値決めってホントに難しい
価格を決めるのは本当に難しいですね。
監査法人で30年強、うち17年をパートナーとして勤めた「てりたま」です。
このnoteを開いていただき、ありがとうございます。
監査法人にいたときから、値決めの難しさはいつも感じていました。
かつてnoteにも書きましたね。
監査法人を退職し、独立開業すると、価格決定権は自分一人にあります。
「決定権」と言っても、相手のある話なので勝手に決められるわけではありません。
ただ、安値で受注しても高値をオファーして失敗しても、誰からも怒られることはなく、ただ個人事務所の経営を圧迫するということです。
私は価格戦略はまだまだ勉強中の身なのですが、これまで学んだことから値決めの「姿勢」のようなものをちょっとお話しします。
最初に言っておきますが、「こうやって値決めすればいいんだ!」と言える境地にはまったく至っておりません。
安売りしていたことに気づいた大学教授
コロンビア大学の教授が、こんな話をしていました。
講演に限らず、企業でも個人でもだいたいは予算の上限があり、それより高いと買いません。
予算の上限は企業/団体によって高いことも低いこともあるはずなのに、提示した講演料がいつも予算内に収まっているということは、安売りしすぎだからでは、と気づいたということですね。
この先生は十分に売れっ子で、講演で名前を売る必要もない方なので、来た依頼にすべて応じようとする必要はありません。
断られるときに感じるストレスをいとわなければ、もっと大きな収入を得るチャンスを逃していることになります。
値決めは経営
冒頭に触れたnote記事にも引用していますが、京セラの故・稲盛和夫さんの数ある名言の一つが「値決めは経営」です。
私がつべこべ語るより、稲盛さんの言葉を引用させていただきます。
ぜひ、よく噛みしめるようにお読みください。
値決めは、数ある経営判断の一つではなく、経営そのものだとおっしゃっているのだと理解しています。
有料noteの値決め
壮大な経営の話から、突然極小の卑近な例になります。
迷いながらの有料note
私のnoteは基本的に無料ですが、たまに有料のものも発行しています。
踏み込んだ内容を書くために、読者を絞りたい、ということがきっかけになっています。
金額にかかわらず、お金を頂戴するということになると緊張感がまったく違います。
読者の皆さんはとてもやさしく、有料noteに対するクレームなどはないのですが、そういう問題ではありません。
いつも以上に時間を使って調べ、構成を考え、書き上げてからも何度も推敲しています。
有料noteの価格を考えるとき、改めて本(書籍)って安いなと思います。
本にもいろいろありますが、著者が長年かけて経験を蓄積した上に調査や研究を重ね、さらに長時間机にかじりついて書いたものが2,000円前後で売られている。
3,000円を超えると高いなと思いますが、内容次第ではそれを何桁も上回る価値があるかもしれません。
有料noteの価値はどの程度なのか。
書いた記事を眺めていても値段は出てこないので、ほかとの比較で考えるしかありません。
ほかの方の書かれた有料noteを参考にしますが、最低価格の100円から、何万円もするものまであり、かなりカオスな状態。
同じ「テキストベースの情報」ということで本も参考にしますが、「立派な本の価格が1,500円だとすると、自分のこんな記事なんて100円でも高いのではないか…」と迷いに迷います。
なぜ価格にこだわるのか
それなら、無料でもいいし、どうしても有料にしたかったら最低価格の100円で出せばよいのでは、と思われるかもしれません。(noteの仕様により、100円未満の価格は設定できません)
このあたりの思いは別のnote記事に書いていますので、よかったらご参照ください。こちらは無料です😊
おわりに
これを書いている時期(4月末)には、ゴールデンウイークを満喫している会計士もいれば、へとへとになりながら繁忙期を乗り切ろうとしている会計士もいます。
「仕事モードになっていない」か「繁忙期真っただ中」か、どちらの方も想定して気楽に読んでいただけるような記事にしました。
改めて、経営者としてのすべてを注ぎ込んで値決めをしているか。
答えはありませんが、自分に問いかけ続けようと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
この投稿へのご意見を下のコメント欄またはX/Twitter(@teritamadozo)でいただけると幸いです。
これからもおつきあいのほど、よろしくお願いいたします。
てりたま
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?