「光る君へ」への長い道のり ~『第18回 「岐路」振り返り』(その1)(ネタバレ)~[2456文字]
大河ドラマ「光る君へ」 第18回『岐路』 の振り返り、その1です。
※以下より、第18回のストーリーを記述しています。未視聴の方は先に第18回をご視聴ください🙇。
■[第18回『岐路』 振り返り]その1
為時〔岸谷五朗〕の屋敷ー。
長徳元年(995年)。
ナレーション:「筑前守兼大宰少弐であった宣孝〔佐々木 蔵之〕が4年ぶりに都に戻って来た」
為時「(酒を飲み干して)ああ・・・変わった味だな、唐の酒は」
宣孝「戦人の飲む酒だ。我らは戦をせぬゆえ、口にはあわぬが・・・。おかしなものも一興であろう?」
宣孝はまひろ〔吉高由里子〕にも唐の酒を勧める。
やめとけと為時は言うが、まひろはいただきますと酒を飲む。
宣孝「どうじゃ?」
まひろ「カッといたしますね。まさに戦の前に己を鼓舞する酒でございますね」
宣孝「そのとおりだ。まひろは打てば響くよい女になったのう。年を重ねて色香を増した」
まひろ「お戯れを。そんなことより宋の国の事をお聞かせくださいませ。博多の津には、宋の国の人が商いに来ているのですか?」
宣孝「ああ。商人も役人も来ておるぞ。薬師もおる」
そして宣孝は科挙制度についてまひろに話すのだった。
宣孝「宋には、科挙という制度があり、これに受かれば身分が低くとも政に加われるそうだ」
まひろ「まことでございますか。身分を超えて機会が与えられる国があるなんて、行ってみとうございます」
目を輝かせるまひろ。宣孝はさりげなく話題を変える。
宣孝「行くのは難儀じゃが・・・ああ、宋のものなら手に入るぞ。これは宋の国の薬で、切り傷には驚くほど効く。大宰府ではこの薬でボロ儲けした。国司のうまみと味わい尽くしたわ。これは唐物の紅だ」
まひろ「美しゅうございますね」
宣孝「まひろのために買ってまいった。さしてみよ」
紅を指先につけ、そっと唇をなぞる。艶やかに染まる唇。
宣孝「よいではないか!ハハハ!思い描いたとおりじゃ!ハハハハハ・・・」
為時「大宰府は魚もうまいのであろう?」
宣孝「玄海の海のイカ、エビ、タイがそれはそれは、うまい。されど、なま物は持って帰れぬゆえなあ」
為時「ああ、いや、そのようなことを申したのではない」
まひろ「大宰府から宋まではどのくらい時間がかかるのですか?」
宣孝「海を渡って10日、それから宋の都まで陸路でふたつきはかかるそうじゃ」
まひろ「遠いのですね・・・」
為時「行こうなどと考えるでないぞ」
まひろ「伺っただけにございます」
宣孝「行くならわしが一緒に行ってやろう。ついでに商いもできるゆえ」
為時「やめてくれ。その気になったら困る」
まひろ「心配性な父上」
はい、ここでタイトルどーん (´-`) 。
内裏ー。
道綱〔上地雄輔〕「関白様がみまかられて早10日。帝は何故、次の関白をお決めにならないのかなぁ」
平惟仲「中宮様が、兄の伊周殿をと、せがんでおられるに決まっておる」
実資〔秋山 竜次〕「出過ぎ者の中宮だ!」
御簾の影で聴いている一条天皇。
道綱「伊周様は若すぎるよね。帝も若い、関白も若いでは・・・」
実資「しかり!。時には的を射たことを言うではないか」
道綱「時にはね」
実資「若いだけではない。道兼〔玉置玲央〕殿は帝の叔父だが、伊周殿はいとこにすぎぬ。どう考えても次の関白は道兼殿になるが順当だ。好きではないがな。全く好きではないが、関白は道兼殿であるへきだ」
昇華殿ー。
一条天皇が定子〔高畑充希〕と伊周〔三浦翔平〕に次の関白を誰にするかを語る。
一条天皇「このたびは、右大臣・道兼を関白といたす」
帝の言葉に目をむく伊周。
一条天皇「右大臣を差し置いて、内大臣を関白となせば、公卿らの不満が一気に高まるのは必定。公卿らがふたつに割れることを朕は望まぬ。すまぬ、伊周」
顔を強張らせて、頭を下げた伊周は絞り出すような声で言う。
伊周「お上がお決めあぞばされたことに、誰が異を唱えましょうか」
一条天皇「では・・・」
座を立つ一条天皇。目で追う定子。ひれ伏したまま床を睨む伊周。
伊周「これでは、亡き父上も納得されぬ!(顔を上げ、定子を睨む)そなたは何のために入内したのだ」
定子「このところ、お上は夜もお休みになってはおられませぬ」
伊周「迷うからだ。私を選んでおればよいものを」
定子「兄上が関白になるのが、お上は不安なのです」
伊周「私に何の不安があると申される」
定子「もっと人望を得られませ」
伊周「人望?」
定子「次の関白にふさわしい人物だと思われるために、精進していただきたく思います」
ぼんやり廊下を下がる伊周。脇へ避け、一礼したききょう〔ファーストサマーウイカ〕は部屋へ向かう。
ききょう「中宮様・・・」
定子「(脇息にもたれ)私はどうしたらいいのでしょう・・・。帝も兄上も私にとってはどちらも大切なお方なのに・・・」
定子の側に控えるききょう。
ききょう「少し横におなりくださいませ・・・」
ということで、長くなりましたので、『第18回 「岐路」の振り返り』その1は、その2へ続かせていただきます(´-`)。
最後までお読み頂き、ありがとうございました🙇。
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