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受講生にとってより良い学びの場となるように。2023年3月「THE COACH ICP」のコースリード合宿を振り返って

こんにちは!THE COACHです。

私たちはオンラインのコーチングスクール「THE COACH ICP」を運営しています。開講から2年が経過した「THE COACH ICP」が、受講生の皆さんにとってより良い学びの場となるように、私たち自身も探究をつづけています。

今回は、その一環として2023年3月に実施された「THE COACH ICP」コースリード(講師・ファシリテーター役)の合宿の様子をお届けします。


桜咲く古民家での2日間

訪れたのは、所沢市にある古民家。広いお庭と石窯、囲炉裏、五右衛門風呂など、風情あふれる空間です。春真っ盛りのこの季節には、お庭にたくさんの桜が咲いていました。

朝、鳥の声が聞こえたり、夜はうっすら寒くなったり。忙しない日常から離れることで、肩の力が自然と抜けていきます。お庭でBBQを食べながら対話をしたり、石窯を使ってピザを焼いたり、夜は17人全員で雑魚寝(!?)するなど、まるで修学旅行や家族旅行のような時間となりました。

今回の合宿の目的は2つあります。

1つは、リード同士の関係性を育むこと。より多くの方に「THE COACH ICP」を受講いただけるよう、昨年からコースリードが5名ほど増えました。講義中は2人のコースリードが場を進めていきますが、その2人の関係性がクラスの雰囲気にも影響を与えていくものです。「どんなペアになったとしても、親しみのある2人の関係性から場が育んでいけるように」という願いを込めて、直接顔を合わせ対話する機会をつくりました。

2つ目は、「THE COACH ICP」は受講生にとってどんな存在であるかを握り直し、そのためのカリキュラムの変更点の共有やコースリードのあり方を明確にする時間を設けました。THE COACHでは、“守破離(※)の「守」を握る時間”という表現をしています。

(※)物事を学ぶ時の過程を表す言葉。師から教わる基本を守る「守」、基本を極めた上で既存の型を破る「破」、基礎を変革して型から離れる「離」。

DAY1 コースリード同士の関係性を育む

コースリード同士の関係性を育むためにおこなったのは、「サブパーソナリティ自己紹介」「リードの小さな声洗い出し」の2つです。

「サブパーソナリティ自己紹介」とは、通常の肩書きや経歴を話す自己紹介とは異なり、自分の内側にある小さなサブパーソナリティ(副人格)を紹介すること。例えば、目の前のことに一生懸命に取り組む「努力家さん」、本当は家でゴロゴロしていたい「さぼり屋さん」など、自分の中にいるサブパーソナリティたちの声に耳を傾け、彼らが持つ価値観を相手に共有していきます。

「サブパーソナリティ自己紹介」は、通常の自己紹介では引き出せないようなその人の内面の話が聞けるため、「THE COACH ICP」の受講生同士の関係性構築でも活用しています。昔からいるサブパーソナリティに今どんな変化が起きているかなど、ユニークな紹介をしてくれた人もいました。

「相手のことを多面的に捉え直すことができた」
「自分のサブパと他の人のサブパが協力すれば、もっと可能性が広がりそう!」

など、一面的な紹介だけでは至らないような発見がたくさんありました。

また、「リードの小さな声洗い出し」は、自分の中にある不安や「本当はもっとこうしたいのに」といった声を付箋に書き出し、難易度の高い、低い、継続性がある、なしの4つの軸に沿って大きな模造紙に貼り付けました。

「メンバーみんなが優しいけれど、本気で対話できていない気がする」
「THE COACHらしさを大事にすることで、蔑ろになってしまっている声がありそう」
「株式会社であるのだから、もっと数字を求めたい!」
「受講生が本当にコーチングがうまくなれているか心配」
「みんな忙しそう」

などなど、本当にさまざまな声が聞こえてきました。

THE COACHという組織は「人の可能性を信じる」というコーチングマインドを大切にしようとするぶん、どこか人に優しくあろうとし過ぎてしまうところや遠慮してしまうところがあると、以前の合宿でも声があがっていました。そんな中で、普段言えないような言葉がたくさん出てきたことは、関係性を耕すうえで大きな一歩となったはずです。

また、難易度が高く、継続性があるもの(右上)が多いことも印象的でした。右上にあるものは、組織に長く滞っている課題であるということ。いまTHE COACHがあきらめずに向き合うべき課題が明確になりました。

谷内真裕 THE COACH ICP プロダクト開発・コースリード

たとえ同じような内容に見えたとしても、難易度の高さや継続性は人によって全然違っていて、捉え方は本当に人それぞれなんだなあと感じました。

このように心配事をみんなで可視化することで本音の対話が生まれたり、自分と他者の違いや、反対に他の人も同じようなことを感じていていたことがかわり安心感を得られるなど、一つひとつの声がチーム全体の関係性をつくるうえで大切なリソースであると、改めてメンバーみんなで実感できたと思っています。

これらの声を聞いて終わりではなく、より細かく種類分けをして、また対話する機会をつくりたいです。

DAY2 守破離の「守」を握る

「THE COACH ICP」が開講してからの2年間は、多様なプロコーチの視点を取り入れることでカリキュラムをブラッシュアップしてきました。しかし、都度小さなアップデートを繰り返していくと、その変更の意図が他のコースリードにきちんと共有できていないなど、THE COACHが当初大事にしたかった軸が見えづらくなってしまっていました。

2022年12月に発足した「守破離プロジェクト」では、改めて、コーチングマインドを社会に広げるというTHE COACHの軸に立ち返り、そのためにできることを最大限に盛り込んだカリキュラムの立て直しを実施。合宿のDAY2では、カリキュラム立て直しの意図を全員に伝え、不安があればメンバーからの声を拾う時間となりました。

具体的にカリキュラムを更新した内容の1つに、抽象的なスライドを削除し、一つひとつの概念や言葉にTHE COACHの定義をしっかりと示したことがあります。

THE COACHは「目に見えないもの」「正解のないもの」を大切にしてきたため、受講生の中にはそういった「THE COACH ICP」が持つ世界観に魅力を感じてくれる方が多くいました。

その一方で、定義がないと当日のコースリードによって説明が異なってしまったり、いざ受講生がコーチングを実践しようとすると、その意味がよくわからなかったり。「コーチングは知識ではなく、使うものである」という前提を改めて共有し、受講生が得た学びを日常に使えるような形でアップデートさせました。

今回のカリキュラム更新は、「THE COACH ICP」の守破離の“守”に該当します。そのため、この先半年間はマイナーチェンジはおこなわず、「守」を固めた状態で提供していきます。誰がコースリードになっても、THE COACHが一番大切にしたいことが守られた状態で受講生に届けられるという安心感が、結果としてより良い場づくりにつながっていくと信じています。

他にも、コースリードやコースの進行の補助をする「アシスタント」、クラスの場や雰囲気を耕す「カルチベーター」のあるべきスタンスについても話し合いました。例えば、受講生から質問を受けた際に、コースリードはまずはその質問の意図をしっかりと理解したうえで、答えを示すのではなく、受講生自身に問いとして持ち帰ってもらえるように促すことを大切にしています。

コースリードは答えを示してくれる存在ではなく、あくまで受講生の学びが深まるように全力でサポートをする存在。自分がどんなスタンスでどんな言葉を投げかければ受講生の学びが深まるのか、「受講生の学びを最大化したい」というコースリード陣の熱い想いを再認識する時間でした。

松下琴乃 THE COACH ICP プロダクト開発・コースリード

これまでの2年間のマイナーチェンジは、みんなで積み上げてきたものだと自覚していたので、それを削除したり変更したりすることは、心が痛む場面もありました。

しかし、「THE COACH ICP」は受講生がコーチングを使えるようになるために存在しています。受講して終わりではなく、しっかりと学びを持ち帰り日常で使ってもらう。それを積み重ねることが、結果としてコーチングマインドを社会に広げることになるはずです。

今回の合宿は、コースリードみんなで「THE COACH ICP」の存在意義を改めて見つめ直せた良い機会だったと思っています。

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受講生の学びを最大化し、コーチングマインドを日常に持ち帰ってもらうために――。

私たちにできることは何なのか、改めて「THE COACH ICP」の存在意義を握り直す合宿となりました。受講生の皆さんにとってより良い学びの場となるように、THE COACHはこれからも探究をつづけていきます。

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