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2018/9/12 がんの手術・入院と治療にまつわるお金の話

※以下は、8/9の時点から少しずつドラフトを書き連ねていったものです。

(※プライバシー保護のため一部有料です)

無事妻の手術が終わり、昨日退院しするとともに、医療費の清算が終わったところで、愚かな私の二の轍を踏むようなことが無いように、皆さんにガンと戦う上で不可欠な「お金の話」を共有しておこうと思います。

これまでお話ししてきたように、私は妻に乳がんの疑いがあることを察知しながら、そのための対策を講じてきませんでした。「ガンではない」という、経験則からくる妻の希望的観測を、愚かにも信じてしまっていたのです。その結果、対策の選択肢が狭まり、「療養費制度」等の公的支援制度に強く依存せざるを得なくなりました。

夫としての私の不徳の致すところです。しかし、目の前にある選択肢の中から最善を選んだことには自負があります。

まだこれを「成功体験」とは呼べないと思いますが、大切な人がガンになってしまった時に、私のようにすぐに絶望して無力感に苛まれることのないように、ガンとの戦いにおいて私が得た「お金のお話」の教訓を共有します。

ガン保険に入っていなくても絶望しないで

妻のガンが確定した時点で、私たちは民間のガン保険に一切加入していませんでした。2月に妻からガンの可能性を打ち明けられたとき、私は診療前ならガン保険に加入できると思い、すぐに加入しようと思いましたが、その時、私たちはまだ入籍すらしていませんでした。また民間のがん保険には「90日間ルール」というものがあって、90日間罹患が無かったことを証明できなければ、保険に入ることすらできません。

妻を民間の保険に加入させるためにも、また国民健康保険の被保険者とするためにも、入籍が必要でした。しかし、妻はまったく治療(手術すら)行う気がなく、また兄弟家族にもまったく打ち明けるつもりがないと言います。間に合わせの入籍による被保険者資格の獲得は諦めるしかありませんでした。その「為」の入籍は嫌だという、その気持ちは十分わかります。

妻は医療をまったく信用しておらず、むしろいずれ迎える自然な死に備え、私が自立した生活ができるよう備えさせようとしていました。 この時の妻はまったくの諦念のかたまりで、とりつくしまがありませんでした。

妻は、自分亡きあとの私のことばかり考えていたのです。

私はしばらく自問自答を繰り返し、何が妻にとって最善であるかを考え続けました。その間、私は来たるべき日に備えて足場固めをはじめました。

妻のために備えたこと

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noteをご覧くださりありがとうございます。基本的に「戦う」ためのnoteですが、私にとって何よりも大切な「戦い」は私たち夫婦のガンとの戦いです。皆さまのサポートが私たちの支えとなります。よろしくお願いいたします。