【Symbol Times】Arcana Walletのレビューと開発者しゅう氏へのインタビュー
この記事は2022年10月12日に投稿されたSymbol Timesの記事「Arcana wallet review, interview with Shu developer」を翻訳したものです。
読者の皆さんこんにちは。今日はArcanaウォレットについてお伝えするとともに、開発者であるしゅうさんにインタビューを行います。おそらく多くの方がNEMLOGについてご存知でしょう。NEMLOGはArcanaウォレットと同じ開発者によって作られているので、この話題にも触れていきます。
Arcanaウォレットは、下記よりダウンロードできます。
– AppStore
– GooglePlay
すでにSymbolウォレットのアドレスをお持ちの方は、Arcanaウォレットを通じて非常に簡単にウォレットをインポートしたり、アカウントを登録することができます。Arcanaウォレットのアプリケーションは、ネイティブのXYM（Symbol）トークンのサポートと、モバイルアプリケーションで直接モザイクを管理する機能を備えていることに注目したいです。私たちの考えでは、これは非常にクールな機能なので、非常に迅速にモザイクを送信する必要がある場合は、Symbolのデスクトップウォレットを使用する必要はないでしょう。
開発者であるしゅうさんからアルカナウォレットについてのビデオ: https://youtu.be/s9QTbs32iU4
アドレスにエイリアスと画像を追加することで、非常に簡単にアドレスを管理できます。これは、（複数のアカウントをお持ちの場合）アカウントを視覚的に分離できるようにするためで、モバイルアプリケーションを使用する際に混乱を招くことはありません。
このウォレットは日本の開発者であるしゅうさんによって作られています。もちろんアプリケーションのローカル言語は日本語でしたが、時間の経過とともにアプリケーションはいくつかの言語に対応するようになりました。そのため、日本以外のユーザーも快適にアプリケーションを操作することができ、言葉の壁もないでしょう。最も人気のある言語が追加されてます。他の言語を追加したい場合は、開発者のしゅうさんにTwitterにて書き込んでください。
開発者であるしゅう氏へのインタビュー
Symbol Times : Arcanaモバイルウォレットを作ることを思いついた経緯を教えてください。
しゅう：一時期、NEMLOGというクリプトブログを作っていて、ウォレットをいくつか持っていたので、それぞれのウォレットの残高を同時に表示するアプリがあればいいなと思い、アルカナのモバイルアプリを作りました。
もちろん、Symbol公式のモバイルウォレットがあることは知っていましたが、NEMLOG基金のマルチシグアカウントを管理する必要があるため、スマホを使って集計した取引に素早くサインできるようにしたい私には、遅くて不便でした。
Arcanaモバイルアプリを作る少し前、私は新しいプログラミング言語を学んでおり、また何かをアウトプットしたいと思っていました。そのため、ArcanaはもともとNEMLOGクリプトブログ のウォレットの残高とマルチシグネチャのチェッカーとして開発されましたが、これは私の個人的な要件にかなり合うと思います。
当時はアグボン詐欺が存在し、NEMLOG基金の理事が取引に署名する際に保護するため、より安全な署名システムをArcanaに追加しました。
Symbolコミュニティの誰かが他のウォレットを立ち上げる予定があったため、他のウォレットの開発の邪魔にならないよう送金機能はつけないことにしました。しかし、予想に反して多くの人がArcanaを使い始め、送金機能や多言語化などさまざまな機能を追加してほしいという要望が多く、ユーザーの声をモバイルアプリに反映させることができました。
個人的には、Symbolは遊び（エンターテインメント）だけのツールでも良いと思っているので、モザイク機能の画像やガチャ（抽選）など、エンターテインメント性には力を入れています。
Symbol Times:モバイルウォレットを「Arcana」と名付けた理由を教えてください。
しゅう：この種のプロダクトの名前を考えるとき、私は複数の意味を持たせることに重点を置いています。先ほどの「Arcana」は残高(Balance)をチェックするためのものなので、最初はこのアプリケーションを "Balance Arukana “と名付けました。
"Arukana "は日本語で「～がありますか」という意味で、"Arukana "と "Arcana “は同じ発音です。
また、Arcanaには「謎」「秘密」という意味があり、ブロックチェーンの持つ神秘的な雰囲気を表現しています。
Arcanaという名前には、アプリの目的とSymbolのメタファーが含まれています。Symbolの名称を使わない意図は、公式ウォレットとの衝突を避けるためです。
Symbol Wallet : Arcanaウォレットと Symbol公式モバイルウォレットの主な違いは何ですか？
しゅう：これは皆さんの方がよく分かっていると思うのですが、一番の違いは、ArcanaのモバイルウォレットはSymbolの公式モバイルウォレットよりも高速であることです。そのため、残高を更新するだけで、現在の残高が瞬時にアプリケーションに表示されるのです。
Arcanaウォレットは公式ウォレットにはない秘密のアルゴリズムを多数使用しているため、実はこれが先に書いたArcanaの「秘密」なのです。そのため、このウォレットは公式のモバイルウォレットよりもはるかに多くの機能を備えています。
私は開発を始めるとき、いつも最初にセキュリティ・アルゴリズムを考えます。安全なアルゴリズムが決まったら、残りの開発に取り掛かります。Arcanaモバイルウォレットは、Symbol公式のモバイルウォレットよりも安全な構造になっているので、私はより安全に使えると思っていますが、自己責任で使ってください。
Symbol Times : 好きなプログラミング言語、プログラマーになったきっかけ、そして人生に与えた影響についてお聞かせください。
しゅう：高校生の時にデスクトップPCを持っていたのですが、ゲームがなかったので作ってみようと思ったのが、私のプログラミングスタートストーリーです。
プログラミングは自分のアイデアを実現するための趣味ではあるが、プログラミングという作業そのものは好きではありません。プログラムを書いて、その環境を作ることほど面倒な仕事はありません。だから、好きなプログラミング言語というのはないのです。
アイデアはたくさんあるのですが、コードを書くのが嫌いなので、開発は自分のモチベーション次第です。嫌なことをやっても、自分が実装したいものがあることが一番大事です。ただ、プログラミングから学んだことは多いと思います。同じ機能でも、プログラマーが違えば、実装が違う。答えは一つじゃない、考え方は一つじゃない、と言いたいです。
また、私はプログラミングのスキルがほとんどないため、「プログラマー」と呼ばれると違和感があり、プログラミングは自分が実現したいことのためのツールに過ぎないと思っています。プログラミングに限らず、必要なことは勉強しているつもりです。
Symbol Times : Symbolブロックチェーンに出会ったきっかけ、そしてあなたにとってSymbolブロックチェーンとは何ですか？
しゅう：2018年は大きなベアマーケットがあったので、当時は何かやりたいと思っていて、NEMも持っていたので、NEMLOGを開発しました。当時はCatapultのアップデートに期待していたんです。Symbolのブロックチェーンは僕にとってただのツールで、今でも投資とは思っていません。
Symbol Times : 暗号通貨市場は現在、弱気トレンドにあります。この困難な時期にSymbol Timesの読者にどのようなアドバイスができますか？
しゅう：当然ながら、相場には浮き沈みがあります。暗号通貨（BTC）の価格変動は過大ですが、テクニカル分析は為替市場よりもシンプルだと思います。今はほとんどの通貨がBTCにリードされる傾向にあるので、テクニカル分析やファンダメンタルズ分析を勉強しておくと、暗号通貨の取引に活かせるのでおすすめです。そのため、瞬間的な相場で追いつくのではなく、長い目で見ていくことが大切です。
また、暗号通貨だけが投資の選択肢ではないので、他のものから目をそらさず、いろいろな視点があってもいいと思うんです。
金銭的な投資だけでなく、自分自身のトレーニングや自分自身への投資も行ってほしいと思います。さまざまな新しい知識を身につけ、自分自身の価値を高めることで、皆さんの人生に良いチャンスが訪れると思います。
Symbol Times : 日本人は暗号通貨をどう感じているのでしょうか？日本政府はブロックチェーンについてどのように感じているのでしょうか？
しゅう：TwitterなどのSNSはフォロワーの思想が似ているので、暗号通貨に対してポジティブな意見が多いですが、日本では保守的なのでネガティブな印象を持っている人が多いと思うんです。
私は以前、仕事で海外に行くことがあり、海外のデジタルの進歩に驚くことがよくありました。日本も失敗を恐れず、新しいことにチャレンジする風土になってほしいですね。日本政府については、ブロックチェーンを含むデジタル領域について、不満や思うことはたくさんありますが、政治については、無用な論争につながるので、公の場では触れません。
Symbol Times : あなたの好きな趣味や興味は何ですか？
しゅう：趣味はたくさんあるのですが、今は時間がないので、何かとお付き合いしたいです。
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