30/40s

30代の妻と40代の夫がのんびりエッセイを書いています。

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最近の記事

出産を目前に、あれこれ振り返ったり思いを馳せたり

 現在妊娠10ヶ月、37週6日。明日はついに計画分娩に向けての入院日だ。  今日は出産前の気ままに過ごす最後の日ということで、図書館に来ている。出産前最後の一人ランチということで、さて何を食べようかと前日から迷いに迷ったが、結局、駅近くの庶民的なパン屋さんでパンを買うことにした。店内でトレーとトングを握りしめながらうろちょろして迷った挙句、ちょっと多いかなと思いつつ絞りきれずに「えーいいっちゃえ!多かったら明日の朝ごはんにしたら良いんだし!」と心の中で自分の背中を押し、カレー

    • 2023年を振り返って

       今日は2024年1月3日。実家に帰るでもなく、栗きんとんと黒豆と筑前煮とお雑煮という、お正月料理の好きなものだけ用意して、夫と東京の自宅でのんびり過ごす平和な年末年始。年末は、はりきって大掃除をしようとしたものの、志半ばでお昼寝したりして諦めたり、お正月の恒例になりつつある桃鉄をしたりと、無理せず気の向くままに過ごせる時間が私達らしくて幸せだ。  そんなまったりした年末年始を迎えるまでの2023年を振り返ってみたいと思う。2023年の始まりは、不妊治療中で年明け早々に妊娠

      • 2023年を振り返って

         2023年は良い年だった。転職を経験し、子供を授かった。一昨年の秋頃から本格的に就職活動を始めて、最初の会社に就職が決まった。やりたい仕事ができて、お給料も十分、そして職場が丸の内。4月から働き始めたが、無理のない仕事で安心した。そして、現在19週の赤ちゃんが妻のお腹にいる。色々あったけれど、良かった。幸せで平穏な日々に感謝している。  春には念願だった新婚旅行に行った。京都の町屋に1週間泊まって観光をした。鴨川はゆったりした時間が流れていた。ご飯は美味しかった。夜にライ

        • 趣味

           趣味があることは大切だと思う。自分が楽しいと思えることに時間を使う。その時間が、人生を豊かにする。  社会人になると多くの時間を仕事に費やすことになる。否が応でも仕事が中心の生活になる。仕事では自分が好きなことばかりできる訳じゃない。努力した分だけ結果が出る訳でもない。さらに、仕事内容や結果で他人から評価される。仕事ばかりの生活では、自分が苦しくなる。人生が楽しくなくなってしまう。  そんな時に趣味があると救われる。趣味は自分のやりたいだけすることができるし、自分の好き

        出産を目前に、あれこれ振り返ったり思いを馳せたり

          今年度の目標

           『心が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる』。  これは、アメリカ合衆国の哲学者・心理学者のウィリアム・ジェームズの言葉だと言われている。他に、ヒンズー教の言葉とも、ガンジーの言葉とも、マーガレットサッチャの言葉とも言われている。マザーテレサの格言にも同じようなものがある。『思考に気をつけなさい、それは、いつか言葉になるから。言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。行動に気をつけなさい、それは、

          今年度の目標

          短編小説:クリスマス

           天気予報の生中継で映されている、聞いたことはあるけれど行ったことのない東京の街は、色とりどりの装飾でキラキラしていて、起き抜けのまだ開かない目にはちょっと眩しい。 「佐和子、今日高橋くん来るの十三時になるって、さっき電話あったよ。ちょっとお願いなんだけど、午前中のうちに白玉粉買ってきてくれる?お釣りはあげるからさ」  クリスマスイブだというのに、我が家の朝食は変わり映えのないご飯、お味噌汁、納豆、ひじき。 「いいけど、クリスマスイブなのにぜんざいかぁー」  薄目でテレビ見な

          短編小説:クリスマス

          短編小説:クリスマス

          「今年のクリスマスは何する予定?」 そう彼女に聞かれ、僕の鼓動は少し早くなる。平静を装いつつ、僕はこう答えた。 「特に予定はないよ。いつも通りバイト。」 これまでも同じ質問をされて答えてきたように、自然に付け足す。 「あ、でも。帰りにコンビニに寄ってケーキを買うかな。」 「そうなんだ。」 彼女は相槌を打ち、その後小さなため息をつきながらこう続けた。 「私も今年はバイトかな。」 彼女とはアルバイト先で知り合った。 彼女は僕より半年先に働き始めていて、先輩として僕に仕事を教えて

          短編小説:クリスマス

          おすすめの本:ビジネス編

           「勉強が出来るのと、仕事が出来るのは違う」。社会に出た新人が最初に言われる言葉だ。それを聞いて皆が出来る人間に憧れる。何故ならば、新社会人にとって“デキる”が、新しい“カッコイイ”の定義だからである。“モテる”と同義でもある。斯くして新人は“デキる人間”をという新しい目標を目指してもがき始める。自己流で試行錯誤する人もいれば、職場で仕事が出来る先輩を真似する人もいる。しかし、最も多いのはビジネス書を読み漁る人だろう。私もそうだった。大きな本屋に行ってはビジネスコーナーにかじ

          おすすめの本:ビジネス編

          結婚生活

           結婚して3年が経った。世の中には色んな結婚生活を送っている人達がいる。私達はどうだろう。毎日が楽しい。価値観が合うからだろう。  二人でいると平和だ。お互いが平和主義者だから。生活が平穏に満ちている。のんびり、のびのび生活できる。一緒にいても無駄に気を使うこともないし、それでいて笑い話もできる。家はおしゃれで綺麗だし、食事は美味しい。家にいると快適だ。快適すぎて外にいてもすぐ家に帰りたくなる。外出せず、ずっと家にいたいとも思う。もちろん、一緒に外出するのも楽しい。ゆるりと

          結婚生活

          結婚生活

           前回夫に誘われてエッセイを書いた後、「文章を書くとこんなに気持ちがすっきりするんだね!これは良い休日の過ごし方を見つけたね!これからも定期的に続けよう!」と、充実感にあふれ、ゴキゲンな足取りで帰宅した私たちだったが、それから「またエッセイ書こうねぇ~」と挨拶のように言い合うばかりで、気づけばかなりの月日が経ってしまった。課題を先延ばしにすることが得意な私はのほほんと過ごしていたのだが、先週末、先に痺れを切らした夫が突如「来週の祝日はコメダでエッセイ書くよ!」と宣言したため、

          結婚生活

          四十代の抱負

           今年で40歳を迎える。このタイミングで40代の抱負を考えてみた。30歳の時も同じことを考えた。その際は“ステイ・ゴールド(Stay Gold)”が30代の標語だった。 “ルネサンス(Renaissance)”。これが私の40代の標語である。  ルネサンスとは、狭義には、古典古代(ギリシア、ローマ)の文化を復興しようとする文化運動である。日本では文芸復興と訳された。ルネサンス(Renaissance)という語は(re- 再び + naissance 誕生)を意味するフラ

          四十代の抱負

          三十代の抱負

           自分に酔いしれながら気分よく一本目のエッセイを書いた後(酔いしれ過ぎて横道に迷いこんでいるうちに本題を忘れていたとも言う)、楽しみにしていたサンドイッチを注文。すっかり気分が良くなっていたので、夫の食べたいものも聞いて自ら注文しにカウンターへ。「ミックスサンド(江國香織「恋する夕方」のきゅうりとディルクリームのサンドイッチと、村上春樹「ダンス・ダンス・ダンス」のスモークサーモン、オニオンのサンドイッチ)とスープ(トースト付き)で、トーストのトッピングはバターでお願いします」

          三十代の抱負

          エッセイを書く

           今月、私は三十歳になった。  三十歳になって迎える二回目の日曜日である今日は、夫の提案で、近所の図書館のカフェに来ている。  今月の頭頃からか、夫が突如、「二人でエッセイを書きたい」と言い始めた。「少しずつ書き溜めて、可愛い冊子みたいにして綴じようよ!いつか大きくなった、まだ見ぬ我が子に読んでもらったりさ…」と、まだ一文字も書いていないのにエッセイストになる希望は膨らむばかりである。  そんな訳で、一週間が終わった金曜日の夜、夫が作ってくれたサーモンとほうれん草とディル

          エッセイを書く