逃げ切る教員は要らない

年度末が近づいてくると、事務処理や文書作成の仕事が増え、教員達の忙しさもピークとなる。

このように教員の余裕がなくなってくると、教員の気持ちが子どもたちから離れてしまって、最後の最後で子どもたちが崩れてしまう。

子どもどおしの大きなトラブルが起きたり、子どもが不安定になって不登校が始まったりすることが増える。

しかし、年度末に教員の気持ちが離れる大きな理由がもう一つあるのだ。

それは、もう少しで現クラスの担任から解放されるという気持ちからくる『逃げ』の姿勢によるものだ。

年度末に多少のトラブルがあったとしても、あと数日で逃げ切れるという無責任な考え方の教員のおかげで対応が後手になる。

そして、多少であったトラブルも、その『逃げ』の姿勢が災いして最後に大炎上してしまうのだ。

それでも尚、そういった無責任な教員は見て見ぬふりをして、「あと数日、あと数日」と指折り数えて、山積した問題から逃れられるその日を待っている。

なんとも恐ろしい状況である。

だから年度末には、『逃げ』の姿勢の教員の学級ではトラブル頻発し、子どもたちの気の緩みはすぐに学年全体へと広がる。
学級でまともに対応しなかったツケは学年全体で払うことになる。

教員達は問題の沈静化に時間をとられ、暴力沙汰になったり、いじめと認知されたりすれば、更に双方の保護者への連絡、面談、管理職や教員委員会への報告など、多くの対応に追われることになる。

ただでさえ忙しい年度末に、こうなってしまった学年に属している教員は正に地獄である。

年度末には、自分が『逃げ』の姿勢にならないように気を付けるだけでなく、他の教員がそうでないか目を光らせなければならない。

今年度で異動する教員なら尚更だ。

若手がそうなってしまうなら、上位の教員が助言•サポートをすれば良いだけの話だが、上位の教員が『逃げ』モードに入るとタチが悪い。

しかし、それでもこのような教員を放置してはいけない。
他学年の先生や管理職を巻き込んででも、この『逃げ』の姿勢を正さなければならないのだ。

最近の現場には、年度末の『逃げ』モードが横行している。それは、『逃げ』モードの教員からすらも逃げようとする教員達だからであろう。

このような現場に明るい未来はない。
逃げる以外の解決策を見つけない限りは。

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