ニューハーフのお仕事続けてる理由、いつ辞めるか。経過。


こんにちは
ニューハーフのキャバクラで働いてます。

いつか辞めたらそれまでのことを綴ったエッセイを書こうと思っているのですが、思っていたよりも自分、辞めなくて4年半が経過しますた。

当初は性転換手術したらスタコラサッサと卒業しようと思ったのですが今尚働いています。

それはなんでだろうって思ったら、いろいろあるけれど結局楽しいからなんすよね。


楽しくないときもあるしもう無理だってときとかもあるよ。婚期も遠のいてる気がしていますし。

けどね、やりがいを感じてしまっている自分がいるんですよね。

仕事でやりがい感じられるって幸せなことだしょ???


だけどその気持ちって波の連続で、ここで働いててよかったって思うときもあればその翌日はもう限界灘、夜はしんどし辞めたし乙女。って思うときもあるからこうやって明言したくないんだけどまぁ楽しいって思うのです。

その理由を4つ述べます

一、可愛い格好、普段じゃできない格好が出来る。

ゴンゴンに濃いアイメイク、口紅、香水、派手なドレス着て脚出しておっぱい寄せてさ女の子やん。

子どもの頃したくてもしたくても出来なかった格好やん。


子どもの頃に欲しくても買ってもらえなかったもの、やらせてもらえなかったことって大人になったら反動でめちゃする、みたいなやつあるじゃないですか。それが叶う場。

リカちゃん人形を自分でやってる気持ちになれるし、非現実的、オフィスや普段出かけるときには着れない服ってのも良き。

セーラームーンの服とか、カードキャプターさくらでカード捕まえるときのコスチュームとかさ、セイントテールの服とか、おジャ魔女どれみの見習い服とかも全部普段町で着れない格好してるじゃないですか。

魔法少女のような特別なときに着るって感じがして可愛いなぁって私は思うんですね。

可愛い自分でいられる。女の子になれる。

という理由まずこれね。


一、給料が少し良い。

少しだけお給料が良いですね。女の子のお店の方が時給もめっっっちゃ高いんですよ。ニューハーフはそれに比べたら基本給もドリンクバックも少ないです。

だけど普通にコンビニの夜勤やるよりかは少ない時間で同じ時間くらいのお金貰えるんじゃないでしょうか。

人によって固定給、売上バックが違うので一概には言えませんけれど。

とりあえずわたし的には生活に困らないくらいは頂けてるかなって。もっとあっても全然良いんだけどね。あればあるだけいいよ。


余談ですけれど、ニューハーフ業界ってやっぱり女の子と比べると全てにおいてお給料が安いんだなって思いました。

キャバクラの時給とか求人サイトでみたときこんな違うんだ!て思ったり(求人サイトに掲載してあるお給料が本当かどうか分からないけれど)、あとは聞いた話だと風俗のお給料で女の子のお店は日給保証(お客様呼べなかったとしても最低金額はいくらかもらえる)があるけれどニューハーフはそれがないことも結構あるんですって。

せちがれぇよな。
まぁ需要の母数が少ないもんねきっと。


あとは女の子の風俗ってヘルスとソープって分かれてるらしいじゃないですか。本番があるかないかって。

だけどニューハーフの風俗は全部本番ありー!!ドーン!

なんだって

話を戻すね

一、お客様に楽しんでもらえる。

新規のお客様がいらっしゃったときにニューハーフと喋るのが初めてだっていう方も結構おられるんですね。

なかには最初、ニューハーフの人って怖いイメージがあるって言って怯え気味の方もいたり、逆にちょっと攻撃的なイジりをしてこられる方もいらっしゃいます。

そのときに自分なりに楽しんでもらいたい!って思って自分が出来る範囲で頑張るんですね。

そしたら、帰り際に「思っていたより楽しかった」って言って貰えることがあるんですね〜。

相性もあるし全員とはいかないけれど、だからこそそういう気持ちになってもらえた人に出会えたとき嬉しい〜!!!って気持ちになるねん。

思ったより普通の人間だったね、って言われたときも嬉しいよ。

人間って認めてくれてありがとうって。
そうなんだよ、ニューハーフも人間。全員が全員明るくてハイテンションなわけじゃないよって伝わっていくときとか嬉しい。

理解が深まっていってくれてありがとう。


それが次からの指名に繋がったときほんっっっとうに嬉しいです。

やりがい感じポイント。

私のお店では本指名してもらえると指名されたキャストにはテーブルで色つきのコースターが敷かれるんですね。

そのコースターが敷いてあるときって誇らしい気持ちになるのよ。

それで指名してくれるお客様とも会う程にお互いのことを知っていけるしそしたら打ち解け度合いも深くなっていくんですね。

「癒されたよ」とか「楽しかったよ」「ありがとう」って言ってもらえたとき、

あ、人のために役立てたんだ私…って思えるんです。

人のためになることなにか自分に出来たらってずっと思っていたのでそれが叶って嬉しい気持ちになります。


「ニューハーフへの見方が良い方向へ変わったとき」「人の力になれたとき」のやりがいを感じられるところがよいところです。


一、働いてる人が良い

これが結局大事っすよね!
今のお店、皆良い人なんですよね。

入店当初から先輩方優しくて受け入れてくれたり教えてくれたりしてくれましたし。

穏やか。


入店したばかりのときって仲良い人もまだいないしその場にいるだけで緊張してたけれどそのときにある先輩が声をかけてくれたんですよね。

それでご自分の指名の席に呼んでくださったり、あとはお店でやってるブログを書いたときに読んでくれて面白いねー!!って感想を言ってくれたりしてなんて優しい人なんだろうって感動したんですね。

そのときに、新人の子が入ってきたときは自分からたくさん声かけたり気にかけたりするように、そして優しく接しようって確実に決めたんです。


トランスジェンダーという同じ境遇の人に初めて会えたのもお店だったし性転換手術、性別変更っていう同じ大きい目標があるから共に頑張っていこうという気持ちが湧き上がるし。

で仲間意識が強くなる。


売上の面でいうと他のキャストをライバルだと思わないといけないのかもしれまへん。

他の人が指名バンバン入ってシャンパンポンポン空いてたら反射的に悔しいって思ってしまうもんなー。

だけどそのときは人と競うのではなく、自分を高めることを意識しようって思うようにします。

自分の出来る範囲で出来ることをする、無理しない

私はそうしてます。
目先の数字を見るのではなく自分の接客パワーを高めていこう。と


あと、特に仲が良くてプライベートでもたくさん遊ぶキャストもいれば時々遊ぶくらいとか1回もない、とか働いてる人に対してそれぞれの距離感があります。

そういうのもありますが根本的にはやっぱり仲間意識があるので(私の一方的な思いなだけかもしれないが)一緒に頑張りたい!ていう気持ちあるんですね。


だから複数人でいらっしゃってるお客様の席に自分以外のキャストとついたときにキャスト間で会話の連携がうまく取れてお客様を笑わせられたときは嬉しいし、他のキャストがあまりにも失礼ないじられ方をしてたら嫌な気持ちになってなんらかのやり方で止めたりします。

私が困っていたときにも他のキャストが面白おかしく対応して助けてくれてそういうときに本当に人のあたたかみ、優しさを感じられて幸せ感じます。

辛いなかにも救いがある感じ。


ずーっと前に、昔は時々来ていたらしいお客様がいらっしゃっててその人が席についてるキャストに「女もどき」って、ちょっとびっくりな発言をしたんですよ。

その後も「人間として終わってる」だとか言ってたんだけど一通り言い終わった後にチーママがすっとその人に向かって「自己紹介終わった??」てサラッと言い返しててすごい!て感動したの覚えてます。

言い返すだけじゃなくて笑いの空気も含んでいる素晴らしい切り返しって思いました。

トークの試合(バトル)を見ているような気持ちになりました。

尊敬。

チーママは凄くてめっっちゃ飲めるし、ダンディーなおじ様もヤカラっぽい感じのお客様も、ゲイバー的なノリを求めてる女性客の方にもどなたにも対応できて盛り上げて満足させてて尊敬ですし、だけど真似は出来ないなぁとも思わせられます。


だけど自分ができることはあるだろうからそこを伸ばそう!!て気持ちになります。得意を伸ばす!

女性客が得意な方、オラオラしてるお客様が得意な方、年配のお客様が得意な方、いろいろいるから助け合おう!!補い合おう!てなるの。

自分は苦手なタイプでも得意なタイプのキャストが一緒に着いてくれてたらそのキャストがよりやりすくなるようにリアクション大きくしたりそのキャストの良いところいっぱい言ったり、あとは自分にやれることなさそうだなって思ったら席のテーブル綺麗にしたりとかやれることやろ、みたいな気持ち。

そしたらいろんなお客様に楽しんでもらえるからお店的には良いんじゃね?

て。


新人の頃にママのバースデーでお酒飲みすぎて死んだときがあったんですけれど死んでる時にママが控え室にやってきて「私も昔、無理やりたくさん飲ませるお店で働いたときあったけれど嫌だなって思ったしそういう店にはしたくないから自分のペースで頑張れば良いからね」て言ってくれたんですね。

具合悪くなってまでお金もらいたくないって思ってたんだけど、自分のペースでやらせてもらえたのでなんか続けられてますね。伸び伸び過ごせる。
そういうのもあると思います。

私が入店して半年くらい経ち、ママは体調が悪くなってしまい、あまり出勤出来なくなっているのですがお会いできたときは性転換手術の経験者からのアドバイスを沢山してくれてたり、面白い話をして笑わせてくれたりしてくれています。



他にもいろんなキャストとのことがあるから発表するね!聞いてほし♡


ある日私が個人経営のカレー屋さんに行ったらそのお店の店主さんが仕事何してるの?どこで働いてるの?とかすごい聞いて来る人で私は普通に何駅か離れた駅の近くのニューハーフのお店で働いてますよ〜って話したのね。

そしたら、へぇ〜みたいになるじゃないですか。

そんでその店主さんが、近くにいた常連の男性に「あなたも行ってみなさいよ〜」って話しかけたんです。

そしたらその男性が「僕はそういうキャバクラとかも行かないし飲みの場には行かないですね…」
って言ってたんですよ。

なんかリアクションしたらいいかなと思って「別に飲み屋さん行ってなくたって、日々充実してらっしゃるってことだと思うし良いことですね〜」みたいなこと言ったんですよね。あんま覚えてないけれどそういうニュアンスのことを言った。

そしたら近くにいた別の常連と思しき女性の方が「わ〜。さすが〜お世辞が上手〜」って言ってたんですよね。

え?みたいな。お世辞なの??これ。
普段そんな変なこと言ってくる人にあったことがなかったので私も混乱してその人にヘラヘラ笑ってしまったんですけど、お店出てからなんだあのブスって怒りが込み上げてきたんですよ。ヘラヘラして言い返せなかった自分も悔しかったし。


それをお店の待機時間のときにその場にいたキャストに話してたんですね。

そしたら先輩がめっっちゃ怒ってくれて、私だったら絶対その場で上手いこと言い返して叩き潰すわ、てかニューハーフとか言わなくていいのよ!!みたいに言ってくれたんですよね。

その方とは普段めっちゃよく話すってわけではないんだけど、それだけどもこんなふうに自分のことのように感じて怒って言ってくれたことが、あ、ってずっと覚えてます。あのとき一緒に怒ってくれたこと忘れない!って。



あとは豊胸したときにも書いたけれど看病してくれたり一緒に日々を過ごしてくれたりする人達もできてもう同僚というか友達になっちゃってるんだよね。これまた。


深夜に自転車で30分くらい爆走してラーメン食べに行きそのまま朝日を見ながら帰ったり、3人で旅行行って私以外の2人が喧嘩して1人が宿にも帰って来なくて、え、どうなるのこれからの私たち…って不安になってた翌日の早朝に3人で温泉入ったら爆笑して仲直りしてチェックアウトギリギリまで3人とも寝て慌てて起きて出たり、仕事終わりにベンチに座って空眺めて「うちら絶対頑張ろ、幸せになろうね」とか言って弁当食べたり、お店終わってからずーーーーっとおしゃべりして寝落ちして昼に喫茶店行って帰ってまた仕事で会ったり、不審者に会って走って逃げたり、川でキャッチボールしたり、川の近くのゴツゴツした石のとことか走ったら9歳くらい年下のキャストに「危ないからやめなさい!!」て怒られて連れ戻されたり一緒に変な踊りしたり、とかそういうのが沢山あり続けてるんです。

青春感じちゃってるんですね。

幸せ。

まだあるよ。もう辞めちゃった人だけど、まだ私が電車通勤だった頃にお店がすごく早く終わったので始発が出るまで歩いて帰るときがあったんですけれど、新しく入ってきてくれた人が一緒に歩いてくれたりとか、自分は遠回りになるのに帰り道の電車合わせてくれたり、その人は年が一回り上で且ついろいろな人生経験がある人だったのでたくさんの面白い話やアドバイスしてくれた人もいたの。

2020年のクリスマスの日に営業だったんだけどコロナ時代もあって暇すぎてもう24時頃にお店終わりになったんですね。

そんときにその人と喋っててたまたま流れ?思いつきで歌舞伎町行く?みたいになって今から新宿行きの電車乗るには急いで着替えてダッシュしていかなくちゃならなくてワーーーって走ったり、その人は昔歌舞伎町でホストもやっていたので(しかもめっちゃ売上あったらし。本人曰く「ババアの一本釣り」って言ってた。そのワードの語感、おもろくて大好き)詳しくてお店は入らなかったけれど、ホスト時代の思い出話をしてくれながら街を案内してくれて特別なクリスマスを過ごさせてもらった思い出もあるんでふ。

他にもまだあるー
面白くて美人でスタイルもめっちゃ良いんだけど近寄り難い印象のキャストの人がいて、最初は話しかけてみても薄リアクションしかしてもらえなかったんですね。

だけどどんどん仲良くなれて、途中から名前を呼び捨てで呼んでくれたり一緒にいてくれたりして嬉しかったこともずっと思い出にありやす。

その人って1人でずっとゲームしたり好きなこと話したりしてたのでそれを見るのが好きだたなぁってことも思い出したり。


こんなにたくさん出てくるじゃん。

学校みたいすぎてなんか続けちゃうんですよね。やめらんないというか。

それが楽しい理由ですかね。

お客様が訳分からないことを言って「!?」と思って周りを見たら同じ気持ちになってるキャストを発見してその子と目が合って笑ったりとか、酔っ払って逆立ちしてパンツ丸見えになってるキャストを見てバクワラしたりとか、酔っ払ってキャストに膝枕しようとしたお客様が滑ってソファから転げ落ちちゃって笑っちゃいけないけれど爆笑したりとかここでしかできない体験かも。


そうだ。
あとウチの店だけ?かは知らないんですけれどやっぱニューハーフのお店だからな、すげー触ってくる人いるんですね。

身体どうなってるの??って胸の中に手を入れて乳首探されそうになったりとか股間の中にみたいな。

最初は引いたけれどでも幼少期や学生時代を思い出すと、喋ったりしてるだけでオカマってバカにされたり気持ち悪がられたりしたこともあったからそれに比べたらうんとマシじゃん。むしろ興味持ってくれてありがとうって自分のなかで思ったんですよね。

最初はそういう興味本位と性欲だけで動いてるのかもだけど人となりを知ってくれたらまた対応が変わるんじゃないかなって思って接するとちゃんとその方の紳士な一面も垣間見えたりするんですね。意外と。

人は万華鏡、多面体。いろんな側面がありますもんね。

ていうか性欲?的なものを私に向けるっていうそのことも驚きでした。え、おかまだよ?って。それなのにありがとうねって気持ちになってた。

ちょっと自分を低く見すぎかなって思うんだけど、そう思っちゃうのよやっぱ。

まぁ悪いことだけじゃなかったね。そのおかげでキレずに接客を続けられたから。


でもさ誠意持って対応しても全然変わんない人もいるんですね。お触りの手が止まらないみたいな。

まぁ酔ってるし。

自分の接客がもっと上手ければと思うけれど今はどうにもなんなくてしょうがないので「や〜ん( > <。)」って甘えた声で言いながら指を関節と反対方向に曲げて痛がってるの見て笑ってお酒いただいたりもします。

や〜ん( > <。)(甘え)→(力技)、怖


水商売やってるとよく思わない人もいるかもしれないしこんだけ毎日働いてたら恋愛とか結婚とか遠のいてるかも。

まぁここで働いてるからっていうより人としできなそう笑

難ありかも笑

今のお仕事、満足するまでは続けられたらいいなと思う。
満足ってどこだろ、なんだろ

分かんないけれど生活もあるし、今日も頑張ってくる

どんな日になるんだろ
笑顔な1日な気がしてます。

キャストとお客様と店長とボーイさんに会うのが楽しみ


こんな毎日一緒にいるし、だからみんなの夢叶って欲しいし、性転換も叶ってほしいしよりいっそう幸せになってほしいし、私もそうだしだから一緒に頑張りたいって思う

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