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読書レビュー「知らないと損する給与明細」


本書を読む目的・きっかけ

 賃上げが叫ばれる昨今だが、給料を上げるのはかなり難しくなっていると感じる。
 というのも、景気低迷によるポスト削減や上の世代が多いことにより40代以下に役職ポストが回ってこない、さらに役職は上がっても裁量労働制により給与が下げる、、など昔のように給料を上げるのは年々難しくなっている。
 だが、給料を上げることはできなくても、給料を増やすことはできないか?と色々と本を漁っていたところ見つけた。
 給与明細言えば、サラリーマンならみんな知っているが、給与明細に書かれている「基本給」「残業代」「社会保険料」など知っているようで知らないことが多いかも。。。と思い読んでみることにした。

読書感想

読後の感想としては、「読んでよかった」と本当に思えた。
 というのも、前半はともかく、後半の第3章や第4章は知らないことが多かったので、読まないでいたら様々な点に対して、無知や勘違いで損し続けていた可能性が高かったからだ。
 さらに、本書は、サラリーマンが対象となる様々な控除、社会保険のオイシイ制度や、年金についても詳しく書かれているので、専業主婦が家計節約をする目的だったり、学生が将来に備えるという目的でも読んでおいて損はないと思う。
 ちなみに自分が主に、勘違いor知らなかったこともたくさんあるが、特に印象に残った内容を以下に挙げていく。

・「月給」とは基本給、役職手当など毎月定額で支払われている金額を合算したものをそのように呼ぶ。そのため、残業代のように毎月変動する手当は月給に含まれない。(残業代も含め、月給だと勘違いしてた。。)

・未払い残業代には「遅延損害金」という利子が6%つく。
(なんか聞いたことあるような気がしたが、詳しくは知らんかった)

・扶養控除の恩恵は思っていたより大きい。
(年間30万円以上の節税効果があるなど、予想以上だった)

・病院でかかった治療費の明細などあれば医療控除を受けられる。
(結構、病院に通うことが多いが、明細などすぐ捨てていた。。)

・遠距離通勤の人ほど社会保険料は高い。
(片道1時間半以上も通勤時間がかかるのでショック)

・健康保険の「高額療養費制度」を使えば、民間生保はほとんどいらない。
(親に言われるまま、民間保険に入っちゃってたよ。。)

実践していくこと

 とりあえず、節税・控除できるものを1つ1つ確認していくことが大事だと思うので、取り組んでいきたい。
 例えば、定期的に病院に通っているが明細を取っておいて、医療控除を受けられるようにしたり、会社の健康保険で大抵はカバーできることがわかったので、民間保険について見直すようにしたい。
 また、母と同居しており、母の年金では生活費の大半(住居費や光熱費、一部の食費など)を支払えないので、私の家に同居して、親を扶養に入れていたが、母から「扶養に入っていると、自治体からもらえる高齢者向けの補助金(16万)を受け取れないから扶養から外してくれ」と言われた。
 当初は外そうとしたが、扶養に入れていることで、年間40万円以上節税できているので、絶対に扶養から外さないようにしたい(母にその旨を説明したが、「私の手元に渡るお金じゃないから嫌だ」「早く外せ」と言われたが。)

最後に

 本書は発売から結構経っているので読むには古本で購入するか、電子版を購入するしかない。古い故に現代の制度と異なっている箇所もあるかもしれないが、そういった箇所はほとんどないと思うので、読んでみてほしい。
 特に私と同じサラリーマンの中には、損をしている人も多いと思うので特に読んでもらいと思う。
 今の時代、会社の仕事をこなしているだけでは会社も評価してくれず、仕事以外の時間を使い、資格取得や課外活動をしていかないと評価されず、昇進させない会社が多いと思う。
 そんな時代なので、控除や社会保険の制度を使いこなして、「給料を増やす」という発想を持ち、行動することが必要なのかもしれないと感じた。

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