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約6億年前のエディアカラ紀、地球の磁場が非常に異常な状態にあったとき、生命の爆発的な進化が始まった ロチェスター大学

地球の歴史において、エディアカラ紀(約6億3500万年前から5億4100万年前)は、多細胞生物が登場し、生命の爆発的な進化が始まった画期的な時代でした。しかし、この生命の波がどのように展開し、どのような地球上の要因がそれに寄与したのかは、長らく謎でした。 ロチェスター大学の研究者たちは、エディアカラ紀における地球の磁場が非常に異常な状態にあったという説得力のある証拠を発見しました。彼らの研究は、地球の古代磁場の変動が何百万年も前の生命形態の増殖に不可欠だった可能性のある酸素

    • 睡眠は脳の回路をリセットする、ただし最初の数時間のみ ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)

      ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)の科学者による魚を使った新しい研究によると、睡眠中は起きている間に形成されたニューロン間の新しい接続が弱まることがわかったのですが、この現象は睡眠前半に限られることが示唆されました。 研究結果は「Nature」誌に掲載され、睡眠の役割についての知見を提供するものですが、睡眠後半の機能については依然として謎が残ると研究者たちは述べています。 今回の研究は、睡眠の目的についての重要な理論である「シナプスホメオスタシス仮説」を支持する

      • 古代火星の湖は地球によく似ていた? キュリオシティーが発見したマンガンが生命の痕跡示唆? ロスアラモス国立研究所

        キュリオシティー探査車に搭載されたChemCam装置を用いた研究チームは、ゲールクレーター内の堆積岩から、予想以上に高濃度のマンガンを発見しました。この発見は、かつて火星に川や三角州、あるいは湖岸が存在し、堆積物が形成されたことを示唆しています。研究結果は「地球物理学研究誌:Planets」に掲載されました。 「マンガン酸化物は火星の表面では生成しにくいはずなので、湖岸堆積物から高濃度で見つかるのは驚きでした」と、ロスアラモス国立研究所宇宙科学応用グループのパトリック・ガス

        • 産総研、QuEra社の量子コンピュータを導入しハイブリッド量子-古典コンピューティングプラットフォームの開発を進めることを発表、NVIDIA 搭載 ABCI-Q スーパーコンピュータと一体運用される予定

          日本の産業技術総合研究所 (産総研) は、世界をリードする量子コンピューティング企業である QuEra Computing と協業し、ハイブリッド量子-古典コンピューティングプラットフォームの開発を進めることを発表しました。この画期的な取り組みは、日本における量子コンピューティングの能力を飛躍的に向上させるものと期待されています。 今回の契約により、QuEra 社は、独自のゲート方式中性原子量子コンピュータを 産総研 に納入します。この最先端の量子コンピュータは、NVIDI

        約6億年前のエディアカラ紀、地球の磁場が非常に異常な状態にあったとき、生命の爆発的な進化が始まった ロチェスター大学

        • 睡眠は脳の回路をリセットする、ただし最初の数時間のみ ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)

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        • 産総研、QuEra社の量子コンピュータを導入しハイブリッド量子-古典コンピューティングプラットフォームの開発を進めることを発表、NVIDIA 搭載 ABCI-Q スーパーコンピュータと一体運用される予定

          カナダ Sanctuary AIが次世代ロボット「Phoenix GEN7」を発表、作業自動化のスピードが50倍に!

          カナダのSanctuary AIは、人間型汎用ロボット「Phoenix」の第7世代を発表しました。わずか1年で前世代機を上回る性能を実現しており、作業自動化のスピードを飛躍的に向上させています。 今回の目玉は、ロボットの可動域向上とAI制御システム「Carbon」の強化です。腕、手首、肘の可動域が広くなり、より人間に近い動作が可能に。また、感度向上により取得できるデータの品質もアップしました。これにより、ロボットが新たな作業を習得するスピードが従来の「数週間」から「24時間

          カナダ Sanctuary AIが次世代ロボット「Phoenix GEN7」を発表、作業自動化のスピードが50倍に!

          中国科学院が世界初となる高解像度「月球全体地質図アトラス(Geologic Atlas of the Lunar Globe)」を発表

          中国科学院は、世界で初めてとなる高解像度月面地質図のセットを公開しました。縮尺は1:250万で、これまでに作成された月面地質図の中では最高精度を誇ります。この「月球全体地質図アトラス」は、今後の月の研究や探査の計画立案に役立つ基本的な地図データとなります。 従来使用されてきた月面地質図は、約半世紀前に作成されたアポロ計画時代のものが多く、最新の探査データや研究成果を反映していませんでした。今回公開された新しい地質図は、中国が推進する月探査計画「嫦娥(じょうが)」プログラムを

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          欧州新型ロケット「Ariane 6」の打ち上げ準備が本格化! 2024年6月15日から7月31日の間で打ち上げ予定

          欧州宇宙機関(ESA)が開発した新型ロケット「Ariane 6」の打ち上げに向けた作業が本格的に開始されました。これは、2023年7月に打ち上げを終えた「Ariane 5」の後継機となり、欧州の宇宙輸送を担う主力ロケットとしての活躍が期待されています。 2024年4月24日、全長800mのレール上を走行する自動運搬車を使って、Ariane 6の中央部分にあたるコアステージが組み立て棟から射場へ運ばれました。クレーンと連携して慎重に立てられ、打ち上げ台に設置されました。その後

          欧州新型ロケット「Ariane 6」の打ち上げ準備が本格化! 2024年6月15日から7月31日の間で打ち上げ予定

          Microsoft、常識を覆す高性能小型言語モデル「Phi-3」ファミリーを発表

          従来、AIと言えば、膨大なデータと処理能力を必要とする大規模言語モデル(LLM)が主流でした。しかし、マイクロソフトの研究者たちは、革新的な学習アプローチと厳選された高品質データによって、常識を覆す高性能小型言語モデル「Phi-3」ファミリーを発表しました。 Phi-3ファミリーの中でも最小のモデルであるPhi-3-miniは、わずか38億パラメータという小規模ながら、同規模のLLMを凌駕する性能を発揮します。これは、従来の常識では考えられなかった画期的な進歩です。 Ph

          Microsoft、常識を覆す高性能小型言語モデル「Phi-3」ファミリーを発表

          バランスの良い食事は脳の健康にとって「密接な関係」があることを発見、認知機能やメンタルヘルス向上に イギリス ウォリック大学

          イギリスのウォリック大学を中心とする研究チームが、食事と脳の健康との間に「密接な関係」があることを発見しました。この研究結果は、権威ある学術誌「ネイチャー」に掲載されました。 今回の研究では、181,990人ものイギリスバイオバンク参加者の食事内容と、認知機能、血液検査、脳画像、遺伝子情報などのデータを分析しました。その結果、バランスの良い食事を摂る人は、そうでない人に比べて、 ・認知機能が高い ・メンタルヘルスが良い ・脳内の灰白質 (知能と関係) が多い という傾向

          バランスの良い食事は脳の健康にとって「密接な関係」があることを発見、認知機能やメンタルヘルス向上に イギリス ウォリック大学

          なぜロボットは動物を追い越せないのでしょうか? サイモンフレーザー大学

          人間は何十年も巨額の研究費を投じ、動物のように歩いたり走ったりできるロボットの開発を試みてきました。しかし、現存のロボットは、多くの動物が達成しているような離れ業には到底及びません。 サイモンフレーザー大学のマックス・ドネラン教授(生体医用工学・運動科学)はこう言います。「ヌーは荒れた地形を数千キロも移動し、アイベックスは垂直に近い崖を登り、どこに足場があるのかさえわからないようなところを掴んでよじ登ります。ゴキブリは脚を失っても動きを止めません。このような持久力、敏捷性、

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          BostonDynamics、完全電動ヒューマノイドロボット「Atlas」を発表! 産業現場の未来を切り拓く

          米ロボット開発企業、BostonDynamicsが、次世代ヒューマノイドロボット「Atlas」の電動版を発表しました。Atlasは、これまでと同様に二足歩行による移動が得意で、人間が作った建造物や設備に適応しやすい形状をしています。今回の電動版は、従来のものよりも強力で、より広範囲の動きが可能になり、さらに様々な作業をこなせるようになることが期待されます。 今回のAtlasは、研究開発だけではなく、実用化を目指して開発されました。開発にあたっては、すでに産業現場で活躍してい

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          Linux創設者リーナス・トーバルズ氏、RISC-Vなどのハードウェアバグとセキュリティ問題について語る

          The New Stackの記事より、 オープンソースの父、リーナス・トーバルズは、セキュリティ問題や過大評価されたAI、ハードウェアバグが溢れる世界においても、オープンソース開発への情熱を持ち続けています。 シアトルで開催されたLinux FoundationのOpen Source Summit North Americaでの「キーノートインタビュー」にて、リーナスはオープンソース開発への長年の愛と、それが現実世界の上流セキュリティ問題や過大評価されたAI、ハードウェア

          Linux創設者リーナス・トーバルズ氏、RISC-Vなどのハードウェアバグとセキュリティ問題について語る

          インテル 人間の脳を模倣した世界最大規模のニューロモーフィック・システム「Hala Point」を構築

          インテルは、AIの未来を形作るために、世界最大規模のニューロモーフィック・システム「Hala Point」の構築を発表しました。このシステムは、人間の脳を模倣した計算アーキテクチャーを採用し、Loihi 2プロセッサーを搭載しています。Hala Pointは、1秒間に20京回の演算処理能力を持ち、従来のディープ・ニューラル・ネットワークの効率を大幅に上回る性能を示しています。 この技術は、科学や工学、物流、スマートシティーのインフラ管理など、多岐にわたる分野での問題解決に貢

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          新しい記憶を作るたびに脳細胞が損傷することを発見 アルバート・アインシュタイン医科大学

          アルバート・アインシュタイン医科大学の研究によると、長期記憶を形成する過程で、DNAの損傷と脳の炎症が必要不可欠であることが明らかになりました。この驚くべき発見は、学術誌「Nature」にて公開されました。 研究チームは、記憶の中心である海馬領域の特定の神経細胞において、刺激がDNA損傷と修復のサイクルを引き起こし、これが安定した記憶集合体を形成することを発見しました。記憶集合体とは、私たちの過去の経験を表す脳細胞のクラスターです。 研究者たちは、マウスに軽度のショックを

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          Meta 最新大規模言語モデル「Meta Llama 3」をオープンソース公開

          Metaが開発した最新の大規模言語モデル「Meta Llama 3」が、オープンソースとして公開されました。このモデルは、8Bおよび70Bのパラメータを持つ事前学習済みおよび指示に基づいて微調整された言語モデルを特徴とし、幅広い用途に対応可能です。Llama 3は、業界ベンチマークにおいて最先端の性能を示し、推論力の向上などの新機能を提供します。 AWS、Databricks、Google Cloudなどのプラットフォームで利用可能になる予定で、AMD、Dell、Intel

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          国際オリンピック委員会(IOC)オリンピックAIアジェンダを始動、スポーツの未来にAI活用を

          国際オリンピック委員会(IOC)は、革新的な取り組みとして「オリンピックAIアジェンダ」を発表しました。このイニシアチブは、2012年ロンドンオリンピックとパラリンピックの舞台であるクイーンエリザベスオリンピックパーク内のリー・バレー・ヴェロパークで紹介されました。 オリンピックAIアジェンダは、トーマス・バッハIOC会長の下で発表された戦略文書の三部作の最終章です。これは、2014年12月に発表された「オリンピックアジェンダ2020」と、2021年3月に発表された「オリン

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