商業出版バトル! 3 決着(たぶん)

 本当は幻邏さんや、やすいやくしさんやマイヨさんにお礼メールを書くのが先なのです。ひだまりのねこさんやコニシ木の子さんにもお礼コメントを書きたい。でも皆さまに礼を失してでも書きたいことがあるので書かせてください。

 最優先で書きたい理由は「担当さまへお詫びを言いたい」です。Pさま、ごめんなさい。

 今までの概要です。
・拙書の1巻の出版にあたって、トラブルが続出した。
・拙書の2巻の出版にあたって、トラブルが続出した。
・耐えかねたソウが少し(少しか?)キレた。
・ご担当だったPさまが謝ってくださって、色々と改善された。
・拙書の3巻の出版にあたって、トラブルが続出した。
・ソウ、ブチギレする。「わたし、著作権を放棄します。後はお好きになさってください」そう言ってすべてを放棄した!

これは本気でした。愛する読者さまを裏切るくらいなら作家をやめる! そしてゼロから這い上がってまた作家になって、読者さまに楽しい時間をお届けする! もちろん自問自答しました! 「また這い上がれるのか?」 「また商業作家になれるのか?」 「可能性はゼロに近いが?」 

んなもん知るかぁっ! 読者さまを裏切るくらいなら、作家やめるわぁ~!

大人な皆さんなら疑問に思うでしょう。「なぜ上位の職階者に言わなかった? 担当さまの上司に言えば、改善されるのでは?」 わたしだって考えました! でも一緒に仕事をしてきた担当さまをすっ飛ばして、上司に言いつける? 喜怒哀楽をともにしてきた相棒との信頼関係をブチこわしてまで、作家の立場にしがみつく?

そして出した答えは「作家やめる」でした。作家になることができたのは担当さまのおかげです。その担当さまと一緒に仕事ができないと判断したから、作家やめる。

私見ですが出版本における作家の割合は3割程度だと思います。後の7割はイラストレーターさま、デザイナーさま、校正さまが担(にな)ってくださる。そしてご尽力くださる皆さまを一手に引き受けるのは担当さまです。担当さまが全体を把握して本という形にしてくださる。余談ですがわたしは、他の皆さまとお仕事で直接やり取りすることは一切ありません。すべて担当さまが窓口になってくださいます。そしてそれは、他の方も同じです。横のやり取りはなく、担当さまが集約してくれる。ものすごく大変なお仕事だと思います。ちょっとした変更でも、全員とやり取りしないといけない。

それでも作家が全体の3割なら大した割合だと思われるかもしれません。 ちがうのです。 わたしが全力を尽くして書いた原稿をブラッシュアップするのは担当さまなのです! わたしが書いた原稿は一人善(よ)がりで大暴走しています。暴れ馬のわたしをなだめつつ客観的な視点を入れ、愛する読者さまが理解できるよう修正の指示をするのは担当さまのお仕事なのです! 1巻なんてひどかったですもの! 基本的な作文のルールさえ知らないわたしに優しくルールを教えてくださったのは担当さまですし、暴走する原稿を整理してさらに面白くなるアイデアを考えてくださったのも担当さまです! 9割くらい修正しましたから! これは担当さまが書いたと言ってもいいと思います!!

ちょっと話が飛びます。毎度、すみません。
親友のユウコちゃんの話です。わたしのワガママで数年会っていませんけれど、ユウコちゃんは親友です。そのユウコちゃんがいつも言っていました。
「私は期限ギリギリにならないとやる気が出ない。その代わり期限が迫ってくると緊張感で良い仕事ができる」

長い間、ずっと疑問だったのです。そんなこと、あるの? わたしは急ぐのがニガテです。コツコツ準備をしてゆっくりやりたい。急いだらロクなことにならないし、イイコトなんて一つもないと思うの。

担当さまと仕事をする上でしんどかったのが、急がされることでした。校正の日が決まっている、印刷の日が決まっているという理由で急ぎの修正を言われる! ゆっくり考えたいのです! 愛する読者さまに考え抜いた文章を読んでいただきたいのです! 

たぶん、担当さまはユウコちゃんタイプなのでしょう。期限ギリギリになると燃える! だからわたしにも同じやり方で接していた。わたしを急がせれば、もっと良い原稿になるとお考えだった。でもわたしはゆっくりやりたい! これ、どっちが間違っているわけでもないです! どっちも正しい!! たんにやり方が違うだけ! どちらも最良の仕事をしたいという想いは同じ! 方法が違うだけ!!

今回のバトルはGWに勃発しました。今日は14日です。ずいぶんと時間がたっている。記事をお読みくださっていた方は心配したと思います。「大手出版社だから対応が遅いのか? まさか無視された??」

ごめんなさい。違うのです。担当さまも編集部もすぐに動いてくださいました。お休み中にも関わらず、即日でご対応くださいました。たとえ平日だったとしても、あれより速くはできなかったと思います。本当に速かった! 感謝しております!

なぜ結果が出ているのに、言わなかったのか? ごめんなさい。結果は担当さまを変えるのはどうですか?というご提案でした。つまり慰留されたのです。これはビックリした! てっきり「ほな、さいなら~♪」そう言われると思っていた! まさか引き留められるとは思ってなかった! 

著作権は放棄しました。メールでその旨を書いて「後はご自由にどうぞ」と明記しました。一時の気の迷いではありません。そのメールを送ることで自分が法的に不利な立場になる自覚はちゃんとありました。原稿は98%完成しています。作者のわたしがご自由にどうぞと書いてあるのですから改ざんしても法的に問題ありません。ちょこっと書き替えて3巻で終わらせてしまえば丸く納まります。「シリーズは終わりました♪」という態(てい)にすれば、後でわたしが何を言ってもどうしようもありません。だって自分で著作権を放棄すると言ったのですから。今まで一緒に苦労してくださった担当さまがシリーズを終わらせたいと思うなら好きにすればいい。でもわたしの名前を汚すことだけは許さん! もういっそ担当さまの名前で出せや!! わたしは知らん!! 勝手にせいや!!

それに対するご提案が担当さまを変えるでした。担当さまのことは大好きです! すごく感謝していますし、今も信頼しています! 仕事で何度もガッカリしたのに信頼しています! 自分でも変態だと思います。なんでそこまで信頼できる!? ずっと自問自答してやっと答えが見つかりました。


人として信頼できる方だから。


今回の件で担当さまをボロクソに言っています。わたしが逆の立場だったらAmazonでワラ人形と五寸釘を買います! そしてソウ マチにあらゆる厄災が降りかかるように呪います! でも担当さまは絶対にしない! そしてボロクソ言われた今でもソウを擁護している! 担当さまはそういう方なのです(涙)。 人として絶対に裏切らない! だからわたしも信頼しているし、担当さまをすっ飛ばして上層部へ告げ口しなかった。

どちらも正しいが仕事のやり方が違う。今も大好きな担当さまですが、大好きだからという理由で、わたしの仕事のやり方を変えるつもりはありません。今まで本当にお世話になりました! いつか恩返しをすると言っていたのに、お返しできなくてごめんなさい! でもしぶとく生き延びて、きっといつか恩返しします!! その日まで待っていてください!!

この決定が下されたのはGW中です。本当に迅速に対応くださった! でもまだ言えない。なぜならお休み中なので、それ以上のお話を進めることができないから。お休みが明けるのを待とう。そしてどうしても譲れない部分を詰めてから、noteでご報告しよう。

お休み中は胃に穴があきそうでした。実績ゼロの駆け出し作家がベテラン担当者さまにキレただけでも前代未聞なのに、noteで記事をブチあげた! そして結果的にお世話になった担当さまを変えてもらった! 非常識、恩知らず、裏切り者、モンスター、クレーマー……ありとあらゆる言葉がグルグル回る! そこまでする意味ある!? ここまでしなきゃダメだったの!?





ここまでしなきゃダメでした。わたしはポンコツ作家です。アホみたいなお話を書いています。でもそのアホみたいなお話は、命がけで書いたものです。命を削って書きましたし、これからも命がけで書きます。ポンコツだろうがアホだろうが真剣です。もしそのお話が愛する読者さまへ歪んで伝わる可能性があるのなら、その可能性は全力で排除します。どれだけ周囲へご迷惑をかけようとも、愛する読者さまを裏切ることだけはしません。その為ならこれからも戦います。愛する読者さまを笑わせるためなら、わたしは血の涙を流す。

そしてお休みが明けました。すぐに新しい担当さまからメールがありました。早っっっっ!! メタメタに傷ついたわたしは手負いの野生動物です。少しでもおかしな動きがあったら暴れてやる!! 頸動脈を嚙み切ってやる!! 神経過敏で警戒心丸出しのわたしに対するあちらの動きは…………、








はいはい、そうだね~(^▽^) これからいっしょにがんばろうね~(^▽^)




暴れる2歳児を笑顔で抱き上げるお母さんのようでした(;^ω^) 2歳児(わたし)は本気で暴れているのですけれど、お母さん(新担当さま)はニコニコ笑顔(;^ω^) この時わたしの頭をよぎった言葉は「百戦錬磨のつわもの」です。新人作家のわたしなんて、ベテラン編集者さまからすればカワイイひよっこだったのです(;^ω^) 人として、負けた……。完敗です!!

ベテランのお母さん(←お母さんちがう)はさすがにベテランで、すぐに要点をまとめてくださいました。わたしがどうしても許せなかったこと(最終稿を見せてもらえないまま本になって、後で驚愕する)に関して具体的に「今後はきちんと最終稿をお見せして確認します」そうお約束してくださいました。もう一つ、勝手に原稿を改ざんされたことに関しては元担当さまも「後でソウさんに書き直してもらう予定だった。その旨を言わなかったので誤解が生じた」そうおっしゃっているので、たぶん今後は二度とない……でしょう……たぶん。

そして新しい担当さまは、仕事が爆速で速かった!! レスポンスがとんでもなく速い!! 以前の担当さまと比べたら(←比べてごめんなさい!)10倍くらい速い!! ちがうんです! 元担当さまの仕事は遅くないです! わたしがせっかちだから遅いと感じるだけで、けして遅くはないのです! だがしかし新担当さまはズバ抜けて速い!! 最速で仕事をするわたしが「早っっっっ!」と思うくらい速い!!

何度かやり取りをするうちに、気づいたことがありまして……。

元担当さまのお返事が遅かったのは、作戦だったのかもしれない……。

すぐに原稿を修正して元担当さまへ送っていました。それに対してレスが速いと時間に余裕ができる。するとどうなるか? わたしが「時間に余裕があるので、ちょっとアソコを修正したいです」とかメンドクサイことを言い出す! わたしなら言う! 絶対に言う!!

これを阻止するために、元担当さまはあえてギリギリまでお返事をしなかったのではなかろうか? それなら納得がいく! しつこいわたしのことだから、何度でも修正するもの! ぜったいにメンドクサイもの!!

新担当さまの爆速のおかげで、元担当さまの深いお考えに気付いたかもしれない……。これは一秒でも速く記事を公開して、元担当さまの誤解を払拭せねば!! そして謝罪せねば!!

でも本当に、作戦だったのかしら…………???










たぶん、ちがうな。ナチュラルに忘れて放置してたもんな(;^ω^)

あぁ! 元担当さまに謝るつもりが、思いも寄らない着地点にたどり着いた! なんでこうなるんだ!? なんのはなしですか!? 

最後に一つだけ、言わせてください。

いろいろと齟齬がありましたけれど、元担当さまは間違っていません! それは声を大にして言いたい! そしてわたしも間違っていません! たんに方向性がちがっていただけで、面白い本を読者さまへお届けしたいという熱意は完全に一致しています!! 

…………やっぱりあと一つだけ、言わせてください(;^ω^)














元担当さま、今でも大好きです♡
私の器が小さいばかりに、残念な結果になってしまって心からお詫びを申し上げます。でもこれから世間の荒波に揉まれて強くなって器もデカくなりますから、その時は一緒にお仕事をしてください!!

いつかきっと「あのソウ マチは、わたしが見つけて育てたのよ!」そう元担当さまに自慢してもらえるよう精進します!!
少しだけ待っていてください!!

そしてその時は、もう少し早くレスください(←わたしのアカンのは、こういうトコロやぞ。いつか大ヤケドするぞ!!)

ここまでお読みくださって、本当にありがとうございました! お読みくださった皆さまにも、心から信頼できる相棒がいらっしゃいますように!!



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