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死と念

東海道四谷怪談でお岩さんの怨霊に次々と人々が自滅していきますが、あれはフィクション内での話ではありません。
何であの人が亡くなったのだろうとか不思議に思うような事件も沢山ありますが、まさにああいうことが起こっているのです。

そういう類の自殺者で、何かしらの怨霊に敗れ去ったことが原因というケースは多いのです。

ある傍若無人な作家がおりましたが、自分の態度は棚に上げてそこのバーの女性を自殺に追い込みました。

彼女と口を聞くな、彼女の店に足を運ぶなと、仲間内に発して、お店は閑古鳥、商売上がったりという状況にしてしまったのです。
最後にあのじじいを呪い殺したいと言いながら命を断ったとのこと。

肉体でのケンカが街中で起これば警察が飛んでくるでしょうが、念と念がぶつかれば泥試合と化します。
様々な人間関係で、そんな争いは日常茶飯事ですから、酷くなればどちらが命を落とすまで止まらなくなるでしょう。

ニュースをつければ誰かが自殺したという話は毎日のように見ることでしょう。しかし、遺書が公開されるようなことが無ければ、どのような恨みを残していたのかという肝心な部分をマスコミは報じません

記者は霊能力者ではありませんから、調査の限界なのでしょうが、その結果として、肝心な怨霊を握り潰してしまうことになっています。

たとえば、汚職などに伴う自殺は当事者というよりは、その組織の中間管理職などの低い立場の人間が犠牲になっています。
都合の悪いことを知ってしまったその人が生きているのは都合が悪いという上層部の強い念が彼らを死に追いやるのです。
その無念さを公表されることもないですから、彼らは本質的な供養をしてもらえません。

見えない力のことがわかる人間からすれば、不思議な自殺というのは殺人なのです。
直接的には自滅とはいえ、そこまで追い詰めるだけの強い念呪があるのです。

摩訶不思議な人の死というものは、他人事ではありません。
わたしは悩みなんて無いと言っているような人がある日突然ということは誰しも覚えがあるでしょう。
世知辛い世の中ではありますが、念というもので攻撃されることなど日常茶飯事ですから、日頃からそういうものを知り、どう対処するかと準備しておくことが大切なのです。


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