タイムクラフト造船所

Thyme Craft Dockyard 定年延長中の老眼モデラ―です。 1941年の…

タイムクラフト造船所

Thyme Craft Dockyard 定年延長中の老眼モデラ―です。 1941年のビスマルク追撃戦時に合わせて、主として各国の戦艦を1/700のウォーターラインで制作しています。 時々、キャラクター物も作っています。 皆様からのコメントお待ちしております。

マガジン

  • His Majesty's Ships

  • Battleships in 1941

    1941年の世界の戦艦を1/700スケールのウォーターライン模型で紹介しています

  • 日本海軍金剛型制作記

    1941年(昭和16年)太平洋戦争前の金剛型(金剛、比叡、榛名、霧島)のプラモデルの制作記です。 キットはフジミの1/700を使用しました。

  • シャルンホルスト級制作記

    タミヤ 1/700 ウォーターラインシリーズ No.118 ドイツ海軍 巡洋戦艦 シャルンホルスト と No.120 ドイツ海軍 巡洋戦艦 グナイゼナウの制作過程を詳しく記載しました。 また、幻の38㎝砲搭載型も制作しましたので、合わせてご覧ください。

最近の記事

H.M.S. Rodney 1941 英国海軍ロドネイ1941 (Tamiya 1/700 waterline kit)

 タミヤ1/700ウォーターラインシリーズNo.102(現行No.601)イギリス海軍戦艦ロドネイです。キットは竣工時をモデル化していていますが、写真資料をもとに1941年5月時にディテールアップしました。 主な改造点は  1. 消磁ケーブル設置 2. X砲塔上のカタパルト設置とウォーラス搭載 3. 艦橋の形状変更 4. ポンポン砲の追加 5. 前部マストとレーダーの追加 です。詳しくは制作記をご覧ください。  ロドネイは、ネルソン級の2番艦で1927年11月に竣工しまし

    • H.M.S. Nelson 1941 英国海軍ネルソン1941 (Tamiya 1/700 waterline kit)

       タミヤ1/700ウォーターラインシリーズNo.104(現行No.602)イギリス海軍戦艦ネルソンです。キットは大戦末期をモデル化していていますが、写真資料をもとに1941年5月時にディテールアップしました。  主な改造点は 消磁ケーブル設置 B及びX砲塔上のUPランチャー設置 艦橋の形状変更 ポンポン砲と機銃の削減 マストとレーダーの変更 です。詳しくは制作記をご覧ください。  ネルソンは1922年のワシントン海軍軍縮条約でイギリスが勝ち取った枠で建造したネ

      • H.M.S. Nelson Class 1941 英国海軍ネルソン級1941制作記 #6 (Tamiya 1/700 waterline kit)

        5.武装(承前)5-6.副砲及び高角砲  ネルソン級の副砲は Mark XXII 6inch(15.2 cm:50口径) 2連装が6基の計12門で、砲塔は、後部にドアとかも見当たらずのっぺりとしています(A)。  高角砲はMk.VIII 4.7ichh(12 cm:40口径)の単装6基6門です。新造時には砲盾は設置されていませんでしたが、ネルソンは1937年から1938年に一時的に、1939年12月の改修からは砲盾が装備されました。ロドネイは、迷彩を施した1942年頃には

        • H.M.S. Nelson Class 1941 英国海軍ネルソン級1941制作記 #5 (Tamiya 1/700 waterline kit)

          5.武装5-1.主砲塔:ネルソン  画像上段は開戦前、下段がUPランチャー(A)を装備した1940-41年のネルソンの主砲塔です。UPランチャーはB砲塔とX砲塔に2基づつ、計4基設置されていました。  ロドネイと共通しているパーツ修正上の注意点を3つ挙げます。 (1)砲塔右舷側の突起物(B)が認められます。これが、左舷側にはありません(C)。トランぺッターのキットでは再現されているようですが、タミヤのキットでは再現されていません。 (2)砲塔前面の右舷側に梯子が認められま

        H.M.S. Rodney 1941 英国海軍ロドネイ1941 (Tamiya 1/700 waterline kit)

        マガジン

        • His Majesty's Ships
          9本
        • Battleships in 1941
          21本
        • 日本海軍金剛型制作記
          14本
        • シャルンホルスト級制作記
          10本

        記事

          H.M.S. Nelson Class 1941 英国海軍ネルソン級1941制作記 #4 (Tamiya 1/700 waterline kit)

          4.上部構造物(承前)4-6.艦橋甲板の修正2  両艦ともに、上部構造物にもサフを噴いてから507cで塗装しました。さらに艦橋甲板など鉄甲板と思われる部分は507bで塗装しました(A)が、この部分はもしかしたらリノリウムかもしれません。というのも"linoleum deck"で検索すると日本海軍の茶色がヒットしますが"linoleum, battleship"で検索すると"Battleship Gray Linoleum"がヒットするのです。もしかしたら…ですが。  TO

          H.M.S. Nelson Class 1941 英国海軍ネルソン級1941制作記 #4 (Tamiya 1/700 waterline kit)

          H.M.S. Nelson Class 1941 英国海軍ネルソン級1941制作記 #3 (Tamiya 1/700 waterline kit)

          4.上部構造物4-1.竣工時の艦橋  竣工後しばらくの間は両艦ともに艦橋の下部に2個突起のある窓のような構造が、左右の前(A)と後ろ(B)にありました。ネルソンの逆光の写真でわかるように光が透過しているのでやはり窓のようです。また、左下の写真では船員がいるのやサーチライトのような構造がわかります。  この時期の両艦の違いは、ロドネイでは(C)の窓が上下2列となっていること、ネルソンでは、(D)のように上部階までツライチとなっているが、ロドネイは(E)のように上部階が一段後

          H.M.S. Nelson Class 1941 英国海軍ネルソン級1941制作記 #3 (Tamiya 1/700 waterline kit)

          H.M.S. Nelson Class 1941 英国海軍ネルソン級1941制作記 #2 (Tamiya 1/700 waterline kit)

          3.甲板3-1.モールドの除去とクラフト紙木甲板  まず、ロドネイからボラード(A)、フェアリーダー(B)、砲塔の基部(C)、錨鎖導板(D)、波除(E)と一部の構造物(F)以外の甲板上にたくさんある通風筒等のモールドを削り落としました。ロドネイは、キット発売直後に制作を試みたことがあったのですが、これらの突起物と甲板を綺麗に塗分けることができず断念した経緯があり、40年以上前の塗装跡が残ったままになっていました。  次に今までの他艦で紹介したクラフト紙に板目を印刷した甲板

          H.M.S. Nelson Class 1941 英国海軍ネルソン級1941制作記 #2 (Tamiya 1/700 waterline kit)

          H.M.S. Nelson Class 1941 英国海軍ネルソン級1941制作記 #1 (Tamiya 1/700 waterline kit)

          1 はじめに1-1.ネルソン級  イギリスは1922 年のワシントン海軍軍縮条約で陸奥の存続を巡る擦った揉んだの末に、2隻の戦艦を新造できる枠を獲得しました。そこで、イギリス海軍は16インチ(40.6㎝)砲を備えたアメリカのコロラド級3隻、日本の長門級2隻と同等の攻撃力を備えた新型戦艦の建造に取り掛かり、一番艦のネルソンが1925年9月に、2番艦のロドネイが1925年12月に進水しました。  ネルソン級の特徴は、16インチ(406 mm)砲9門の主砲をすべて艦橋の前部に配

          H.M.S. Nelson Class 1941 英国海軍ネルソン級1941制作記 #1 (Tamiya 1/700 waterline kit)

          リノリウム甲板って何?

           日本海軍の巡洋艦や駆逐艦あるいは戦艦の艦橋や艦載機の甲板にはオレンジっぽい茶色あるいは焦げ茶色に塗装された部分があります。この部分はリノリウムと呼ばれる素材でできているのでこのような色で塗るようキットの説明書には書かれています。  では、このリノリウムとはいったい何なのでしょうか?  モデルアート『艦船模型スペシャル』No.19に掲載された衣島尚一氏の「資料編・リノリウムの話」(「モデルアート艦船模型スペシャルNo.82 2021 WINTER 雑学と表現方法」に再掲され

          リノリウム甲板って何?

          砕け、ジャイアントロボ! #2 MODEROID Giant Robo

          4.パーツの修正  頭部から脚部までかなりの部分に合わせ目消しの必要がありそうです。必要箇所を矢印で示しました(左右同じ箇所は省略しています)。普段は艦船しか作っていないので、こんなに大きなパーツの合わせ目は消したことがありません。うまくいきますでしょうか。  スケールモデルのように写真や図面がないので、OVAをキャプチャーして、各部を確認した結果、いくつか修正が必要な箇所を見つけました。  一番目立つのは、腕輪と脚輪のリベットモールドです(左上)。パーツを金型から抜く

          砕け、ジャイアントロボ! #2 MODEROID Giant Robo

          砕け、ジャイアントロボ! #1 MODEROID Giant Robo

          1.はじめに  グッドスマイルカンパニーより2022年10月に販売されたMODEROIDジャイアントロボを作ってみました。  本キットは、アニメ『ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日』に登場しているGR1(以下ロボ)をキット化したものです。原作は、横山光輝が『週刊少年サンデー』に1967年5月から1968年3月まで連載していた漫画です。連載が始まってすぐにNET系で特撮テレビ番組が放送されました(1967年10月11日~1968年4月1日)。こ

          砕け、ジャイアントロボ! #1 MODEROID Giant Robo

          『猫バスが来る』3Dジオラマ #2

          4.ジオラマ制作  ジオラマ本体は、額縁というには奥行きがありすぎますが、ダイソーで¥500(税抜)で売っていた木箱を使いました。手前と左右に持つための穴が開いています。  トトロのポスター原画では向かって左側に街灯があって登場人物たちを照らしています。  そこで、左側の穴からライトで照らすことにして、この穴は残し、後の2つは塞ぎました。  バス停は、トトロの再現をしているモデルを参考に作りましたが、東電鉄のマークが間違っていたようです。菱形を重ねた形にしていますが、内

          『猫バスが来る』3Dジオラマ #2

          『猫バスが来る』3Dジオラマ #1

          1.はじめに  イラストレーター外戸彩識(ガイトアヤシキ)さんの壁紙作品に『猫バスが来る』という、ご存じ『トトロ』のポスターにも使われている有名なシーンのキャラを置き換えたパロディものがあります。とても気に入っているので、ノートPCの立ち上げ画面に使用しています。この壁紙シーンを3Dつまり模型を使って再現してみようと思い立ちました。ジオラマにするなら近年見かける額縁ジオラマにしたいと思います。 2.ロボット兵  トトロの位置には、『天空の城ラピュタ』に登場するロボット

          『猫バスが来る』3Dジオラマ #1

          島充の世界展

           兵庫県尼崎市の尼崎城の5階で、1月3日から2月12日まで開催されていた「島充の世界展:驚異の城郭精密復元模型」に行ってきました。  今回の展示の目玉は、1/100の豊臣大坂城です(TOP画像)。模型の全方向から見ることができるのが、この展示会の特徴で、特に大坂城は下から見上げる角度でも見ることができるので、「往時の姿に思いを馳せやすいと思います。」とのコメントを城郭模型作家の島充氏はTV番組で語っておられました。  城の周りには各種の資料が並べられていましたが(資料は撮影禁

          His Majesty's Ships 始めます

           第31号哨戒艇で日本海軍は一段落しましたので、このあとはイギリス海軍に突入します。巡洋戦艦フッド、戦艦キングジョージ5世とプリンス・オブ・ウェールズについては、すでに作成していますが、タミヤの戦艦ネルソンとロドネー、巡洋戦艦レパルス、ピットロードの巡洋戦艦レナウンと戦艦クイーン・エリザベス級5隻は積んだままです。また、ビスマルク戦に関わるカウンティ級重巡洋艦ドーセットシャー(例の短い奴)とノーフォークや航空母艦ビクトリアス、イラストリアス、アーク・ロイヤルといったアオシマの

          His Majesty's Ships 始めます

          第31号哨戒艇-『特設空母安松丸物語』より (Hasegawa 1/700 waterline kit)

          1.はじめに 大日本絵画社の『月刊モデルグラフィックス』に連載されていた、宮崎駿のイラストエッセイ『宮崎駿の雑想ノート』の第10話『特設空母安松丸物語』には「安松丸」と共に出撃した「第31号哨戒艇」も描かれています。  第31号哨戒艇とは、1920年(大正9年)12月に竣工した、二等駆逐艦の樅型駆逐艦9番艦「菊」の戦時中の名称です。樅型の多くの艦は開戦前に哨戒艇に類別変更され、菊も1940年に魚雷発射管、第二砲塔を撤去し、機銃、掃海具、爆雷投射機を設置し、第三十一号哨戒艇に

          第31号哨戒艇-『特設空母安松丸物語』より (Hasegawa 1/700 waterline kit)