見出し画像

就活の「軸」は多少ぶれる余裕があった方がいい

自己分析と就活の軸

新卒の就職活動で、まずは「自己分析」をするんでしょうけど、自己分析のやり方はどうだとか読んだり、人材会社が実施するテストを受けてみたりもするんでしょう。しかしはっきりとした答えなど出ないものですので、永遠に悩み続けることなのではないでしょうか。
あと、最近はやたらと「就活の軸」という言葉を使います。はるか昔の就職活動をした人はそんな言葉を聞いたことはないのでは。
「就活の軸」を定め、その軸をもとに自己分析や企業選びをしてゆくのが最近の就職活動です。

就活を解説したページによると、
就活の軸は大きく分けて、以下の4つ。

①人・文化:どんな人と働きたいか
②事業・仕事内容:どんな仕事に携わりたいか
③企業理念:どんなビジョンに共感するか
④働き方・待遇:どんな待遇や環境で働きたいか

それそれについて、私の意見をべて見ようと思います。私の経験による個人的な考えなので参考程度に。


①人・文化:どんな人と働きたいか

チームワークはどんな仕事にだって必要

チームワークを大切にして働きたいとかあると思うんですけど、どんな仕事でもチームワークは必要です。個人で動くような仕事もあるかもしれませんが、企業が組織である以上、チームワークは必要に決まってる。まずはチームの一員として協力しながら物事を進め、ゆくゆくは一つのチームを動かす人になるところまでイメージしてください。学園祭を運営するとか、そういうチームワークと会社のチームワークが違うのは色々な人がいるということ。役職によって立場や責任が違う、パートの人もいる。時短勤務の人とかもいて、それぞれ違うバックグラウンドがあった上でのチームワークをどう考えるか。最終的に目的を達成した後の打上げに絶対来ない人だっています。みんな仲良しということでもなく、そんなチームワークをイメージできますか?文化祭のノリの仕事なんてありません。

お客様も一緒に働く人

あとはお客様というのもありますよね。一緒に働く人を構成する一部ですので、興味をもった会社ではどのような顧客を相手にするのかもよく考え、わからなければよく調べるなり聞いてみたりしてくださいl。

尊敬する上司や先輩と一緒に働きながら教えてもらいたいと思っているそこのアナタ。
「上司ガチャ」とか言ってる人、上司からしたら「新卒ガチャ」なのです。相手を尊重し、コミュニケーションをとりながら仕事を進めてゆく力が必要です。上司や先輩が苦手だったとしても、真剣に立ち向かってください。知識や経験を盗むつもりで、どんどん質問しましょう。そういう人のほうが圧倒的に成長します。

②事業・仕事内容:どんな仕事に携わりたいか

業界で考える場合

おもちゃを作る会社で働きたい、ホテル業界で働きたい、ファッションの仕事がしたい、など、自分が元々興味のあることに関する会社で働きたい、という場合については、以前記事を書いたことがあります。

夢を持って仕事を探し、その仕事に就くことは良いと思います。けど、中途半端になりたくはないですよね。
その業界を徹底的に研究し、どのような仕事があるのか、何をするのか、自分にはできるのか(あるいはできるようになりたいのか)。徹底的に調べ、考え、入社してその世界で一人前になってほしいと思います。採用業務を行っていて、本当に心からそう思います。
ただ、そんなにすぐに一人前になんてなれないんだよ。中核となる人材になるはそれなりの年数必要なんです。数年で仕事を「覚えた」つもりであっても、それはお手伝いレベルです。たいていの場合は。

職種で考える場合
営業職でやっていこうとか、技術職の仕事をするとか、業界や会社というより職種で考える場合もありますね。職種で極めてゆこうという場合は、その業界やその会社の情報をすぐに身につけるだけの情報収集能力や学習能力が必要です。私の勝手な印象ですけど、営業職でやっていこうという人であれば、「ナンバーワンを目指す!」「とにかく稼ぐ!」に主眼を置いているのではないでしょうか。ではそのためにはどうしてゆかなければいけないのか。営業職の人に聞いてみましょう。

③企業理念:どんなビジョンに共感するか

(※ここから書くことは私の経験に基づく個人的な印象ですので念のため。説得力のある裏付けはありません)
大きい会社だと、大きな組織を統率する必要があるため、企業理念というかルールに則って動いています。そして社長が創業者であるようなスタートアップやベンチャーは目的や理念にそって一人一人が動いていることでしょう。そこそこ歴史のある中小企業の場合は、企業理念やビジョンとかそういうのがあったとしても、それが社員の共通の認識になってなく、言葉だけかもしれません。複数の社員とよく話をしてみると見えてくるかもしれません。ただ、大学生の就職活動だとそこまでよくわからないかもしれません。
面接などで「御社の企業理念に感銘を受けました!」とか言われても、どんなふうに?と思ってしまいます。
どんな会社で、その仕事の意義は何か?結果として誰をどのように幸せにするのか?そこそこの年齢のビジネスパーソンや大学のキャリアセンターの人などに聞いてみてはどうでしょうか。一人で考えていてもわかりません。「大人の人」と話してみましょう。考えたことを話す、人の話を聞く、そこから何か気づくことはあるか?その繰り返しです。

④働き方・待遇:どんな待遇や環境で働きたいか

給料については普通であれば良いと思います。今は、です。
給料は(普通は)経験や成長によってあがってゆくものなので、給料を稼ぎたいというのであれば、それは将来に向けてということで、20代のうちはスキルを身につけることに力を注いだほうがいいかと。
20代だと若さだけで許されることって多いんですよ。頑張っていれば評価されます。それは歳を取ってくると変わってきますので、できることの範囲を広げるなり、質をあげてゆくことをイメージしてください。

ただ、ビジネスで即戦力になるような特別な技術を学んできて持っている方であれば、最近では新卒で高年収の人もいるでしょう。それは特別な人であって、普通の人であればそこそこの給料だと思っておいてください。

休日や残業なども、新卒で入社する段階では変なこだわりとかやめた方がいいように思います。あきらかに残業が多い業界や会社は違うと思ったら避けた方がいいですが、少々の残業くらいは当然あるでしょうし、場合によっては休日出勤がないわけでもない。配属部署によっても違うでしょう。ブラックでなければ良い、ホワイトすぎるのは逆に大丈夫なのか?くらいに考えておいたほうが良いです。

環境面で言えばオシャレなオフィスとか、素晴らしい福利厚生とか憧れますね。そこは価値観なので、自分の考えで判断すれば良いのですが、仕事ができて会社に貢献しなければいけないという、会社員なのだから当然のことを忘れてはいけません。お金を払ってサービスを受けに行くのではないのです。価値のある仕事ができない人は必要なくなります。会社ですから当然のことです。

就活の軸はある程度ぶれる余裕があったほうがいい

世の中の仕事なんていくらでもあるので、「就活の軸」はあまり固定せずに、ある程度余裕があったほうがいいと思います。知らない世界はいくらでもあるわけで、色々な業界や、そこにどんな仕事があるのか、どれだけ難しいことなのかを見た方がいいかと。
少なくとも、「これだけは譲れないこと」「絶対ダメなこと」くらいははっきり決めて、あとは考え方は柔軟に持っておいたほうがいいと思います。一人で考えても悩むだけなので色々な人と話をしましょう。ただ、変な情報に流されないように注意。


と、ここまで書いたところで、新卒採用活動が本格的に忙しくなってくるなーと思う、私。

この記事が参加している募集

人事の仕事

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?