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【楽しいは、あっけない】とっておきのワクワクより、大事なこと。

例えば、誕生日。夏休み。旅行。
日常とは違うイベントって、ワクワクしますよね。

「あと何日だろう!」
って、数日前からワクワクが止まらなくって、何度見たって変わらないのに、スケジュール帳を何度も、確認しちゃったりして。

このワクワクのためだったら、何だってできてしまう気さえする。
でもワクワクってさ、意外にあっけなく、終わってしまうよね。

かき氷のキミ

先日、コメダ珈琲にて仕事をしていました。

コメダ珈琲はWi-Fiもしっかりしているし、コンセントが設置されている店舗も多いし、フリーランサーにとっては、とても優秀な相棒なんです。

この日も、カタカタと、PCをイジっておりました。
すると隣の席に、1人の男性が座ったんです。20代前半くらいでしょうか? 爽やかな白いTシャツに、Gパン、リュック。好青年といった印象の方でした。

その方は席に座るなり、いきなり、注文ボタンを押したんです。

メニューを開いたのは、ボタンを押したあと。サラサラっとメニューを確認するも彼は、なんの迷いもなく、こう注文したのです。

「マンゴー&ジャスミンティー、ください」

コメダ珈琲店に新メニューとして登場した、かき氷ですね!
先日、Twitterでもバズっていました。

かき氷が到着するなり、マジマジと全体を眺めていた。そして、数秒後。スプーンを手に取り、一気に口へ。頭がキンキンしたのかな? 時々手を止めながら、でもスピードを緩めることなく、彼は、かき氷を完食したのでした。

お皿は、空。

一度キレイに、ソースを拭う。普通ならここで終わるでしょう。でもさらに数分後、彼はまたスプーンを手に取り、もう一度。丁寧にソースを拭い、口に運んだのでした。

一滴も残すまい! という、強い意思を感じた。
結局、数分おきに3.4回、この行為を繰り返していたんじゃないかな? 拭えるソースをすべて拭い切って彼は、どこか寂しそうに、お店を去っていったのでした。

ワクワクはいつだって、あっけない。からこそ

彼がなぜ、そのかき氷を選んだのか、なぜそれほどまでに、メニュー選びに迷いがなかったのか。隣に座っていただけのわたしには、到底わからない。

だけど彼が、そのかき氷をとっても楽しみにしていたんだということだけは、ひしひしと伝わってきたんです。そして食べ終わったあと、とても寂しそうだったということも。

そんな一連の姿を見ていてわたしは、先日のイタリア出張を思い出していました。

とっても楽しみにしていた。7年以上かけて、積もりに積もっていた念願が、やっとこさ、現実になったわけですから。

でも……
それだけの念願も、意外とあっけなく、終わったんですよね(笑)

めっちゃすごかったし、めっちゃ楽しかったし、めっちゃ刺激的だった!
んだけど、「ああ、こんなもんか」って思ってしまうほどに。あっけなく私は、日常へと、戻っていったなと。イタリアから帰ってきて、思うんですよね。

どれだけ楽しみなことだって、終わってしまうと、あまたある過去の経験と、同等の扱いを受けてしまう。同じ「こんなもんか」という、記憶の海にいく。どれだけ楽しみでも、そうなってしまうのだ。

一つのとっておきの「楽しい」を見つけ出し、ワクワクし、体験する。もちろんそれもいいことだと思う。ワクワクを楽しみに、乗り越えられる壁もあるだろうし。

でも、そんなとっておきの「楽しい」も、いつかはこんなもんかの海へ行く。いくら感動したとしても、他の記憶と同じ海を、泳ぐことになるのだ。

そう考えると、とっておきのワクワクを探そうとするのではなく、なるべくたくさんのワクワクを、日常のところどころに散りばめることができた方が、人生って豊かになるのかもしれませんね。

日々にワクワクを。
これって本当に、大事なことなのかもしれないね。

今日もワクワク、してますか?

ほなまた、来週!


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