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Time for Tea 私の英国物語 英国で出会った全ての人々、そして、サポートして…

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Time for Tea 私の英国物語 英国で出会った全ての人々、そして、サポートしてくれた家族に感謝を込めて。 美術、歴史、音楽、ヴィンテージやアンティーク等が好きです。

マガジン

  • 私の英国物語 Broadhurst Gardens NW6

    2番目に暮らしたフラットは、夏目漱石が2番目に住んだ下宿にもほど近いところでした。

  • 私の英国物語 West End Lane NW6

    最初に暮らしたフラットは、夏目漱石の著、『永日小品』の「下宿」に書かれている “北の高台” で、ホームステイでした。

最近の記事

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私の英国物語 ロンドン生活の始まり

ロンドンの住所は、E (東) W (西) S (南) N(北) C (中央) を組み合わせてあらわされる8つの地域が、それぞれさらに数字によって分けられている。 つまり、SW1 だと南西部1区という意味。 これでロンドンのどこの地域かがわかり、そして、それぞれに地域色があるのも興味深いところ。 "London is a big city, but it feels like there are many smaller cities inside." 14年余りの銀行員生活

    • 私の英国物語 Broadhurst Gardens NW6 (47) The Home of Football and England, Wembley

      学校から帰ると、いつもは静かなフラットなのに、 キッチンの方から話し声がする。 何事かとキッチンを覗いてみると、 Mrs. Martine と Geneviève、そして、ミセス・マーティンの友人、モーリシャス人の Joanna の3人が話をしていた。 ジュヌヴィエーヴは腕にギプスをしていて、腕を吊るす三角巾の姿が痛々しい。 「どうしたの?」と聞いてみると、Finchley Road のスーパーマーケットで 買い物をして帰る途中、歩道のデコボコな敷石に足をとられて転んでしま

      • 私の英国物語 Broadhurst Gardens NW6 (46) Bath, Somerset

        英国の一年で一番美しい季節が始まった。天候の良い日も続いていて、こういう時には何処か遠出をしたくなる。 学校主催の週末日帰り旅行に参加して、行ってみたいと思っていた West Country の Bath を訪れた。 集合場所の学校に集まり、他のクラスの学生たちに交じってバスへと乗り込む。やがて、Holland Park Gardens を出発したバスは、緑の並木も美しいHolland Park Avenue を通って 西へと走り出した。 都会の喧騒を離れ、1時間もしない

        • 私の英国物語 Broadhurst Gardens NW6 (45) RHS Chelsea Flower Show

          "March winds and April showers bring forth May flowers." ウールの pullover も、そろそろチェストに仕舞おうかという陽気になってくる5月。 毎年5月には、ロンドン南西部 Chelsea (SW3) の the Royal Hospital 敷地内で、 the Royal Horticultural Society (RHS) (英国王立園芸協会) 主催の “the Chelsea Flower Show” (公式

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        私の英国物語 ロンドン生活の始まり

        • 私の英国物語 Broadhurst Gardens NW6 (47) The Home of Football and England, Wembley

        • 私の英国物語 Broadhurst Gardens NW6 (46) Bath, Somerset

        • 私の英国物語 Broadhurst Gardens NW6 (45) RHS Chelsea Flower Show

        マガジン

        • 私の英国物語 Broadhurst Gardens NW6
          46本
        • 私の英国物語 West End Lane NW6
          11本

        記事

          私の英国物語 Broadhurst Gardens NW6 (44) Merrifield Studios, Hampstead

          過ごしやすい季節になり、お天気も良くなってくると、英国の人々は屋根や塀を直したりと家の修理を始め、また、引っ越しや家を購入しようと考える人々は物件を見て回ったりする。 ミセス・マーティンのフラットにも、時々、不動産屋が数冊ほど物件情報誌を置いていった。 家を買う予定などなくても、ヴィクトリアンやジョージアンなど色々な家の外観や間取りを眺めるのは楽しいものだ。 ある日のこと、不動産屋が置いていった物件情報誌に二つ折りのカードが挟まれていた。 カードの表紙は、小さなブロンズ

          私の英国物語 Broadhurst Gardens NW6 (44) Merrifield Studios, Hampstead

          私の英国物語 Broadhurst Gardens NW6 (43) Eastertide

          イエス・キリストの復活を祝う Easter が過ぎたが、Easter season は Easter から数えて40日目の Ascension Day (昇天祭)、そして、50日目の Pentecost または Whitsunday (聖霊降臨祭) と、暫く続く。 イエス・キリストは、復活後の40日間、神の国について語り続け、その後、11人の使徒と共にエルサレム近郊のベタニアに赴いた。 イエスは、弟子たちに聖霊の力が与えられるだろうと告げ、福音を述べ伝えるよう命じる。

          私の英国物語 Broadhurst Gardens NW6 (43) Eastertide

          私の英国物語 Broadhurst Gardens NW6 (42) Flaming June by Lord Leighton

          後期ヴィクトリア朝の古典主義を代表する画家であり、彫刻家である Lord Leighton の magnum opus (最高傑作)と称される "Flaming June"。 鮮やかなオレンジ色のドレスを身に纏い、アームチェアで微睡む女性の絵。 その緻密に描かれた、透き通るように薄いドレスのドレープと女性の官能美は、今も世界中の多くのファンを魅了する。 後期ヴィクトリア朝画壇の重鎮レイトン卿の自宅兼スタジオ、Leighton House は、Holland Park の南、K

          私の英国物語 Broadhurst Gardens NW6 (42) Flaming June by Lord Leighton

          私の英国物語 Broadhurst Gardens NW6 (41) The Kyoto Grardens, Holland Park

          Kensington High Street と Holland Park Avenue との間に広がる Holland Park (54.36 acres) は、Regent's Park (410 acres) や Hyde Park (350 acres) Kensington Gardens (275 acres) と比べればこじんまりしているが、緑豊かな緑地に庭園やカフェ、テニス・コート、子供たちの遊び場など色々な施設が備えられており、周辺に住む人々の憩いの場、活動

          私の英国物語 Broadhurst Gardens NW6 (41) The Kyoto Grardens, Holland Park

          私の英国物語 Broadhurst Gardens NW6 (40) CEFR

          ヨーロッパ、特にEUでは、EUが一つの共同体として共存・共栄していくために他の言語や文化を学ぶことが重要であると考えられている。 それは、外国語が、コミュニケーションの道具として必要というだけではなく、それぞれの国が歴史的な背景から密接な関係にあり、相互理解を深めるためにもお互いの言語を尊重し、学ぶことが重要であると考えられているからである。 その重要な要素として、外国語教育は欧州評議会の言語政策のもと、各国において進められている。 CEFR (The Common Eur

          私の英国物語 Broadhurst Gardens NW6 (40) CEFR

          私の英国物語 Broadhurst Gardens NW6 (39) London School of English, Holland Park Gardens

          Easter Monday も過ぎたその週末、2人の女性がミセス・マーティン宅に到着した。Andrea、Inken、Kathrin が去り、Vivian もフランスへ発って、寂しくなったフラットも再び賑やかになった。 フランス Paris から来た Bernadette は Alliance Francais で講師をしていて、昨年、定年退職。ミセス・マーティンとは長年の友人で、久しぶりに、ゆっくりロンドン滞在を楽しむと。 そして、スイスのフランス語圏 Hauterive

          私の英国物語 Broadhurst Gardens NW6 (39) London School of English, Holland Park Gardens

          私の英国物語 Broadhurst Gardens NW6 (38) Newens, Richmond

          春になったら、ぜひ訪れたいと思っていたティールームがあった。 “Maids of Honour” というユニークな名のついたチーズのパイで評判のお店。 そのティールーム、Newens は、ロンドン南西部 Richmond にある。 普段に加え、さらに天候不順の多い春、今日は珍しく朝からお天気も良いので、Newens を訪ねて Richmond へ出かけることにした。 “Maids of Honour” は、直径6cmほどのチーズとアーモンド・パウダーのパイ。 Anne B

          私の英国物語 Broadhurst Gardens NW6 (38) Newens, Richmond

          私の英国物語 Broadhurst Gardens NW6 (37) ODEON Swiss Cottage

          早春の英国は、まだまだ空気も冷たく、厚手のコートが必要。 それでも、公園に咲くスイセンやクロッカスを眺めていると、春の訪れを感じて楽しい気分になってくる。 英国国際教育研究所での修了式の帰り道、クラスメイトたちと少し遠回りをして Regent's Park の中を歩いた。 Andrea、Inken、Kathrin の3人がフラットを去り、再び、ミセス・マーティンとヴィヴィアンとの3人だけになった。 食卓の準備を手伝っていると、ヴィヴィアンから「夕食後に映画を観に行かない?

          私の英国物語 Broadhurst Gardens NW6 (37) ODEON Swiss Cottage

          私の英国物語 Broadhurst Gardens NW6 (36) Easter

          サマー・タイムが始まった。 長く寒い冬もようやく終わる。 Lent の最後の日曜日 Palm Sunday が過ぎて、Holy Week に入った。 もうすぐ Easter (復活祭)。 1994年、British Summer Time は3月27日日曜日から始まり、Easter は、その一週間後、4月3日だった。 因みに、2024年は、3月31日日曜日 Easter から Summer Time が始まる。 Easter の語源は、Saxon の春の女神 Eost

          私の英国物語 Broadhurst Gardens NW6 (36) Easter

          私の英国物語 Broadhurst Gardens NW6 (35) 日本の家庭料理

          月日の経つのは早いもので、9月から始まった英国国際教育研究所での英語講座と日本語教師養成講座もいよいよ終了の日が近づいてきた。  日本語教師養成講座では、緊張しどおしの教育実習もなんとか終わり、Certificate の認定試験も終わって、あとは結果を待つのみ。 日本語教師養成講座のクラスメイトは、年齢も20代から50代と幅広く、他の英語学校に通う学生や英国南東部 Kent から電車で通ってくる現役の大学生や駐在員の奥様、英国永住者のシニアの方など、背景も様々で、とても楽

          私の英国物語 Broadhurst Gardens NW6 (35) 日本の家庭料理

          私の英国物語 Broadhurst Gardens NW6 (34) Mothering Sunday

          Valentine's Day が終わって、3月が近づいてくると、カード・ショップや郵便局、スーパーマーケットやデパートのステーショナリー・コーナーには「母の日」に贈るカードが並ぶ。 日本では、5月の第2日曜日が「母の日」だが、英国では3月が「母の日」。Lent 期間中の第4日曜日、Mothering Sunday が「母の日」。 この日、子供たちは、お母さんにカードや贈り物をしたり、お手伝いをしたりして感謝をする。 因みに、2024年の Mothering Sunday

          私の英国物語 Broadhurst Gardens NW6 (34) Mothering Sunday

          私の英国物語 Broadhurst Gardens NW6 (33) 英国人とチョコレート

          Valentine's Day の贈り物に人気のチョコレートだが、英国人のチョコレート消費量は世界一といわれ、英国の人々は普段でもチョコレートをよく食べる。 日本のように街中にジュースやコーラの vending machine はないが、チョコレートの自動販売機は地下鉄のプラットフォームに設置されている。 ミセス・マーティンはチョコレートが大好き。夕食後にリヴィング・ルームで皆でテレビを楽しんでいる時にも、サイドボードから頂き物のチョコレート・ボックスを取り出しては皆に勧め

          私の英国物語 Broadhurst Gardens NW6 (33) 英国人とチョコレート