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OSO18が駆除されました

4年の間に66頭の牛を襲って
半数以上を死なせてきたヒグマ
通称OSO18が駆除されました。

駆除されたのは先月のことで、
DNAを調べて、先般
OSO18だったことがわかったそうです。

OSO18は、人目に触れる時間帯に
姿を現さなかったため
「忍者」などと言われ、
捕獲は難航していました。

私はかねてより、
安易にヒグマを駆除することについては
反対の立場です。

OSO18についても、
このまま人前に姿を現さず
生き延びてほしいと思っていました。

が、忍者だったはずのOSO18は、
人の目に触れる放牧場に姿を現していて、
その結果ハンター(自治体職員だそう)に
撃たれてしまったのです。

全国ニュースにもなったので
知っている方も
少なくないのではないでしょうか。

酪農家の中には牛5頭をOSO18に襲われ、
うち3頭が死んでしまったという人がいました。

昨日インタビューを受けたこの酪農家さんは
笑みを浮かべてホッとしていました。

また、駆除したハンターが属する自治体の長は、
(すみません、どこだったか忘れました)
笑顔を浮かべながら、「ついにやった」などと
言っていました。

地元の経済にとっては打撃が大きかったでしょうし、
自治体としては酪農家を守る必要があったので、
そういう反応になるのかなと思いました。

責めるつもりはありません。
ですが、生き物の命を奪ったのだということに
想いをいたしてほしいなと思いました。

確かに何十頭もの牛を殺してきた
「凶悪犯」であることに間違いはありません。

ですが、それだって、自分が生きるために
やったことでしょう。
森林が切り開かれて
食べるものが少なくなっていたのではないでしょうか。

それに、OSO18の亡骸は
やせ細っていて顔に傷があったと言います。
そんな状況で果たして
駆除する必要があったのかなという気もします。

誰もOSO18の死を悼む人は
いないかもしれません。

ですが私は、
彼もまた、人間の犠牲者だと考えます。

この世でたった一人かもしれませんが、
彼の死を悼み
安らかに眠ってくれることを
祈りたいと思います。

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