The Elements

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私たちは "高齢者や障害者が日常生活で抱える課題" や、"その解決に取り組む挑戦者の声" を発信し、その声に呼応して集まったメンバーによるコミュニティを通じて、課題解決を加速させたいと思っています!(スキやコメント、フォローが励みになります、嬉しいです!)

マガジン

  • " しんぞう "

    " しんぞう (心臓)"にまつわる当事者や挑戦者の記事をまとめております。

  • " こころ "

    " こころ(精神)"にまつわる当事者や挑戦者の記事をまとめております。

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    " こえ (発声)"にまつわる当事者や挑戦者の記事をまとめております。

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最近の記事

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こんにちは、”Inclusive Hub”です。

⭐ ”Inclusive Hub”とは   日本を「100人の村」に例えると、高齢者が26人、障害者が7人を占めます。過去にそうした方々の不自由の解消から発想され、世の中全体を便利にしたものは、電話、タイプライター、リモコンなど数多くあります。同じように、日本が世界に先んじて直面する「高齢障害社会」からこそ新しいものを生み出したい。  その目標に向けて、東京都の支援の下、不自由への想像力を広げる「メディア」、実際に知り合う「ミートアップ」、共に考える「コミュニティ」を展開

    • 【しんぞう #2】健常者と障害者の狭間での「執筆活動」

      古川 諭香さん(後編) (前編から続く) 「単心室・単心房症」という先天性心疾患や「無脾症」、「内臓逆位」といった病気を持つ、古川諭香さん。幼少期に周囲の大人から受けた対応で、「差別」というものがこの世にあることを知った。 また、社会人としての一歩を踏み出そうとした時には目で見えない内部疾患を伝えることの難しさに直面。数多くの不採用通知に絶望し、ようやく雇用された会社では持病と上手く付き合うことができず、自信を喪失。結婚を機に勤めていた会社を退職した古川さんは再び会社員

      • 【しんぞう #1】「会社員」になれなかった先天性心疾

        古川 諭香さん(前編) “魚の心臓”と例えられることもある「単心室・単心房症」は左心房と右心房を分ける壁が存在せず、心室や心房がひとつしかない先天性心疾患。難病指定されており、現在の医学では根治が難しい。 そんな病気と生きてきた古川諭香さんは脾臓がない「無脾症」や「内臓逆位」など、心臓病から起因する病気も数多く持っている。 「昨日仲良く話していた友達が急変して、翌日に病室からいなくなってしまうのが幼少期に見ていた世界。同志の分も、生き延びることができたこの命を大切にした

        • 【こころ #38】制度の外側から当事者の“家族”を支える

          林 晋吾さん  林さんは、うつ病や双極性障害など精神疾患を抱える方のご家族やパートナーの方向けの無料コミュニティサイト『encourage』を運営する株式会社ベータトリップの創業者だ。  『encourage』では、匿名の掲示板を使ってご家族やパートナーの方同士が悩み相談や情報交換ができ、抱えがちな困りごとや支援制度について専門家が監修した記事やコラムを読むこともできる。2017年9月から運営を開始し、現在、登録会員は約1.2万人に達し、広告を打っていないにもかかわらず今

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        記事

          【こえ #41】女性目線の当事者経験を受け取り届ける

          山田 昌美さん  山田さんは、ご自身と同様に声帯を摘出し声を失ってしまう状況に直面した女性から、こう言われた。「先生(医師)に聞いてもわからないことや知らないことが、山田さんのインスタにすべて出ていた。しかも女性目線で」。そこを共有することに「価値があるんですよ」と、山田さんは笑顔で教えてくれた。  山田さんは、症状が出始めた頃を「自分のことを後回しにしていた」と振り返る。お母様が認知症を発症され、面倒を見るために二世帯住宅に引っ越して、バリアフリーやデイケアの対応などに

          【こえ #41】女性目線の当事者経験を受け取り届ける

          【め #25 / みみ #20】視覚・聴覚障害者の映画鑑賞を支える技術

          鈴木 久晴さん  ホラー映画として有名な『貞子』シリーズ。2013年に公開された『貞子3D2』に連動したある企画が大きな反響を呼ぶ。上映中に手元のスマホで専用アプリを起動すると、映画本編に連動して呪いのメッセージが届いたり、怖い映像が表示されるなど、360度の恐怖を感じさせると話題になった。そこで、映画本編にピタリと同期させる音響通信技術を提供した会社が、鈴木さんがCOOを務めるエヴィクサー社だった。  それを見た社外の方から予期せぬアイデアが飛ぶ。「ここまでピタリと同期

          【め #25 / みみ #20】視覚・聴覚障害者の映画鑑賞を支える技術

          【横断 #5】インクルーシブデザインから未知の未来へ

          タキザワ ケイタさん  すべての人のためのデザインを意味する『ユニバーサルデザイン』という言葉があるが、タキザワさんが代表を務めるPLAYWORKS株式会社は、『インクルーシブデザイン』を実践している。「あらゆる人が使いやすいものをつくることは一緒だが、インクルーシブデザインは、多様なリードユーザーと共につくる活動です。」と教えてくれた。  『インクルーシブデザイン』に取り組む源流は、タキザワさんがまだ広告代理店でプランナーをされていた頃に、奥様が妊娠されたことに遡る。そ

          【横断 #5】インクルーシブデザインから未知の未来へ

          【こころ #37】本人が何を幸せと思ってどうするかが大事

          鬼塚 香さん(後編) (前編から続く)  鬼塚さんが「声がかかったチャレンジは、そのタイミング」と、福祉現場から教育現場に活躍の場を移し、研究にも取り組み続けて10年近くになる。  福祉の現場で、目の前の人への直接処遇に真摯に『虫の目』で取り組み、そこから感じたことを俯瞰的に『鳥の目』で学び、そして、かけられた声に『魚の目』で柔軟に応えてきた中で感じた課題を聞いた。  返ってきた答えは、誰にとっても共通に「ここが幸せって測れない」。そう聞けば当たり前のことだが、日本の

          【こころ #37】本人が何を幸せと思ってどうするかが大事

          【こころ #36】鳥・虫・魚の目をもつ精神保健福祉士

          鬼塚 香さん(前編)  鬼塚さんは駒澤大学の文学部社会学科社会福祉学専攻で准教授を務めておられる。出会ったのは、六本木の老舗のディスコ『マハラジャ』。遊びじゃない、いや遊びかもしれない。第10話でご紹介した中澤さんが主催した、障害のありなしに関わらず踊ることを通じて命を輝かせる『ユニバーサルディスコ』の会場で、第7話でご紹介した大野さんに「話を聞いたらいいよ」と紹介してもらった。  誰もが持つべき視点として『鳥の目、虫の目、魚の目』という言葉をお聞きになったことがあるかも

          【こころ #36】鳥・虫・魚の目をもつ精神保健福祉士

          【こえ #40】首に器具があるのって恥ずかしいこと?

          今西 恵子さん  今西さんに初めてお会いした時、ステージで司会なんかしたら似合いそうだなと心の中で思う素敵な方だった。聞けば、本当に以前はMCのお仕事や、結婚式で花嫁に寄り添って着付けや日本髪を結うお仕事をされていたと聞いて、驚いた。  いつからか、そんな“声”が大切なお仕事をされていた今西さんの咳が止まらなくなり、近くのクリニックで喘息の診断を受けて服薬するも一向に良くならない。最終的には「夜も体を起こしていないと息ができないレベルまで」悪化した。それで初めて大病院でC

          【こえ #40】首に器具があるのって恥ずかしいこと?

          【みみ #19】聞こえる側の視点から聴覚障害を考えない

          松森 果林さん(後編) (前編から続く)  ユニバーサルデザインアドバイザーの松森さんは、ご自身が30年余り前に卒業した筑波技術大学の講師も務める中で、学生から「駅や公共の施設でリアルタイムな情報が得られない」「コミュニケーションが難しい」という悩みを聞いた。自分が同じことを感じた「30年前と変わっていない」。問題の本質はどこにあるのだろうか。  駅や空港など公共の場所における事故など緊急時の情報は電光掲示板などで表示されるようにはなったが、「音声情報と同じ情報がリアル

          【みみ #19】聞こえる側の視点から聴覚障害を考えない

          【みみ #18】自分以外の“聞こえない人”との出会い

          松森 果林さん(前編)  音のない世界で、顔の表情やボディランゲージなどで言葉の壁を超えてコミュニケーションを取る方法を発見していくエンターテイメント『ダイアログ・イン・サイレンス』。1988年にドイツで始まって以降、世界で100万人以上が、日本でも約2.8万人が体験した。  その日本導入時に企画監修を務めたのが、ユニバーサルデザインアドバイザーの松森さんだ。「どんな人も笑顔になるんですよ、最後に涙を流す人もいる」と、とびっきりの笑顔で教えてくれた。  そんな松森さんが

          【みみ #18】自分以外の“聞こえない人”との出会い

          【あし #10】自分の人生経験を詰め込んだプロジェクト

          豆塚 エリさん(後編) (前編から続く)  家庭環境から飛び降り自殺を図るまでに追い込まれ車いす生活になった豆塚さんが、それを機に手に入れた“自立に向けた伴走支援を受けることができる世界”とは、どんなものだったのか。  豆塚さんのお母様は、在日コリアン故に「日本国籍である子供に期待をかけた」。医者か弁護士になるように言われた豆塚さんは、「数学が苦手だったから弁護士、大学の志望欄には法学部と書いた」。学校の先生も、行きたい学部を伝えても、偏差値でランクが上の方を勧められ、

          【あし #10】自分の人生経験を詰め込んだプロジェクト

          【あし #9】車いす生活で世界はガラッと変わった

          豆塚 エリさん(前編)  豆塚さんは現在、障害や病気によって安定して働くことが難しい方々の自立を伴走していくためのオンラインライタースクールの開校を目指し、クラウドファンディングを実施中だ。  このプロジェクトには、豆塚さんの人生が詰まっている。豆塚さん自身が障害を抱えたことで気付くことができた、自立への伴走支援の重要性。障害を負ってから直面した就労への壁。どうしたら自分の想いが伝わるかを考えるライティングが自分と向き合うことにつながることへの気づき。そんな豆塚さんのスト

          【あし #9】車いす生活で世界はガラッと変わった

          【しんけい #5】グレーな障害、軽度な難病ゆえの苦悩

          Yさん  Yさんは、娘さんが生後半年の頃、家族帯同で米国に留学した。一般的に赤ちゃんは1歳弱までにはつかまり立ちできるようになるとも言われるが、娘さんが立ったのは1歳半の時。首座り、お座り、ズリバイといった発達も少しずつ遅かったが、「日本だったら、“遅いけれどそんな子もいるよね”程度だと思うが、米国は違った」。  渡米後すぐ定期健診で筋肉の低緊張を指摘され、「顔がフラットだ、親に似てないことが気になるなど、日本だったら遠慮して言わないようなことも、ズバズバ言われた」。専門

          【しんけい #5】グレーな障害、軽度な難病ゆえの苦悩

          【こころ #35】就労支援は当事者と企業と、そして支援職

          田中 佑樹さん  田中さんは、企業と障害のある方の就労の架け橋になり、それを担う支援者の育成も手掛ける『自立学実践研究所』の代表理事を務めておられる。  障害者の就労支援に関心をもつ原点は、一定期間無業の状態にある方を支援する『新宿若者サポートステーション』のボランティアをしていた頃。「若者はなぜ働きたくないのか?」と疑問を持ち始め、大学院で調査してみると、結果は田中さんにとって意外なものだった。「調査した約300人のうち100人、多くが障害や疾患をもっていた」。働きたく

          【こころ #35】就労支援は当事者と企業と、そして支援職