日高屋の油そば

大学生時代の思い出のご飯といえば、日高屋の油そば(汁なしラーメン)が真っ先に思い浮かびます。当時はかなりの高頻度で食べていました。

当時は週2くらいしかバイトをしておらず、とにかく金がなかったので、外食をするとしたらだいたい日高屋かガスト、たまに大戸屋という感じでした。空きコマに喫茶店に行くこともありましたが、夕飯といえばチェーンのファミレスがほとんどでした。

特に日高屋の油そばは、当時500円くらいで食べれるのに、めちゃくちゃ美味いなと感動しながら食べていました。普通の店では有料トッピング扱いの温泉たまごが無料でついてくるし、お酢との相性もいい。鰹節が効いたタレもバランスがよく、少なくとも一ヵ月に2回くらいは食べていた記憶があります。

そんな思い出の日高屋に、今日久しぶりに行ってみることにしました。もちろん油そばを注文。ワクワクとお酢を3周して、しっかり混ぜてから食べたのですが...。まず最初に「味濃くね?」と思ってしまいました。
混ぜ方が下手くそだったのかも...と思い、酢を足しつついっぱい混ぜて食べ進めてみたのですが、やはり当時感じていた衝撃の美味しさは感じられませんでした。思い出の美味しい油そばが、「安くてそこそこ美味い油そば」としか思えなくなってしまったのです。なんだか昔好きだった音楽があんまり響かなくなった現象を思い出し、少し寂しい気持ちになりました。

確かに、社会人になって多少経済的な余裕がでてきたので、比較的高級なご飯も食べられるようになりました。味覚が成長したということなのかもしれません。それでも、あの500円の油そばを美味しいと思えなくなってしまったことには、いいようのない寂しさを感じます。

食への執着も学生時代とは比較できないくらい高まり、ここ数年はとにかく美味い飯屋を探し当てることに心血を注ぐ日々を過ごしています。これが年齢というものなのかもしれませんが、どうなんでしょう。

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