悩む就活生に向けて書いてみた。
先に結論だけ書くと
『別にやりたいことがなくても就活はなんとかなる』
ちょっと長いけど読んでくれると嬉しい。
僕は『特別』になりたかった
大体の大学生が就活を機に
『俺のやりたいことってなんだ?』
『私って何がしたいんだろう・・・』
と悩み始める。
かくいう僕は1年生の頃からずっと悩んでいた。
念願の早稲田大学に入学し、自分のプライドも周囲からの期待も満たせて浮かれに浮かれまくっていた。
ゴールが決まっていて、それを満たすために歴史や単語を覚えるいわゆる受験勉強的は得意だったしゲーム感覚で楽しかった。
このころイキリにイキリまくっていた僕は、
早慶マーチに全落ちし浪人が決まっていた友人の前で
『MARCH落ちる奴の気が知れない』
という世紀のイキリ発言をかますのだが、それはまた別の話で。
とにかく意気揚々と入学した早稲田だったが、始まってしまえば別に特別なことは何も起きない普通の日々の連続であった。
高校のころに描いていた女の子とキャッキャウフフのキャンパスライフはなかった。夢見ていた難しいながらも興味のそそられる授業という幻想は、何を言っているのか判別困難なおじいちゃん先生という現実にぶち壊された。
しかも、早稲田に入ることがゴールになっていた僕は入ってからのことを何も考えていなかったので、勉強したいこともやってみたいこともなかった。(彼女と一緒に授業を受けることを夢みていたが、大学に5年もいるのに叶いそうにない。悲しい。)
そんな、何も考えていないただプライドの高い普通の早稲田生だった。
『特にやりたいことはないが、普通の大学生みたいになんとなく就活して就職するのは嫌だ。』
『何か自分にしかできないことがあるはず』
と自分を特別な人間だと思いたかった僕は、大学1年の頃から『やりたいこと』について考え始める。
でも、やりたいことなんて別に見つからなかった。
ただ「特別になる」という結果だけ欲しくて、その途中の「没頭する」という過程がすっぽり抜けていた。
高校大学と自分の行きたいところかつ周りが納得するレベルのところに通っていた分プライドが高かった僕は、就活でも就活偏差値の高いところに行きたいと思っていた。
『コンサルとかよく知らないけど頭いい人が行くって聞くし俺も目指そ!そのためには2年のうちからインターンでもしとこ!』
書いてて自分でもびっくりするが、マジでこんな思考回路だったのだ。
若いなぁ・・・アホだなぁ・・・
安易に考えた僕は大学2年の春からテレアポのインターンを始める。
就活に有利になると安易に考えてインターンを始めたのだが、これがマジで苦痛だった。
光通信の営業電話だったのだが、1時間に80件ペースで架電して、1日最低7時間勤務とか。
1日で合計600件ぐらい架電してた。
これを続けたところで別に就活に有利にならない気がするし、何より自分がやっていて苦痛すぎて1ヶ月でやめた。いい経験にはなった。
そこで次に目をつけたのが、ブログだった。
今では自己理解の人になってしまったが、当時はブロガーだったサークルの先輩・八木仁平さんの影響でブログに興味を持っていた。
自分のことを認めて欲しい、自分のことを理解して欲しいという欲求が僕は人一倍強かったのだと思う。
それもあってか、自分から情報や意見を発信することはとても魅力的に見えたし、自分でサイトを作る(実際にははてなブログをいじるだけだったけど)のは自分の世界を創造するようでワクワクした。
そして大学2年10月にブログ『それで全力?』を立ち上げた。
ブログを始めてからの日々はマジで充実してたと思う。
今思えばクソみたいなネタをクソみたいなクオリティであげていたが、それでも始めてアドセンスが発生した時のこと、夢だった月間1万PVを達成したことは今でも忘れられない。
このころはやりたいことを見つけて没頭している時期だった。
就活を前に振り出しに戻る
そして、大学3年になり、就活を本格的に考え始める。
ブログは楽しかった。でも行きたい企業とか就きたい業種なんてない。
(そもそもブログで何十万も稼げていなかったし、フリーランスは性格的に厳しいと思って、普通に就職する気だった)
とりあえず流れに合わせてサマーインターンに応募するも、行きたいというよりも『行っとかないとまずい』という考えだからそもそも受からない。
(400文字ぐらいのESだけで参加できる不動産会社だけ行った。それはそれで楽しかった。)
その頃から
「俺大学時代なんもしてないのにいきなり就職して働いていいのかな」
と漠然と考え始める。
最初のきっかけがなんだったのかは正直覚えていない。
でも本能的に『このまま就職するのはやばい』と感じていた。
今までの自分の性格や決断的に、このまま行くと他人の評価や自分のプライドを満たすことが出来る"いわゆる有名大手企業"に入ることをゴールにした''就活''というゲームに参加してしまう。
(ここでの文脈は考えなしに大手企業が危険といいたいのであって、有名企業に勤めるのが危ない、という意味です。色々誤解を招きそうなので補足。)
自分で言うのもあれだが、自分で行くと決めた企業があればそこに向かって努力はするだろうし、そこそこいい結果は出せる自信はあった。
ただ、大学受験で犯した目的の形骸化という過ちが繰り返されてしまう。
『それは嫌だ。』と強く思った。
自己分析とか企業説明会に行くとかちょっとは就活もしてみた。
それからブログで繋がりを持ったタッケさんに相談を繰り返したりして、結局大学4年時を休学してインターンをすることにした。
休学中のこと
休学中のことを書くとこれまたクソ長くなりそうなので、ここでは割愛する。
休学中の主な出来事は
・週5~6で教育系スタートアップでインターン
・好きな女の子に振られる
の2つぐらい。(人は涙の数だけ強くなれる。)
ほぼ毎日働いていく中で得られた気づきや学びは沢山あった。
色々あってそのインターン先は辞めてしまったが、本当にいい経験になった。
そして1年前に距離を置いた就活と再び向き合うことになる。
あっけない解決
実際に就活を経験してみると、とても楽しかった。
ただの新卒大学生というだけで企業の人はわざわざ時間を割いて会ってくれてランチやカフェを奢ってくれる。
いろんな企業の人が
『俺は将来こういうことをやりたくてこの会社に入ったんだ!』
と目をキラキラさせて話すのを聞いてきた。
やりたいことを見つけた人を羨ましいと思った。
そうした人は僕とは違う世界の人を生きているようであまり参考にできなかった気がする。
一方で、僕が助けられたのは
『やりたいことなんてないよ』
と言い切る社会人だった。
確かアク○ンチュアの人だったと思う。
少人数説明会みたいな場所でなんでも質問できる場所だった。
昔憧れていた職種の人が、やりたいことなんてなくていいと言っている。
そんな現実を前にして、僕は
『あ、そんなもんでもいいんだな』
と素直に思った。
今まで
『やりたいことを見つけないといけない』
とある種強迫観念みたいに思い込んでいた。
でも、無理に見つけてそれに合わせて就職しなくていいんだ。
それを実感した説明会だった。(アクセ○チュアはESで落選。南無南無)
これが大学1年から悩み続けていた『やりたいこと見つからない』問題のなんともあっけない幕切れだった。
これから就活に臨む人へ
将来達成したいことという意味でのやりたいことは僕にはなかった。
でも、その分僕にとって大切なことは今目の前の仕事、仕事環境を好きになれるかどうかだった。
その軸が明確になり、結局2年目の就活で受けた企業はイケてる大企業(ソフ○バンクやD○NAとか)やWEBマーケやWEB広告の会社ばかり。
就活1年目に見ようとしていた金融系は1個も出さなかった。
結局1番行きたかった外資系ITには2次選考で撃沈し、来年からは4月に内定をもらっていた某広告代理店のデジタル部門の会社で働く。
自分が毎日の業務を楽しめそうだし、何より働く上での環境が僕の性格と1番マッチしていると思う。(主観でもそうだし、客観でもそうだから大丈夫。多分。)
やりたいことにこだわる必要はない。
もちろん就活していく中でみつかったらそれは素敵なことだと思う。そこに向かってがんばってくれ。
見つからなくても大丈夫。やりたいことがないと就活うまくいかないことなんてない。
でもその分『自分がどう生きたいか』とはしっかり向き合ったほうがいい。
僕は家庭内不仲がずっといやで、恥ずかしくて就活をするまでだれかに打ち明けたことはなかった。
でも、それをしっかり友人やキャリアアドバイザーに打ち明けて相談するうちに、
将来の夢を『あったかい家庭を作って、最高にかっこいい父、夫になること
』と定義できた。
(ブログやnoteの発信、筋トレも全部そこに結びついている)
そのための条件を色々考えるうちに出てきたのが上記の『今目の前の仕事、仕事環境を好きになれるかどうか』という就活軸だった。
やりたいことがなくてもいい。
その分自分がどう生きたいかをしっかり考える。
それでいいんじゃないかな。
就活で悩んでいる人、ぜひ今のインターン先であるBeyond Cafeに足を運んでほしい。(露骨な宣伝です)
いくつかキャリアアドバイザーを使ってきた経験がある僕が自信を持って最高のキャリアアドバイザーだとおすすめできる。
この記事を読んでいる人の背中を少しでも押せていたらと思う。
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