ファッションと持続性って本当に両立するのか?

 私は音楽や楽器製造を生業にしていますが、ファッションに関心があります。オワコンと笑われるかもしれませんが、毎週「ファッション通信」観て、ファッションのお勉強しています。

 敬愛する都築響一さんご出演のYouTube「HACHIYA CHANNEL」でも、「あこがれの対象でなくなったファッションはどこへ行く?」といったテーマで対談されていて、大変興味深いです。テルミンもファッションも単純化して、「勝ち負け」を問題にしていて、結果として魅力を失ってしまった点でよく似ています。
https://youtu.be/hyIwV5n6QNA

 ファッションっていろいろな要素が複雑に絡み合って魅力を醸し出しているので、その構成要素を見ていると興味深く面白いです。ファッションにはそれまでにない価値観を打ち立てる小さな「革命」の要素が中心にあるので、どこか「鼻つまむ」要素が要るというのはよく分かる。ファッションのみならず人気を博するものの多くに内在する要素であり、世間が嫌っているものを好むこと、その表明が、異教を信じられるような背徳感があって、それも快感や恍惚、卓越の自覚に繋がるということもわかる。しかしこれれらはすべて塩梅と、それをやるタイミングの妙がないと、ただ時代とズレただけの、奇抜なだけのことになってしまう。
 会議やデータの蓄積、多数決でその解は求められませんが、近頃は多くの人が是とし、マーケティングやAIが導き出す正解の「サスティナビリティ(持続性)」を次に目指すべき目標と考えている人は多い。先述しましたがファッションにはどこかに「背徳」と、無駄遣いをする「罪深さ」が根本要素にあると考えているので、清教徒的思考の「サスティナビリティ」と、無駄遣いの「ファッション」って本当に両立し得るのかと、お祭りの後の「ファッション通信」を見ながら考えました。


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