見出し画像

壊れゆくものと偉大なる自然-シェムリアップからプーケットへ-【DAY14-16】|働きながら世界一周

カンボジア、シェムリアップの計4日間の滞在はあっという間に過ぎ、ついに最終日が訪れた。

最終日は13時の飛行機で、バンコク経由でプーケットに向かう予定。プーケットは2泊3日の滞在予定で、久々のダイビングの予定がある。

そんなこんなでカンボジアからプーケットまでの旅路と、プーケットでの出来事を書いていきたいと思う。


1.居心地最高のホテルとのお別れ

カンボジア最終日、朝7時集合で、トゥクトゥクお兄さんのPichが迎えに来てくれて、遺跡を2つ巡った後に、空港に連れて行ってくれるとのこと。

ホテルでチェックアウトをすると、フロントのお兄さんが「滞在はどうだった?」と言ってきた。今回泊まったホテルは本当に居心地がよかったので、「とってもよかったよ!」とお伝えした。そのお兄さんは、日本のアニメとサッカーが大好きなんだ、と愛を語ってくれた。日本のサッカーはカンボジアで人気らしく、Pichも確か日本のナショナルチームと川崎フロンターレが好きって言っていたっけ。

ちなみにアニメは全然わからないので、話の掘り下げようがなかったけど、海外の人と話すと大体8割くらい出てくる日本のアニメの話。こういうコミュニケーションって、言語の問題もあるけど、共通の話題として何で盛り上がれるかっていうのも大事だと思ったら、やっぱり日本のアニメ文化を語れるのも大事だよなあとも少し思った。

さて、ホテルを出るとすでにPichが待っていてくれた。空港は遠いので、トゥクトゥクではなく、車で来てくれていた。車種がLEXUSだったので、ポジティブに、結構稼いでいるのかな?と思った。

2.最終日遺跡めぐり

ホテルを出発し、遺跡に向かう。
前を走る車をぐんぐん追い越して、車は結構なスピードで進む。

ちなみに、タイでは日本と同じ左車線だけど、カンボジアはフランス領だった歴史もあり右車線。隣の国だけど、歴史や文化、国民性もタイとカンボジアでは違っているのも面白い。

30分くらいたってからだろうか。1つ目の遺跡につく。
バンテアイ・スレイ寺院。

寺院の入り口
美しい彫刻が施されている

10世紀に建てられたヒンズー教の寺院で、芸術性が高く、東洋のモナリザと言われるものが描かれていることで人気の寺院。たしかに1つ1つの細工が細かく美しかった。私は建物もそうだけど、大きな森の中に寺院があり、その自然環境や自然の音が好きだなと思った。

寺院の森の中で、地雷被害者の方による演奏

あと、昨日のどこかしらの遺跡で、若い東洋の女性を連れた欧米のご年配の方が、「彼女の写真撮るからどいて!」って私に言ってきたんだけど、その人がこちらの遺跡にもいらっしゃっていたので、姿を見た瞬間、ちょっとトラウマがよぎって、早々に退散した。国籍とか関係なく、一定数いるよね、そういう人。

そして例の如く8時ごろには35度超えの猛暑なので、一通り見終わって、マンゴーとパイナップルのスムージーを売店で買う。ふぅ。うまい。

スムージーを持って車に戻ったら、Pichが「実はあなたにプレゼントを持ってきたんだ」と。昨日も観光地巡りのときにフルーツ盛りを合間でくれたんだけど、今回は、ジャックフルーツという東南アジアならではのフルーツを持ってきてくれていた。ドリアンっぽい見た目らしいが、味は全然違うらしい。
「朝ごはんを食べ終わったらあげるよ!」と言われて、朝ごはんを食べに行く。至れり尽せりでありがたい。

朝ごはんは、何かしらのカンボジアのスープを飲んだ。ゆっくり食べていたら、空港に11時までに行かないといけないから、急いで!って言われて、最後かきこんだ。もはやあんまり味わえなかったのと、お腹いっぱいだった。

朝ごはん、美味しかったけど量が多かった(笑)

それでお待ちかねのジャックフルーツを食べてみたんだけど、なんとも形容しがたい味で、酸味がじゃっかんありつつも、ジューシーさはとくになく、あと独特の風味がして、正直あんまり美味しいと思えなかった。でもせっかくもらったし、まずいとも言えないから、「Good!」って言いつつ、山盛りのジャックフルーツのうち、2カケを食べて、あとはラップをして、かばんの中にそっとしまった。こういう時の正解はなんだろう。あんま得意じゃないかも!ってはっきり言う方が良いのだろうか。

ジャックフルーツ

その後2個目の遺跡、ベンメリアにつく。
こちらは、シェムリアップ空港のすぐ近くにあり。天空の城ラピュタのモデルになった場所ということもあり、日本人観光客が多かった。やっぱりアニメに疎い私はジブリもほとんど見ていないのだけれど、それでも壊れゆくものと森が合体した遺跡の姿は、他の遺跡とはまた違った雰囲気があり、圧巻だった。元々はすごく大きい建物があったことを想像できる相当量の石の数だし、木々が根を張り方々に伸びていく様子は、時の流れを十分に感じられるものだった。

入り口から圧倒される
壊れゆくもの
壊れゆくもの
壊れゆくものの中に宿る生命

3.カンボジアとのお別れ

そんなこんなで、シェムリアップの遺跡観光も終わり、空港に向かう。ベンメリアからは、10分くらいで空港について、4日間旅のサポートもしてくれたPichともこれでお別れ。

最初の時点で、ドライバー料金を交渉してなかったのだけど、いくら?って言ったら「通常他のお客さんからは250ドルくらいもらっている」って。なんだその言い方(笑)そのとき、現金を150ドルくらいしか持ってなくて、今現金これしかないんだけど、、、って言ったら、それでいいよって言ってくれた。いい加減だし私もここらへんのお金の管理がゆるい気もするけど、安全に楽しく旅ができたから、よしとしよう(笑)

Pichと一緒に

Pichと握手してお別れし、プーケット行きの搭乗手続きを行う。ここらへんの飛行機の搭乗手続きは、もうだいぶ慣れてきたな。荷物預けるときには、パソコンは預けられないから、パソコン2台分は手荷物として持つ。

シェムリアップの空港は新しいのか、とても綺麗で、人も少なく、広さもちょうどよくて、快適だった。出国手続き後のお土産屋さんで、ココナッツバームが5ドルくらいで売っていたので、買ってみた。髪の毛や肌に塗るとよさそう。あと、両親に国際郵便を暇なときに出してみようと、絵葉書も買った。

4.予定より2時間遅れてプーケットへ

シェムリアップから予定通り飛行機が出発し、バンコクのスワンナプーム空港で乗り換える。プーケット行きの飛行機は、16時10分発だったはずだが、気づけば17時半発になっていた。空港でひたすらブログを書いて待っていたが、ここで電源コードを預け入れしてしまっていたことに気づく。
やってしまったー。しょうがないけど、充電がきれたらもう何もできないので、Netfrixを久々に開いてみる。伊坂幸太郎の終末のフールを韓国でドラマ化したやつがあって、面白そうだったので、それを見てみた。サスペンス感強くなってる気がするけど、それはそれで面白かった。

飛行機の中で見た夕焼けが綺麗だった

ちなみに、今回乗った飛行機はバンコクエアウェイズ。部類的には格安航空と高級航空の間くらいで、比較的安いけど、荷物も預け入れできたし、機内食や飲み物サービスもついていた。

そんなこんなで、プーケットについたのが、結局19時半ごろ。そこから荷物を受けとって、プーケット市内と空港をつなぐ「スマートバス」に乗る。
20時発のバスになんとか間に合いたくて、空港内を荷物を持って激走した。その努力はなんだったのか、バスは20時になっても発車しなかった。バスの乗客も運転手も、そこらへんでタバコを吸っていて、リゾートならではなのか、とてもゆるい雰囲気だった。

やっとバスが発車。停留所で、人が乗ったり、降りたり、しばらくずっとバスは騒がしかった。海外の人がほとんどだったけど、現地の人なのか、バスの中でタイ語でずっと喋って高笑いをしている女の人もいた。正直うるさかったけど、途中で降りて行った。

プーケットの街中は、夜21時すぎでも明るくどこのお店も営業をしていて、たくさんの観光客も行き交っていて、賑やかだった。

私のホテルは、ラワイビーチというプーケットの中でも1番空港から遠い場所にあって、最終的に、バスの乗客は私1人になった。バスの運転手がなんか叫んでいるな、と思ったら、私にどこに行くんだ?って聞いている様子だった。ラワイ!って言ったら、ラワイのどこだ?って言われて、ホテルの場所を伝えると、どうやらそこまで連れて行ってくれるらしい。ありがたい。

バスの運転手の隣に座って、よくやる雑談をした。どこからきたの?何泊するの?1人?1人は寂しくないの?全然寂しくないよ!プーケットで何するの?みたいな。バスの運転手のおじさんは多分120キロくらいある巨漢のおじさんで、豪快で良い人だった。途中謎に頭をなでられたけど(苦笑)

5.5年ぶりのダイビング

ホテルについたのは、結局22時半ごろだった。プーケットも広くて、道が狭くて、どこか別のエリアに行くのも不便だな。

ホテルに着くと、フロントの人が待っててくれて、「遅かったね、あなたが最後のチェックイン!待ってたよ!」って言われた。今回のホテルはリゾートホテルみたいな感じで、1棟1棟がヴィラみたいになっていた。ただ、私の泊まるところは女子6人の共同部屋。真っ暗な部屋を物音を立てないように、荷物を片付けて、明日のダイビングの準備。

そう!20代のころによく友達と行っていたダイビング。忙しくなってしばらく行ってなくて、過去のログブックもCカード(免許証みたいなやつ)も引越しに伴いなくしてしまっていたが、今回の旅をきっかけに、また趣味として復活させたいなと思っていた。

あらかじめ日本人スタッフがいるダイビングショップで予約をしていて、明日の朝7時半にお迎えの車が来てくれる予定。期待に胸を膨らませ、眠りについた。

そして当日の朝、少し早めに準備をして、ホテルのロビーで待っていると、ロビーをうろうろしている白髪で色の浅黒いおじさんがいる。あれ、もしやと思ったらやっぱりお迎えの人だった。そのおじさんの車に乗って、他のホテルの乗客もピックアップして、車は船が発着する港へ向かう。プーケットもいくつかダイビングポイントがあるらしいけど、今回はピピ島で潜る予定。そう、あのレオナルドディカプリオの映画の島。本島には行かないけど。

プーケットのダイビングは、いくつかのダイビングショップの人たちが、ダイビング用のすこし大きめの船に共同で乗り合わせるスタイル。機材のセッティングとかも基本的にやってもらえて、船でご飯も3食出て、贅沢ダイビングだった。

当日の船
船の上のキッチン

港で、今回のインストラクターのMihoさんと落ち合って、一緒に船に乗り込む。Mihoさんは私より少し年上の、サバサバ系女子。気が合いそうだった。

8時すぎくらいに船が出発をして、1回目のポイントまで2時間半くらいかかる模様。ごはんを食べたり、Mihoさんと喋ったり、ゆるゆるしながら船で過ごした。この船に乗って、何もしない時間ってすごく贅沢。

途中Mihoさんと、結婚だったり仕事だったり出産だったり、女子の生き方難しい問題について話をしたりもした。「基本的には男性っぽい野心溢れる考え方だけど、時々女っぽい考え方にもなってそれが自分でも嫌になるんだよね」とMihoさんが言っていて、めっちゃわかる、と思った。

船の乗客は中国人が8割以上だった。昔はダイビング客も日本人が多かったみたいだけど、いまは圧倒的に中国人が多いらしい。あとはコロナをきっかけにタイの現地の人たちで富裕層の方々も、ダイビングやる人が増えたんだって。日本でも昔ダイビングが盛り上がった時期があったみたいだけど、経済発展に伴い1度はブームがくるアクティビティなんだろうな。今日本でダイビングやっているのは、お金持ちの自由人か、若い女子か、子育て卒業した余裕ある夫婦か、のイメージ。

さて、そんなこんなで、1個目のポイントについて、あっというまに準備が始まる。ポイントの説明をしてもらって、ウエットスーツを着て、ウエイト、フィン、マスク、BCDを身につける。やっているうちに、5年のブランクはあれども感覚が蘇ってくる。呼吸が最初しづらい感じとか、ウエイト重いなとか、タンク背負って立ち上がるの大変だなとか。

ジャイアントストライド(まっすぐ直立不動)で海にエントリー。耳抜き(水の圧力が耳にかかるのをぬくこと)が不安だったけど、意外とすんなり潜ることができた。

浮力の調整も体が覚えていてくれて、ピラティスをやっていたおかげなのか、呼吸も深くでき、思った以上に安定して潜ることができた。最初のポイントは、初め5メートル前後の深さで、最終18メートルほどまで潜った。

透明度はあんまりよくなかったけど、たくさんのサンゴと、魚影が濃くて素敵な海だった。

たくさんの魚たち
岩場に隠れるたこ
アジの群れ
ごはんに夢中な亀

久々に潜ってみて、自分がダイビングを適当な趣味としてやっていたわけではなく、海の中の世界に入り込んでいろんな生き物を見ることが普通に好きなんだなと改めて思った。魚たちがいきいきと泳いでいたり、獲物を狙っているやつがいたり、どこまでも広く、そして綺麗だったり怖かったり、暖かかったり冷たかったり、海はいろんな姿を見せてくれる。

サンゴの中を泳ぐ

余裕がないと自分のコントロールで必死になるけど、余裕ができてくると流れに身を任せてみたり、周りを見渡してみたり、海の底から太陽の光を感じてみたり、いろんな楽しみ方がある。あとは、プーケットの海は国立公園になっていて、サンゴや生き物に触ることは一切許されないので、流れのあるところで静を保つのは大変だった。

美しいサンゴ

2本目、3本目と少し左耳の耳抜きが不調だったけど、それ以外は何事もなく、思った以上に快適で楽しいダイビングだった。また、南米だったり、潜ったところがない未知の海で潜ってみたいと思った。

帰りの船から

帰りの車で、別ホテルの中国の方と少し喋ったけど、ダイビング楽しいですか?って聞いたらんーまだそんなに!って言っていた(笑)これからもっと楽しくなるといいな。

5.朝日を見ながら仕事

次の日、朝5時くらいに目覚め、6時すぎに、ホテルの目の前にあるビーチを眺めながら、ヨガをして、そのまま仕事をした。

朝日を見ながら仕事

こうやって旅行をしながら仕事をしていて思うのは、圧倒的に朝の時間が充実していて素晴らしい時間を過ごせる、ということ。もちろん日本と時差があって物理的に早起きしないといけないというのもあるのだが、東京にいたときにみたいに変に夜更かしをして思考が夜の闇に飲み込まれるみたいなことも少なくなった。

仕事をしていたら、そこらへんを散歩していたタイ人のおじさんに話しかけれた。近くに住んでいるらしく、朝の散歩は毎日の日課だと言っていた。なんと、その方はプーケットでオーダーメイドのスーツやドレスを作るお仕事をしているんだって。なんて運命的。「What'sAppやってる?!」って言われて連絡先を交換したけど、What'sAppの電話番号認証が海外がゆえうまくいかなくて、うまく登録出来次第、連絡すると伝えた。写真も見せてもらったけど、勉強がてら、1回ドレスとか作ってもらうのもありだよな。

ホテルにはコワーキングスペースもあって、1日350バーツで、快適な部屋で仕事ができる。チェックアウトしたあとは、そこでずっと仕事をしていた。

PC2台パソコンスタイル

6.プーケットからバンコク行きのバスへ

14時ごろにホテルを出て、タクシーでプーケットのバスターミナルに向かう。

ここからプーケット発、バンコク行きのバスに13時間ほど乗り、次の日は夜行列車でチェンマイに向かうというなかなかハードな移動スケジュール。

バスは4列シートで、私が乗った時には隣にタイ人の若い女の子が乗っていた。無表情でTikTokをずっと大音量で見ていて、だいぶマイペースな感じの方だったけど、私が座る時に彼女の足にあたってしまっても怒らないでいてくれた。というかずっと無表情だった。

そんなこんなでバンコクを目指してバスは出発するのだった、、、


7.まとめ

プーケット行きの飛行機に乗ったときは、カップルや家族客がほとんどで、1人で本当に楽しめるのか少し不安だったけど、結果、とてもリラックスして楽しめる、素晴らしいプーケット滞在だった。

今回私がプーケットで泊まったのは比較的静かな場所だったというのもあるけど、特に何もせず、プールで泳いだり、海を眺めたり、とても贅沢な時間だった。また、現地に14年住むダイビングインストラクターのMihoさんや、オーダーメイドのおじさんとの出会いもあったり、短い滞在の中にも素敵な時間がたくさんあった。

まだ世界旅行始めて1ヶ月もたってないけど、みんなによく聞かれる、「1人で旅行してて寂しくないの?!」って質問に、今時点では明確に「全然!」って答えられるな。

プーケットのホテルにいた猫ちゃん

そんなこんなで旅は続く、、



この記事が参加している募集

一度は行きたいあの場所

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?