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私のAOⅢ期体験記

 こんにちは。機械知能・航空工学科1年の櫻井です。

 東北大学を受験する時、高校の成績が良ければAOⅡ期を、成績があまりよくなければ一般選抜を選ぶという人が多いのではないでしょうか。実は、選択肢はそれだけではありません。

 東北大学を受験する際、AOⅢ期という選択肢もあります。

 AOⅢ期は、調査書の学習成績概評がA段階以上でなくても、また浪人生でも受けることができます。その為、AOⅢ期を視野に入れることで、より東北大学受験の選択肢を広げることができると思います。

 そこで、今回は、AOⅢ期について体験を交えて紹介したいと思います。是非、参考にしてみてください。

1,AOⅢ期とは

 まず、AO入試とは、東北大学入試センターによると、

 AO入試とは,詳細な書類審査と丁寧な面接等を組み合わせることによって,入学志願者の能力・適性や学習に対する意欲,目的意識等を総合的に判定する入試制度です。
 東北大学の「AO入試」は,上記の制度に基づき,第Ⅱ期及び第Ⅲ期の2種類の入試方法があり,いずれも志望する学部の専門分野に強い関心を持ち, 東北大学を第一志望とする人を求めています。 また「優れた学力」を重視し,幅広い基礎学力と豊かな人間性を兼ね備えた人を評価します。

東北大学入試センター「令和5年度 東北大学AO入試(総合型選抜)」

とあります。つまり、AO入試において重要なことは、東北大学に入りたいという意思と、大学についての知識、そして学力の3つです。

 AO入試の内、AOⅢ期は、大学入学共通テストを課すものです。志願者が多い場合、第1次選考を行うことがあります。第1次選考は出願書類の内容及び大学入学共通テストの成績により行われ(工学部などの場合)、第2次選考は各学部により異なりますが、多くは大学入学共通テストの点数と面接試験、筆記試験、出願書類審査の点数を元に選考されます。

 各学部ごとの詳しい試験内容は、募集要項を参照してみてください。

2,AOⅢ期に向けた準備~提出書類について~

 AOⅢ期において、大学入学共通テストの成績はとても重要となります。しかし、大学入学共通テストが終わった後から、AOⅢ期に向けて準備を始めようとすると、時間がありません。

 2023年では、大学入学共通テストが1/14,1/15で、AOⅢ期の出願の締め切りが1/23必着となっています。つまり、共通テストが終わってから一週間ほどで出願をする必要があります。

 AOⅢ期の出願では、学部によって異なる部分もありますが、以下の書類を提出する必要があります。

〇入学志願書
〇志願理由書
〇活動報告書・自己評価書
〇英語の資格・検定試験の成績証明書等
〇調査書
〇志願者評価書

 必要書類が多いので、1週間という短い期間で準備するのは大変です。調査書や志願者評価書は事前に学校側に作成をお願いする必要があります。

 また、志願理由書と活動報告書・自己評価書は配点に含まれることもある(工学部の場合は含まれる)ので、事前に大学の事や興味のある研究室について調べ、しっかり書く必要があります。

 その為、AOⅢ期を狙うなら、大学入学共通テスト前には、志願理由書と活動報告書・自己評価書ができていることがお勧めです。

 私の場合、志願理由書は夏頃から準備を初めて、12月頃に完成しました。調査書等は大学入学共通テストの自己採点をした翌日に作成をお願いしました。他の書類も、大学入学共通テストの自己採点をした翌日に準備しました。

 受験生でいる間は、書類を提出し忘れていないかということや、提出が間に合わなかったらどうしようと不安になって、勉強に集中できないことがあります。私はそれを防ぐために早めに出願書類の準備をしていました。皆さんも、是非、早めの準備をしましょう。

3,AOⅢ期に向けた準備~大学入学共通テストまでの勉強~

 AOⅢ期に向けた準備として、まず重要と考えたことは、大学入学共通テストで高得点を取ることです。私の場合、基礎力が特に無かったので、ここを重点的に勉強しました。

 大学入学共通テストで高得点をどうすれば取れるか、おススメの参考書などは、東北大学の工学部生Voiceで紹介されているので、そちらを参考にしてみてください。

 AOⅢ期の準備には、大学入学共通テスト対策の他に大変な物がもう一つあります。それは、先ほど書類準備の時に説明した、志願理由書と活動報告書・自己評価書です。

 志願理由書には、東北大学や志願学部を志願する理由について書き、活動報告書・自己評価書には、高校生及び浪人生までの自分の活動について書きます。

 志願理由書を作成するときは、東北大学の良さについて、興味のある研究についてを入念に調べましょう。大学や研究については、私の別の記事で紹介しているので、そちらを参考にしてみてください。

  活動報告書・自己評価書を作成するとき、自分の体験を書くと思いますが、それについて詳しく説明できるようにすることがお勧めです。後で、面接試験の時に聞かれることがあるからです。

 また、例が思いつかない場合は、他の人の例を参考にすることがお勧めです。学校や塾の先生に相談したり、同級生に聞いてみることで、他の人の志願理由書や活動報告書を見ることができると思います。

4,AOⅢ期に向けた準備~大学入学共通テスト以降~

 私の受けた工学部のAOⅢ期では筆記試験と面接試験があります。その為、大学入学共通テスト、出願が終わった後、試験日までこの二つの試験に向けて勉強をしました。

 まず、工学部の筆記試験では論理的思考力、独創性、表現力、作文能力、英文読解力などが問われるので、ホームページで過去問を入手し、作成した答案を塾や学校の先生に添削してもらい、対策しました。

 工学部のAOⅢ期の筆記試験は、東北大学の前期の英語の試験同様に、英語の長文があり、それを和訳したり、英語で説明する問い、自分の考えを英語で述べる問いがあります。その為、忘れている文法事項及び単語の復習も行いました。

 下に、東北大学のAO入試の過去問を参照できるサイトのリンクを貼っておきます。参考にしてみてください。

 面接試験については、志願理由書に書いた内容について聞かれても大丈夫なように、質問リストを作成し、練習しました。

 特に、興味のある研究については、深く聞かれることがあるので、しっかりと説明できるように、興味のある研究を行っている研究室のホームページを読み込んでおきました。もし、余裕があるのなら、興味のある研究の論文を読んでみること良いです。

 また、高校生活で頑張ったことについても深く聞かれることがあるので、滑らかに受け答えができるように練習が大事になります。

 面接試験では、試験監督から難しい質問をされることがあると思います。私の場合、興味のある研究について深く聞かれたり、自分の成績があまり良くないことについて聞かれたりしました。

 そのような時でも、自分ですぐに考えて答える必要があります。その為、日頃から新聞やテレビなどで様々な話題に振れ、話題について自分なりに説明できるようにしておくことがお勧めです。

5,2次選考当日について

 工学部のAOⅢ期では、午前中に筆記試験があり、午後から面接試験でした。面接試験は遠方の受験生から優先されて行われるようで、東北地方の受験生、特に宮城県の受験生の方は6時過ぎまで待つことになります。

 その為、待ち時間は、勉強道具を持っていくことがお勧めです。私は大学入学共通テストであまり良い点ではなかったので、前期試験を見据えて、赤本と参考書を持っていきました。待ち時間は質問リストを復習しつつ、勉強をしました。

 また、昼食も必要なので、忘れないようにしましょう。待ち時間が長い人は、おやつがあると良いかもしれません。私はお気に入りのパインアメを持っていき、小腹がすいたら食べてました。

6,まとめ

 ここまで、私のAOⅢ期の体験と共に、AOⅢ期について説明してきました。皆さんが東北大学の受験の選択肢にAOⅢ期を検討していただければと思います。また、AOⅢ期受験を考えている方に、少しでも私の記事が手助けになればと思います。それではまた。


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