見出し画像

私の英国物語 Broadhurst Gardens NW6 (43) Eastertide

イエス・キリストの復活を祝う Easter が過ぎたが、Easter season は  Easter から数えて40日目の Ascension Day (昇天祭)、そして、50日目の Pentecost または Whitsunday (聖霊降臨祭) と、暫く続く。

イエス・キリストは、復活後の40日間、神の国について語り続け、その後、11人の使徒と共にエルサレム近郊のベタニアに赴いた。
 イエスは、弟子たちに聖霊の力が与えられるだろうと告げ、福音を述べ伝えるよう命じる。そして、イエス・キリストは昇天し、雲の間に消えた。

Ascension Day は、キリスト教の典礼暦の中のお祝いの一つとされており、教派を超えて祝われている。
復活祭から40日後、復活祭から数えて6回目の日曜日の後の木曜日、カトリックやプロテスタントの人々が多いヨーロッパ大陸の国々では祭日、国民の休日となっている。

それから10日後、一同が集まって祈っていると、突然、激しい風が吹いてくるような音が聞こえ、天から炎のような "舌" が現れた。 
使徒たちは、聖霊に満たされ、“霊” が語らせるままに様々な国の言葉で語り始める。

復活祭から50日目は、神の誓いの完結、そして、教会の成立と世界伝道の開始の日である。
Pentecost (聖霊降臨祭)は、Christmas、Easter と並ぶキリスト教の重要な典礼で、キリスト教の三大祭といわれる。
Pentecost は、ラテン語で Pentecostes、“50” を意味する。

Pentecost は、英国では "Whitsunday" または "Whit Sunday" といわれる。 
“whit” は “white” を意味し、この日に baptism (洗礼) を受ける人々の着る白い衣服に由来する。
The Church of England (英国国教会)では Easter season は、the Easter Vigil (復活の過越祭) に始まり、Whitsunday の Evening Prayer 後に終わる、とする。

西欧社会を理解するには、キリスト教の知識が必要であるといわれる。 
言葉の表現の中には、聖書由来のものが多くあるし、絵画や小説、映画にも聖書が主題、タイトルへの引用となっているものが多くある。
また、Christmas は固定祝日だが、Easter、Pentecost は移動祝日で、人々の生活にもかかわるものである。

英国でも、かつては Whitsunday の翌日の Whitmonday は祝日だったが、今は5月最後の月曜日の the Spring Bank Holiday と合わせての祝日とされている。

因みに、2024年の Ascension Day は5月9日、Pentecost または Whitsunday は5月19日である。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?