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ケネス・J・ガーゲン, メアリー・ガーゲン『現実はいつも対話から生まれる』(ディスカヴァー・トゥエンティワン、2018年)を読みました。

私が学んでいる組織開発、特に対話型組織開発のもととなる社会構成主義の入門書ということで読んでみました。普段あたりまえに思っているものやことの背景にはコミュニティで共有されている規範があり、それは対話や言葉により強化されているというのはなんとなく感じていることですがそれをきちんと分析したもののようです。クーンのパラダイム論などとの連結もわかりやすかったです。

本書より…

これに対しケネス・ガーゲンは、社会構成主義の考えは社会のすべてが幻想だとか実在が存在しないということではないと主張し、人は対話(ダイアローグ)を通して意味をつくっていくのであり、「言葉が世界を創造する」と述べて社会構成主義に新しい価値を与えました。
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社会構成主義の基礎的な考えはとてもシンプルなようでいて、非常に奥深くもあります。私たちが「現実だ」と思っていることはすべて「社会的に構成されたもの」です。もっとドラマチックに表現するとしたら、そこにいる人たちが、「そうだ」と「合意」して初めて、それは「リアルになる」のです。

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