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イ•ドゥナ!観た

カラーグレーディングをある程度座学として勉強しはじめたので、目に映るものをそういった視点でみるようになってからしばしば。
実際の映画やドラマでのシーンによるテイスト、グレーディングの違いを考えてみようと何かないかと探していたところ。

韓国ドラマを見た。
ネットフリックスで配信されていたイ・ドゥナ!
サムネ(?)画像の色彩がとにかく美しかった為、その勉強のつもりで見始めた。

動機はそういった事なのだけど、思えば韓国ドラマを見るのは人生初になる。
アメリカ、イギリス、フランス、異国の地の作品は見れど
ここ日本に近いアジア圏の作品を見る事にどこか抵抗を感じていた。

映像としての感想
もちろん韓国ドラマを見た事がないので、
韓国ドラマの特徴なのかこのドラマの特徴なのかはわからないのを前提に、
「ボケ感」がかなり強かった印象。
人物を切り取り、背景はほぼ完全にブラーがかかっていてわからない程のボケ感。
美しいと感じる感性を中心に辿っていけば
必ずあいまいさにぶつかる気がする。
はっきりとしない情緒感、幻想的な世界。ふんわりとした空気。
そこにハレーションやグローで光が拡散していて、浮世離れするような感覚。
美しい。美しすぎる。
それゆえかどこか「物語」に集中できないというのか。
MVやPVなら恐らく世界観のまま最後までたどり着ける。けれども
空気感が強すぎて、ストーリーというよりも絵力に目がいく。
高級フレンチで盛り付けも綺麗な料理を出されたけれど、
味がよくわからないみたいな。(行った事は無い)

あくまでラブストーリーなので、
人が人を好きになる瞬間は撮影出来ないように(これは確か坂本裕二の言葉)見えない心を映像にするとああなるのかな、とか。
カラーや撮影の勉強にはなったけれど、ボケ感は個人的には強すぎたかもかも。

物語としての感想
もちろん韓国ドラマを見た事がないので、
韓国ドラマの特徴なのかこのドラマの特徴なのかはわからないのを前提に(2回目)
うっす~~~~くない…?
以下あらすじ
元国民的アイドルと平凡な大学生がひょんな事から同じシェアハウスで住むことに。
どこかツンデレで心の底を見せない彼女はなぜアイドルをやめたのか。
その大きすぎる彼女の過去を知ってもなお、身分の違う二人は愛し合えるのか果たして…。

なやつ。
前述に述べた美しすぎる映像美によるストーリーへ集中出来ないせいなのかとも思ったけど、そうでもない。

ただ、ここが邦画との違いなのかもなとも思った気がする。
過去の映像が、フラッシュバック的イメージ映像演出だからだ。
演出が入った回想シーンの為「感じ取って」なドラマだった。
僕が見慣れた邦画はかなり丁寧にリアルにそこを描く。
ただそれが説明的すぎる側面もあるなと
イ・ドゥナ!の回想を見て感じた。

最近のラブストーリーは結構設定が凝られているものも多い。
時をかけちゃうとか、
世界が終わっちゃうとか、
記憶が1日しかもたないとか、
その設定の土台の上に乗っかったラブストーリーだから、どこか相互作用的重厚感を感じていただけなのかもしれない。

恋愛。ただそこだけを抽出すれば、それはものすごくシンプルで純粋だ。
薄味だと感じていたけれど今ここまで書いて、
「ある意味そういうものかも」と思ってきた。

イドゥナは綺麗すぎで、主人公は見ててはっきりせい!ともやもやした。

初韓国ドラマ、面白かったです。



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