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月はピアノに誘われて/月が地球にキスをする ect. 〜 小室哲哉の<月>にまつわる楽曲たち(TK Friday#61)

TK.STAFFです。小室哲哉のプライベートスタジオからお届けしているレギュラー番組「TK Friday」は、小室哲哉の音楽世界を直接感じることのできるお話や演奏を中心に毎週金曜日21時から生配信しています。

今回はTK Friday #61(昨年の)中秋の名月に配信された、小室さんが関わった<月>にまつわる楽曲の話題について切り出してみました。

月にちなんだ曲を思い出してみたんですけど、まず思い浮かんだのは、TMNの"月ピ"と言われている、木根さん作曲のバラード「月はピアノに誘われて」ですね(作詞は坂元裕二さん)。EXPOツアーでの、あの曲の印象がすごく強かったんです。EXPOピアノを木根さんが弾きながら歌っていましたしね。

─ 小室哲哉

僕が書いた"月"にまつわる曲については、スタッフに調べてもらったんですけど、まずTMでは「金曜日のライオン」。歌詞は、

 窓に広がるアフリカ
 今 赤く燃えるサバンナ
 ぼくは帰るよ Jungly Place
 それはビル 車たちの群れ
 502回目のSaharian Night
 月夜に光る翼ながめ

と、ここで出てくるのですが、これはジェット機に乗っている状況ですね。そういった優雅な生活への憧れがあったんだと思います。

─ 小室哲哉

あと「The Point of Lover’s Night」の2番。"沈む太陽と光る月のシルエット"の部分。これは、太陽と月を対比に使った歌詞ですね。

─ 小室哲哉

そして「We Love The Earth」

 Don't worry 地球上で
 今は二人だけだよ
 月明かり照らされて
 くちづけ重ねてゆく

という歌詞。結構エッチな歌詞ですね(笑)

─ 小室哲哉

さらに次の曲はマニアックですが、内田有紀さんの「遠い記憶」。"そして月と地球がKISSするほどの突然が"という部分で使われています。

─ 小室哲哉

trfの「SEE THE SKY 〜1999…月が地球にKISSをする〜」でも"あなたよりもっとわからない 月が地球に KISSをする"と、同じ言い回しが使われています。trfの方は音楽劇のタイトル楽曲でした。この音楽劇は、先日のTM NETWORKのツアーでも表現しましたけど「ディストピアの世界」でしたね。ある日、月が地球にぶつかってしまうというSFの話でした。

─ 小室哲哉

TM NETWORKから、小室さんプロデュース作品まで、さまざまな場面で<月>というキーワードが歌詞に使われていることが分かりました。さらに話は、小室さん自身が作曲のみで参加した楽曲へと移ります。

中森明菜さんの「MOONLIGHT SHADOW-月に吠えろ」では僕が作曲で、作詞は高見沢俊彦さんでした。

 月が満ちる夜強がりは弱さの裏返し誰か側にいて欲しい
 愛した日々もすべて MOONLIGHT SHADOW〜

という箇所ですね。高見沢さんも頑張りましたね(笑)。

ちなみに、僕が明菜さんに提供した「愛撫」という曲はすごく大好きなんですけど、作詞は松本隆さんでした。あの曲は、中森さんを媒介として、2人の作家がイメージして作っているので、不思議なケミストリーが起こっていると思うんです。僕の作曲、アレンジが先行で、松本隆さんにお渡ししてできた曲でした。最近、明菜さんが復帰するかも?と話題になっていますが、僕の曲が入れてもらえたら感激ですね。

─ 小室哲哉

作詞家、小室哲哉にとって<月>という題材は使いやすいのか、使いづらいのかについて聞いてみました。

globeの「Feel Like dance」は夜の話なので月が出てきても不思議ではないですが、出てきません。それはこの曲がデビュー曲で元気が良い方向にしたかったからかな?と思うんです。月のイメージは"影"や"ダーク"、"ミステリアス”というようなイメージの象徴として使われることが多いので、この曲では使わなかったのかもしれないですね。僕自身、あまり月を見る、ということはしてこなかったと思うんです。

─ 小室哲哉

海外だとバンパイアに結び付いたりするので、使いづらかったのかもしれませんね。マイケル・ジャクソンの「スリラー」のMVにも月が象徴的に使われていますしね。

─ 小室哲哉

最後に<月>がタイトルに使われ、小室さんにも影響を与えたバンド、ピンク・フロイド『狂気』(原題:The Dark Side of the Moon)についての話になりました。

今見てもすごく格好良いジャケットですね。このアルバムの邦題は『狂気』なんですが、これを付けた人はすごいよね。『The Dark Side of the Moon』の直訳なら"月の暗黒面"になると思いますけど、アルバムを聴くと『狂気』の方が合っているなと。日本人としては納得できますけどね。僕は、このアルバムを買った当時、ちょっとピンク・フロイドに対して怖いイメージがあったんです(笑)。聴くと呪われるというか、悪夢を見るというか。あとギターがメインのバンドでもあったので、ちゃんと聴くようになったのはあとになってからでした。

─ 小室哲哉

<月>の回、いかがでしたでしょうか?他にも今回のお話には出てきませんでしたが、小室さんと月、という楽曲はまだまだたくさんありますので、これも!という方は、ぜひTK.STAFFまでお知らせください🙌

TETSUYA KOMURO STUDIOでは、この配信回のアーカイブもご覧いただけます!ライブ配信は毎週金曜日21時から♪ ぜひお集まりください✨

Infomation

■小室哲哉の音楽世界を直接感じることのできる場所TETSUYA KOMURO STUDIOがオープン!このSTUDIOは小室哲哉とみなさんが 一緒に創る特別な場所です♪

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