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イヌ派かネコ派か

返答に困る質問

「あなたはイヌ派ですか? それ
ともネコ派ですか?」
という定番の質問がある。
はっきり言って、困る。
というより迷惑。
正直に答えれば「どちらでもあり
ません」
と、なるのだが……。
「それは質問に答えていない。話
しを逸らすな」
と突っ込まれる怖れがある。
黙っていれば失礼だし。

敢えて答える

ならば、こう言うか。
「イヌですね。でかくて強ければ
殺し甲斐がある。うはははは!」
何の事はない。
デビルマンの飛鳥教授だ。

いずれにせよ角が立つ

この世の質問の殆どは「答えを知
りたい」との目的からではない。
正確には、
「相手が自分の望むカタチで答え
を言えるか」
を、試している。
まあ学会ででもない限り。
「どんな本を読むのか」
「好きな漫画は?」
「よく聴く音楽は?」
上記三つ、真実を答えればどんな
事になるか?
確実に嫌われ、距離を取られる。
そして冷遇、不当な扱いをされる
のだ。
八方塞がり。

此処で最期の返答

だから明言しておきます。
イヌもネコも、どちらも嫌い。
興味ありません。
はい、答えた。
二度と質問するな。

理由は?

簡単である。
「犬や猫は、ホラーに登場しない
から」
極めて明白、簡潔な理由。
「猫とカナリヤを知らないのか」
「化け猫映画って観た事ない?」
まま、待ってくれ。
私の言いたいのは、

★動物パニックもので
★実写の映画
★実物使用型
★主役を張っている

上の条件を満たす前提。
例を挙げれば、

「ウイラード」
 1971年
「鳥」
 1963年
「世紀の怪物
 タランチュラの襲撃」
 1955年

辺りが代表格。
群れでも巨大化でもいい。本物を
使っているのが好きなのだ。
化け猫映画は、あれは女優さんが
演じている。
「猫とカナリヤ」も同様。
だいいち、あれは比喩だし。

敢えての犬猫ホラー

という訳で(どういう訳だ)、数少
ない犬猫ホラーを漁ってみる。
結論からいうと、引き分け。

★犬ホラー編

「クジョー」
 1983年/アメリカ

「地獄の犬(さけび)」
 1978年/アメリカ

「アトミック・ドッグ」
 1998年/アメリカ

「ドーベルマン
     ・ギャング」
第1作
 1972年/アメリカ
第2作
 1973年/アメリカ
第3作
 1976年/アメリカ

クジョー以外はクズホラーだった
り傾向が違ったり。

★犬ホラー広義編

傾向違いの続きで、犬の出てくる
ホラー映画。
作品としては全て傑作。

「エクソシスト」
 1973年/アメリカ

「サスペリア」
 1977年/イタリア

「サスペリアパート2」
 1975年/イタリア

「犬神の悪霊(たたり)」
 1977年/日本

次は猫だ!

★猫ホラー編

「猫」
 1969年/アメリカ

「ザ・キャット」
 2001年/デンマーク

これまた「猫」のみ面白く「ザ・
キャット」はクズだそうだ。
両方未見なので、確かな事は言え
ない。
早く観たい。

★猫ホラー広義編

「インフェルノ」
 1980年/アメリカ

「黒猫の怨霊」
 1962年/アメリカ

「ペット・セメタリー」
 1989年/アメリカ

「ハードカバー
     黒衣の使者」
 1989年/アメリカ

矢っ張り傑作揃い。
ハードカバーは、どっちかといえ
ば犬ホラーか?
「異常性と原罪……。  生きている
なら、出ておいで!」

まとめと結論

こうして調べてみると、寥々たる
もの。
有っても、動物パニックではない
か部分的出演かさもなくばクズ。
何故か?
当たり前過ぎて詰まらないが、犬
や猫は余りにも日常的。
ありふれている。
加えて、映画に出しても怖く見え
ない!
当然の帰結だった。

蛇足

今度から、
「イヌとネコ、どちらが好きです
か?」
と訊かれたら、
「私のノート見て下さい」
と言おうか?
結局、人間関係をしくじる気がし
ないでもないが……。

〈了〉



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