わたやま(書き溜め)

ぎり人間のきろく。 インスタには写真をあげてます。 Twitterには絵。

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最近の記事

水粒(落ちて割れる)

雨が降って、屋根に溜まる。 息をつく間も無く溜まり続ける。 屋根は、やがて水粒を地面に落とす。 地面に到達して破裂する水粒。 大きな音も鳴らない。 数が多くて、一つの水粒なんて気にしてられない。 一瞬、瞬きするだけで、目に入らない水粒が地面に落とされ、割れていっている。 飛び降り自殺。 時折目に入る、小学生が、中学生が、高校生が、大人が。 彼ら彼女らは水粒だ。 息をつく間も無く溜まり続ける生きづらさ、不安、憎しみ、ストレス、劣等感。 いつまでも溜め込めるはずはなく、やがて落

    • ネガティブゲロバトル

      生涯雇用って言ったけど、ちょっと最近仕事サボりすぎてないか、自律神経。 ちゃんと交感神経と副交感神経の指揮取ってくれないと、仕事でしょ?もーちょいしっかりしてほしい。 あー、いや、お風呂に浸かりすぎとか、変なとこで寝過ぎとか、僕が悪いとこもあるけど、頼む、もーちょいだけ整えてくれると嬉しい。お願いします。 つらつらとまた自律神経の話をしましたが、今日書きたいのはこんな事じゃないんです。 普段心をプラプラとぶら下げながら人と関わって生きてる私ですが、気持ちが落ちたり、大好

      • 脳内ドローイング

        黄色い横断歩道標識の支柱を細切りにして、落ちてきた標識が動物のように地を這いずり回る。 細かい歯の歯車が他と連結しながら高速で回っている。何個あるのかわからないほど多い。小さい。 暗くて深い場所から白い糸がいくつも伸びてくる。絡まって綺麗な台座ができた。その隙間を指で刺していく。だんだんと絡まった糸は指を切断してしまう。第一関節で切れた指は、赤くて綺麗な足跡を残しながら猛獣のように去っていった。 星型の何かが千歳飴のように伸びてくる。地表の植物に会釈をしながら地面と触れ

        • 彼と規則と生活

          規則的に、あくまで規則的に彼は行動している 裸足でフローリングを削り、幾度の夜もおそらく 持ち帰れた生活の種があるから、植える前の水分を準備するため、また規則的に擦り歩く。 規則的だからと、そんなことで 彼を普遍的と断定してもいいのか、 涙が焼けた痕をみて、踏み締めた感触の残りを感じた時、 力遠く及ばず、ここに理由を持ちたくないという顔をみせる それだけの理由で?彼の涙は熱だ。 外に出ても拭うものはない。 部屋の中で等速的に目に入る彼の規則、 彼のためではなく、ただそこに

        水粒(落ちて割れる)

          ビル症候群

          どこでも泥水を啜れるように、葉は高音を奏でるように、それは太陽もこっち見やすいよねって。 それがもうなんだ、ちょっとバス乗って苦しんでたら冷たいビルに囲まれてて、こわい、こわいってもんだよ。 っていう話を友人にしたら、「ビル症候群やん」って言われちゃった。 そっかー、ビル症候群だったかー。 ビル恐怖症かと思ってたけど、ビル症候群だったみたい。 あ、ビル症候群ってのはビルを怖がってたら自分がビルになっちゃうような症状みたい。 しかも、ビルって朝も夜も人がいるから、ビル症候

          ねむ、逆ブラインドタッチ

          今すごく眠たい。眠たくて眠たくて仕方がないが、逆ブラインドタッチで文章を加工。 逆ブラインドタッチとは、キーボードだけを見て、画面を一切見ないタイピング方法。 ゆえに、変換が正しくできているのかもわからないし、文章がまともに打てているのかもわからない 現在もその手法で入力している。 まあ、しあかたないじゃないか、眠たいんだから。今日は電車を寝過ごしてふたつも県を跨いできたんだから。しかも昨日は寝ていない。そりゃあ眠い。 この文章の内容がスカスカなのは眠たい性?きっとそうに違い

          ねむ、逆ブラインドタッチ

          自律神経、転職を考える

          深夜2時にアルバイトが終わる。 徒歩10分程の道をとぼとぼと歩いて家まで帰る。 途中にある両サイドお墓と廃墟囲まれゾーンが普通に怖い。 家まで送ってあげよか?声をかけてくれる人はいなくなった。 全て断っているからだろう。 必ずマスクをする。 いくら暑くても、必ず。 自分はバイト中、基本的にローテンションで、バイト仲間に対しても割と冷たいと思う。 感情が顔に出やすいので、嫌なお客さんに話しかけられた時には絶対に嫌な顔をしてる。 だからする、マスク、絶対。 なんとなく指示され

          自律神経、転職を考える

          僕はきっと寒いことに慣れたんだ

          いや、嘘嘘。 すんません。めっちゃ嘘つきました。 だって今日もめっちゃ暑かったのにまだボアのアウター着てたし、コーデュロイパンツ履いてたし。 じわじわと滲む汗を感じながらも着替えなかったし。 去年の今ごろ、人生で一番の悲しみが来て、どうしようもない感情になって、自分の心の中に隠れてたんです。 でも居心地が悪くて悪くて。熱出たり、ご飯食べれなかったり、白い立方体をぼーっと眺めるように人と話してたりしてました。 そんなこともあったなって思えるほどには、じわじわと心の中から脱

          僕はきっと寒いことに慣れたんだ

          無題

          3歳の山羊が頭を放り出した理由は、夢で見た朝に知らんぷりされたせいだと思いました。 なんとなく公園で肘を立てて、ママ友と話す母親を指を咥えて見上げている子供を見ていました。 さっきまで砂場で遊んでたのに汚いなとか思いました。 あの母親は他の友達と遊んでいる時に別の友達と出会ったらおんなじ事をするのだろうかと思いました。 四日目のマラソンに体も走る事を忘れてきました。 横目でみたあの人の逆剥けが反対に向いていました。 あちゃーあれはあと数分の命、ジッパーに挟まってしまいそうで

          下流 :解説

          下流に転がっていた石を見て、綺麗に丸く整った形になっていたのが悲しくなった。 少し前の上流で見た石はゴツゴツと凹凸があってかっこよかった。 削り落とされた欠片も想像できないほど、すっかり綺麗に整ってしまった石。 上流に行って川に飛び込んだ私。澄んだ綺麗な川の音が聴こえる。「落ちないでね」と心配する声は私には届かなかった。私はもう速い川の流れの中にいるのだ。 上流の石の魅力に吸い込まれるように引き込まれた。 私が飛び込んだ飛沫が立つ、惚れ込んだゴツゴツした石にぶつかる痛みが

          下流

          転がり落ちた君の姿 澄ました顔に目が眩んだ 少し前の△ 少し前の△は 落としてしまったのか、欠片 すら気づかないみたく 綻びの無い真実 上流より傾いた私、清澄の息遣いがする 落ちないでね 憂わしげ不着、私はもう速い流れの中 君に攫われたとても吸い込まれて 飛沫が立つ派手に、先端の痛みが心地良くて 曲馬団が囃す君の面影に身を任せていた 穴から汚染されている、感度が鋭くなるのは 転がり落ちる私のせいか 先端は次第に○、○ 君の面影を撫で下ろしている 消えそうな欠片は 不本意

          グッてくる話

          平日の大型ショッピングモール、昼。14:46。昼食を終えた会社員がデスクで眠気と闘っている時間帯だ。 「けい〜。あのさ、普段生きててさ、不意に『うわっ、なんか良い。グッとくるわ』みたいなことってあるやん?俺はさ、ロングコートからはみ出すスカートの裾とか、さ。ああいうはみ出しているもの?っていうんかな。なんかグッてくるんよな。」 また始まった。裕二はこんなことばかり言ってくる。 「まー、ロングコートのことはあんまり理解できんけど、わかるな。」 「そやろ?あるやんそういう

          夜間飛行

          目を赤くしていた白い羽 星に撃たれたよう 三つの光が希望を宿す ほんの少しの輝きを見ていた 堕ちてきた君は彗星の香り 熱い光線を残してった きらりと揺れる心が弾けた ほら、もうすぐ還るみたい 夜間飛行さ僕の 夢の隙を試しているのか 重なったような気がしたその隙間に 飛び散った小指で約束をした 堕ちてきた君の冷え切った身体 星に撃たれたよう 三つの光が希望を殺す 君はもういうことを聞かない 風は耳を通り抜けるより早く 刹那的な愛に目を閉じた パラララ パラララ パラララ

          あなた

          あなたの頭はいつも色々な何かに埋め尽くされて、目が合っていたとしても、言葉を交わしても意識的には繋がってないでしょう。 あなたは瞳を擦るくらいに思ってるんでしょうね。 分かりやすいあなただと思ったけど、見れば見るほどに分からなくなってくるわ。 あなたから見たブラジルは、もしかしたら表なのかもとさえ思ったりしてしまうの。 あなたはとても意識の選択が早いのね。 目で追っていてもすぐに見失ってしまうわ。誰とも同じ景色は見たくないのね。 あなた気分が悪いの?元気が無いの?

          朝日

          朝日が攻めてきた街港 目を瞑って駐車場に転がった 風船と一緒、街中華の匂い ぎり覚えてる、まだね 「うるさくしてごめんね」 朝日が叫ぶよ よく見たら、この辺は最近冷たい 一直線を走り切る間にもあなたはまだ祈っている ちょっとはこっち見て欲しいじゃん 深海絶頂、また新し 片栗粉大量良い気分 ドロっとしてソワソワしちゃう 広がる塩の粒子をならして ざらりざらり整えてね それだけ 「見つけちゃってごめんね」 朝日が囁くよ よく見たら、この辺は最近冷たい 一直線を走り切る間にも

          変化

          朝や夜、窓のない施設に入る。 しばらくそこで過ごした後、外に出ると外の世界は反転してた。 眩しい日差しに焼かれていたことも、月の光で蕩けていたことも、気づかないうちに一瞬で過去に送られてしまう。 体感の話だが。 それが少し怖くて、不気味な感じがするのは自分だけなのだろうか。 実際長い時間が経っているのだが、じわじわと地球の変化を感じるのではなく、感じ始めた時にはもう遅くて変化が終わっている。 例えば、夜。 人で覆い尽くされていた地面が、空気がじわじわと自分だけのもの