和製ヘビメタと源氏物語
和製ヘビーメタル音楽と源氏物語に代表される平安文学に相通じるものを感じているのは、きっと私だけでないと思います。
どちらも「なんでもあり」の現代の自由にどこか背を向けています。どちらかというと不自由な様式美を愛しているようにさえ見えます。ハードロックの一部はサイケムーブメントに乗って、ドラッグによりブーストされ性の解放へと一直線に飛んで行きました。それは祝祭的でしたが、一方、和製叙情派ヘヴィーメタルには春への憧れといっても、「愛と誠」的純愛を志向する閉じた耽美があります。