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メキシコ側から、トランプ大統領の「壁」はどう見えるのか ―対米関係をしたたかにコントロールするメキシコ新政権

アメリカとメキシコ間の国境問題は、アメリカのトランプ大統領が国家非常事態を宣言するに至った。この宣言については、アメリカ上院が3月14日、宣言を無効とする決議案を可決したが、トランプ大統領が直後に拒否権を行使する考えを表明した。

「非常事態」という言葉からは、極めて深刻な事態が進行していそうにも思えるが、壁の向こう側にあるメキシコからは、アメリカ政界の動きはどう見えるのだろうか。

就任から3カ月半が経過したメキシコのアンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール大統領の新政権は、トランプ政権との関係を冷静にコントロールしようとする姿勢がうかがえる。

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