山本てら

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記事一覧

【俳句】初夏スケッチ3句

はろばろと峰のみどりの鶯や 金糸梅あしたの蕾いま笑みて 蚕豆の夢にも出づる蜜月や

山本てら
1日前
8

【俳句】夏の月2句

はかなさを糧にまばゆき夏の月 夏の夜の月にくまなき心かな *夏の夜の月と書いてから、芭蕉の「蛸壺やはかなき夢を夏の月」は昼間の月なのではないかとの疑念が生じた。…

山本てら
7日前
9

【俳句】初夏の森3句

泡盛草あの蜂蜜のにほひかな 眠りても光ひめたる若葉かな そこかしこいのちの声や風薫る

山本てら
2週間前
6

【俳句】土産話3句

宝相華極彩色の五月雲 蚊につられ丑三つ時の語らひや 八ツ橋をならべて虹の帰り道

山本てら
2週間前
10

【俳句】夏の雨3句

雨音や薔薇の庭をいろどりて 物語に飽きて卯の花腐しかな 古都に舞ふあの子を照らす緑雨かな

山本てら
2週間前
12

【俳句】若葉3句

細胞の底ふつふつと若葉風 ささやきて若葉の風の甘きこと 俤は雨にけぶりし若葉かな

山本てら
3週間前
8

【俳句】夏の香3句

栗の花つり糸ゆらす風の中 半袖の群れを見送る茉莉花や 菖蒲湯につどひて夢を語るかな

山本てら
4週間前
8

【俳句】春スケッチ3句

あひ見ても霞めるままの心かな 月影も花もなき道ひたすらに かりそめの覚悟のえふす浅茅原

山本てら
1か月前
16

【俳句】乙女3句

歌ひつつ白詰草の乙女かな 若草を踏みしだきゆく乙女かな 春雷や神をおそれぬ乙女かな

山本てら
1か月前
11

【俳句】春昼3句

近よりて手元みだるる春昼や はりつめし胸のすきまに花ひらり 笑みは絶えごまかしきかぬ修羅の道

山本てら
1か月前
8

【俳句】花朧3句

花影にまぎれて笑みを交はすかな あつき目に溶けたる花の朧かな 眼裏のおもかげはるか花おぼろ

山本てら
1か月前
16

【俳句】青春3句

花韮の青やあの子の涼しき目 陽光の角を曲がれば花の雪 桜散る道を駈けるやがむしやらに

山本てら
1か月前
11

【俳句】落花3句

星菫の学び舎落花の石だたみ 若草の床に添ひ臥す死花や 言の葉や落花もろとも朽ちゆけり

山本てら
1か月前
9

【俳句】桜3句

窓ごしのカーテン越しの桜かな 霞かな雲かなをちの白き影 ナトリウムライトに化粧の桜かな

山本てら
1か月前
13

【俳句】春の雨3句

物語のただなかにゐる春の雨 まねぶべきためしもなくて春の雨 あてのなき心模様や春の雨

山本てら
1か月前
6

【俳句】春嵐3句

春はやて心に穴をうがちけり たましひのさらめく春の嵐かな 春あらし明けて光の寝覚めかな

山本てら
2か月前
12
【俳句】初夏スケッチ3句

【俳句】初夏スケッチ3句

はろばろと峰のみどりの鶯や

金糸梅あしたの蕾いま笑みて

蚕豆の夢にも出づる蜜月や

【俳句】夏の月2句

【俳句】夏の月2句

はかなさを糧にまばゆき夏の月

夏の夜の月にくまなき心かな

*夏の夜の月と書いてから、芭蕉の「蛸壺やはかなき夢を夏の月」は昼間の月なのではないかとの疑念が生じた。明石、須磨を訪ね、源平ゆかりの地を見、壇ノ浦での二位の尼君たちの入水へと思いは及び、海の底に沈んだ数々の調度品が、漁師が準備中の蛸壺に重なる……これら全ては日のあるうちに起こったことだろう。短夜の月よりも、青空に消えかかる月の方がよりは

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【俳句】初夏の森3句

【俳句】初夏の森3句

泡盛草あの蜂蜜のにほひかな

眠りても光ひめたる若葉かな

そこかしこいのちの声や風薫る

【俳句】土産話3句

【俳句】土産話3句

宝相華極彩色の五月雲

蚊につられ丑三つ時の語らひや

八ツ橋をならべて虹の帰り道

【俳句】夏の雨3句

【俳句】夏の雨3句

雨音や薔薇の庭をいろどりて

物語に飽きて卯の花腐しかな

古都に舞ふあの子を照らす緑雨かな

【俳句】若葉3句

【俳句】若葉3句

細胞の底ふつふつと若葉風

ささやきて若葉の風の甘きこと

俤は雨にけぶりし若葉かな

【俳句】夏の香3句

【俳句】夏の香3句

栗の花つり糸ゆらす風の中

半袖の群れを見送る茉莉花や

菖蒲湯につどひて夢を語るかな

【俳句】春スケッチ3句

【俳句】春スケッチ3句

あひ見ても霞めるままの心かな

月影も花もなき道ひたすらに

かりそめの覚悟のえふす浅茅原

【俳句】乙女3句

【俳句】乙女3句

歌ひつつ白詰草の乙女かな

若草を踏みしだきゆく乙女かな

春雷や神をおそれぬ乙女かな

【俳句】春昼3句

【俳句】春昼3句

近よりて手元みだるる春昼や

はりつめし胸のすきまに花ひらり

笑みは絶えごまかしきかぬ修羅の道

【俳句】花朧3句

【俳句】花朧3句

花影にまぎれて笑みを交はすかな

あつき目に溶けたる花の朧かな

眼裏のおもかげはるか花おぼろ

【俳句】青春3句

【俳句】青春3句

花韮の青やあの子の涼しき目

陽光の角を曲がれば花の雪

桜散る道を駈けるやがむしやらに

【俳句】落花3句

【俳句】落花3句

星菫の学び舎落花の石だたみ

若草の床に添ひ臥す死花や

言の葉や落花もろとも朽ちゆけり

【俳句】桜3句

【俳句】桜3句

窓ごしのカーテン越しの桜かな

霞かな雲かなをちの白き影

ナトリウムライトに化粧の桜かな

【俳句】春の雨3句

【俳句】春の雨3句

物語のただなかにゐる春の雨

まねぶべきためしもなくて春の雨

あてのなき心模様や春の雨

【俳句】春嵐3句

【俳句】春嵐3句

春はやて心に穴をうがちけり

たましひのさらめく春の嵐かな

春あらし明けて光の寝覚めかな