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密教と錬金術

空海が留学した際の費用は高野山の水銀鉱脈の開発によってまかなわれていました

実は密教の霊場というのは鉱脈と関係が深いです。
空海の例で言えば、修行時代に訪れた山岳地帯はことごとく水銀や金銀の産地でした。
金剛山地では現代でも水銀が採掘されていますし、吉野においても水銀の産地でした。
また、吉野から熊野にかけての山岳地帯は京都の女性に重用された伊勢白粉の産地です。
白粉というのは水源と塩を混ぜて蒸し焼きにするとできる白い粉です。

四国に渡った際も石鎚山を始め、多くの鉱山が開発されたところを訪れています。

もちろん、現在の科学で調べれば、ここには地質中央構造線が走ってるため金属資源が豊富であることが容易に分かります。

しかし、当時そんな科学的知識があるとは思えません。
とはいえ、そこが全て修行場に選ばれているのは偶然ではないでしょう。

また、空海は日光にも足を運んでいます。
ここに続く足尾銅山もありますからね。

そして、日光は天海によって家康を祀る東照宮になりました。
天海は天台密教の僧侶であることを考えてもつながりがありそうです。

真言密教が東北に進出した際に本拠地にしたのは湯殿山です。

実はここも水銀が出ます。
山林の密教修行者たちは水銀から丹薬を作っていたことが分かっています。
そこには、非常に優れた金属の知識があったのでしょうね。

見えない世界と科学的な話というのは相反するように見られてしまいますが、このように繋がっています。
オカルトとして終わらない見えない世界への学びに、興味のある方は是非一緒に頑張りましょう。


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