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新春企画「2024・ロックなら、もう戻ってきてるぞ」②何が起きても不思議でない状態にあるメタル

どうも。

昨日から始まりました新春企画「ロックなら、もう戻ってきてるぞ」。1回目はいきなりの大ブレークでもういきなりフェスのヘッドライナーを務めているアメリカのフォークシンガー、ノア・カーンについての特集でした。

今回はガラッと変わって、これです!

はい。このメンツを見ただけでわかる人も少なくないと思います。今回のテーマ、ズバリ、「メタル」です。僕の口からそんなに出る頻度は高くはないと思うんですけど、ここ1年色々個人的にリサーチしていた中で、「これはかなり気になる兆候でてきてるな」と思ったものの一つがメタルだったんですよね。今回はそのことについて語っていこうかと思います。

なんで今のこのタイミングでメタル、気になっているのかというと、これ、ちょっとしたきっかけがあるんですよ。去年の8月からプレイリスト、始めたじゃないですか。それが僕に、Spotify内のロック系のプレイリストを色々見る習慣を与えたんですが、その中で「これ、よく見るなあ」と思ったのが

このバッド・オーメンズっていうバンドだったんですね。「誰だろう」と思って調べたら、「メタルコアの期待の星」みたいなことがよく書かれてあって。それですぐ聞いたわけではなくてしばらくそのままにしておいたら、アーティストのインタビューなんかで名前聞く機会が増えたんですよ。
確かスリップノットのコリー・テイラーとデミ・ロバートが同じ時期にフェイヴァリットにあげてて、ちょっと気になって聞いてみたんですよね。

そうしたら

えっ?

これ、思いっきりウィーケンドじゃん!!


・・

という驚きがあったんですよ。

リンキン・パークとかBMTHみたいなメロディックな叙情性を売りにしたバンドって系譜があると思っていたんですが、とうとうウィーケンドの次元まで突き抜けたかと思ってびっくりしてですね。

そして、さらに驚いたのが、この曲が現在、アメリカのオルタナ・チャートの段階で1億ストリームに迫る人気だということを知ったことでした。

いや、さらに言えば、オルタナ・チャートでこの曲より先にトップ10入りし、1億ストリーム越えした曲があると知ってさらに驚いたんです。

これもすごくメロディ立ったいい曲だなあと思ったんですよね。

で、さらに調べてみたら

この2曲を収めたアルバム「The Death Of Piece Of Mind」、これが2022年の3月に出ているんですが、収録曲中13曲中11曲で1000万ストリーム越えてるんですよ!

今、この数字出してるんなら、これ、次のアルバム出すとき、いきなり英米でトップ10になっても全然不思議じゃない数字ですよ。こんなことが水面下で起こっていたんだなと思って目からウロコが落ちましたね。

これ、きっかけなんなのかといったら、やっぱtik tokなんですよ。The Death Of〜で4万個、Just Pretendで12万個の動画が作られています。やっぱ、tiktokウケは今の世の中、強いです。

で、調べてるうちに、なんかその界隈では、バッド・オーメンスと三羽ガラス状態で認識されてるバンドがあるっぽいという情報をつかんだんですよね。

その一つが

スリープ・トーケン。このバンドはイギリスのバンドで、最新作がトップ5入りそうってことで発売週に一応聞いてみて「面白いな」と思ったんですけど、僕のチェックは甘かった。ビルボードのアルバム・チャートでも13位に入っていたのを見逃してました!

そしちぇ年間ベストアルバムつける際、「あのアルバム、よかったよね」と思い出して、このアルバム「Take Me Back To Eden」を聞いて44位に入れたんですよね。


「なんか、わかりやすいTOOLみたいでいいなあ」という印象を抱いたんですよね。ポップでより湿っぽいプログレ・メタルと言うか、そしたら、この曲が9000万ストリームを記録しているのを始め、収録曲中13曲中12曲が1000万ストリーム越えてるんですよね、これ。

さらに言えばこれ、一般の年間ベストでも評価高くてですね、レビュー総合サイトのAOTYが算出した年間ベスト総合チャートでも38位と大健闘してたんですよね。うち3媒体で年間1位ですよ。その界隈では確実に名盤だったわけです。これは次のアルバム、英米でトップ近くいきますね。

彼らもtik tok強いですね。バッド・オーメンズほどではないですけど、Summoningで一万個以上動画作られているので。

そして、もう一つ並び称されているのが

スピリットボックスというカナダのバンド。この人たちは一足早く話題になってて僕もその時から気にしてました。2021年に「Eternal Blue」というアルバムを出した際、ヴォーカルのコートニー・ラプランテの、普通の歌声とグラウル(デス声)を同時に操る、しかも女性でそれをやるのがやはり
気にされたか、その時点で英米でトップ20入ったんですよね。

その後は去年の11月にEP出しただけなんですけど、そこに入ってた「Jaded」という曲がグラミー賞のメタル・パフォーマンス部門でノミネートされまして。その影響もあったのか、この曲、早い段階で1000万ストリーム越えそうなところまで来ています。

 この辺りのバンドにかんしてですが、全体にメロディックというよりウェットにゴス色がどれも濃いなという感じですね。メタル、ゴス、それからシューゲーザーやドリームポップにも相性良さそうなテイストというか。ある時期以降のメタルにそれ感じてましたけど、それがメジャー・ブレイクしそうなところまできてるなという印象ですね。

で、それでいうなら、そのルーツというか、親玉みたいなバンドがありまして、それが

デフトーンズ!


デフトーンズといえば、90sの頃からニュー・メタルの硬派イメージのバンドとしてすごく信頼されてるポジションにいるバンドですけど、最近、なんと彼らがtik tokで再評価される現象が生まれて話題なんですよ!

一番人気は、この最大の人気曲、2000年に出した「Change (In The House Of Flies)」なんですけど、これ、20万個くらい動画あるんですよね。

90sの時のMy Own Summerが3万動画くらいありますね。なんか盛り上がりそうで、爆発しそうでしない、タメにためるチノ・モレノの悩ましい歌い方がすごくキーな気がしますけどね。

この辺りの曲でも1万動画以上作られてます。本当に大人気のようです。

どれくらい本気なのかわからないんですけど、ビリー・アイリッシュが今年出るであろう新作の要素としてデフトーンズの名前あげてるんですよね。そして、そんなタイミングでデフトーンズ、今年中にアルバムが出そうです。これ、ドンピシャのタイミングだったらすごく当たりそうな感じがします。

ちなみに

こないだ作った世代別ベストアルバムの2000年代の部で、僕、このデフトーンズの「WHite Pony」を13位にしてます。これ、本当にニューメタルの中にあってトリップホップやシューゲーザーみたいな浮遊感と相性がいい稀有なアルバムで、それが年月をかけて聞こえ方を良くして行ってると思ってます。

そしてシメはやはり

ブリング・ミー・ザ・ホライゾン。BMTHですよ。

そもそもtik tokでメタルを一部で人気にさせたの、僕は絶対彼らだと思っていまして

今の彼らの原点となった1曲Can You Feel My Heart、これがやはりtik tokで20万個の動画があるんですよね。やはり、今回紹介したバンドたちに共通する流れの初期の典型みたいな感じがありますよね。

最新シングルの「LosT」も1万動画超えてます。人気ですよ。

彼らも今年アルバムが延期重ねてますけど出そうな方向で動いてます。その矢先に、バンドのエレクトロ部分を担っていたジョーダン・フィッシュが脱退したのはかなり痛いんですけどね。まあ、賢い人たちではあるので、なんとかしてくれるのではないかと期待してるんですけどね。

あと、こうした動きの他にも、こないだカントリーの記事でも書いたように、カントリーのメタル化の道もあるんですよね。ジェリーロールとかHARDYとかの。あまりそっちに行くと、メタル、保守マッチョと性質的に連動しやすいのでそうなると僕は勘弁して欲しくはなるんですけど(笑)、極力、ここで話した感じでいけばいいなあと思っています。

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