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カウンターの隣席

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店のカウンターは出会いの交差点。 ひょんなことで話を交わし、いつのまにか顔なじみに。 そんな他愛もない無欲の中に、自分や誰かを支える気持ちやかけがえのない言葉があったりする。 カ… もっと読む
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記事一覧

インドカルチャーに敬意をこめて~ハラール・牛のト殺(活〆)レポート。日本人向け

本稿では牛の生々しい描写、写真を掲載しております。ご注意ください。 なんでも食べる日本人…

魔性のドライカレー昭和味

 おいしい記憶というものは残酷ですね。  昭和時代、特に50~60年代に食べたドライカレーの…

ショウガの皮はむくべきか?

突然ですが、みなさんはショウガを使う時、皮をむく派ですか?それともむかない派? 一時期よ…

冷静な衝撃的感動

2021年4月から畑をはじめて今月で2年と2か月が過ぎようとしています。ドシロウトながらも気が…

畑の魅力は多様性

畑をやることはもはや老後の道楽ではない時代になっている、と肌身で感じる今日この頃。少なく…

おいしいという魔除け

おいしさほど手軽で簡単な邪気払いはないと思うんです。 これは店からの目線であれ、客からの…

店が燃えてわかったこと

『ピーエイジバー』(大阪・箕面)を開業して2,3年が経った頃(1993,4年)のことです。 朝5時頃、自宅の電話が鳴ったんです。受話器を取ると聞き慣れないおっさんの声で「カワムラはんでっか?」。 店は毎朝3時頃までの営業。その日は暇で、常連さんとトランプしたり酒を飲んだりして、確か朝の4時頃に閉めたはず。まだ酔いが覚め切っておらず、いたずらかと思い「おっさん誰や?」と返すと電話先の方はこう言いました。 「うん、僕はね箕面消防署のもんやねん。悪いな、お休みのところ。あのね

感謝の風の手紙

最近、西国三十三所巡礼なるものを始めました。いや、なんの信仰心も目標もありません。とりあ…

お客がお店を育てる

「東京はお店がお客を育てるけど、大阪はお客がお店を育てる」 そう言ったのは創業半世紀以…

カウンターの隣席 第一話 町の灯り

僕の職業はライター、スパイス料理研究家です。 中学時代は水泳部。高校時代はバイクとバイ…