見出し画像

全国の「患者」数は15日連続で減少(6月1日)

新型コロナウイルス感染症の全国の「患者」数は15日連続で減少。
この1週間、1日平均1616人ずつ減りました。
「患者」の実効再生産数は0.85。
10日連続で1.00を下回っています。

変異株の感染が拡大しても、
マスクと手洗い・うがいは最も効果的な感染予防策です。

緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の効果が
はっきりと表れてきている現在。

日常生活を通常に戻し経済活動を全面的に再開するために、
第3波、第4波を超える感染拡大に十分に対応できる医療提供体制を
整備することが最大の課題です。

政府、国会、日本医師会などには、
実効性のある迅速な対応が求められています。

新型コロナウイルス感染症ウォッチング440日目。
厚生労働省が公表した6月1日午前0時時点の数値をもとに見ていきます。

陽性者の数から退院した人と死亡した人を除いて求められる
1日時点の「患者」数は、前日から2599人減って5万3044人。
5月17日に過去最多の7万6490人となってから減少に転じ、
「患者」数はこの15日間で約2万3千人少なくなりました。

1週間あたりのPCR検査陽性者数の合計は
4/21〜4/27 3万3723人(前週比約5200人増)
4/28〜5/4 3万6586人(同約2900人増)
5/5〜5/11 3万8191人(同約1600人増)
5/12〜5/18 4万2008人(同約3800人増)
と増え続けてきましたが、
5/19〜5/25は3万4087人と前週から約7900人減少し、
今週5/26〜6/1は2万4801人とさらに約9200人の減少となり、
感染拡大は峠を越えました。

大型連休が終わってから2週間ほどで感染拡大が鎮静化に向かったことから、
大型連休による感染拡大は人の流れの増加ではなく、
巣ごもり生活による家族など近しい人たちの間での
感染が大きく影響したと考えられます。

私が試算しているこの1週間の「患者」の実効再生産数は0.85。
4月8日、9日に1.39まで上昇したあと50日近くかかって低下し、
5月23日に0.98と1.00を下回ってから今日で10日連続で1.00を下回っています。
問題はこの傾向がどこまで続くかということ。
緊急事態宣言の延長によって急激な上昇は起こらないでしょうが、
変異株の感染が広がっている状況から
実効再生産数がこれ以上大きく低下することを期待するのは難しく、
当面は0.85前後を推移するのではないかと思われます。
医療提供体制の対応力が回復・向上するまで、
実効再生産数が1を下回り続けることを願っています。

退院または療養解除までの日数は、
感染拡大の第2波以降で最長レベルの平均13日。
日数は短縮傾向にはあるものの、
重症患者の長期入院が影響してるようで、
医療現場の状況はまだ苦境を脱していません。

ただし、感染拡大期間別の致死率は
第3波と第4波を合わせて1.74%で、全期間の累計致死率1.75%と大差なく、
変異株は、感染力の高さほど致死率には影響を及ぼしていません。
1年以上に及ぶ医療現場の努力によって、
変異株の感染拡大の影響も最小限にとどめられているといえます。

#新型コロナウイルス感染症を乗り越えよう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?