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【あぽろの本解説】解像度を上げる

どうも!あぽろです!!
今回は【解像度を上げる――曖昧な思考を明晰にする「深さ・広さ・構造・時間」の4視点と行動法】を自分なりにまとめてみました!

本のテーマ:仕事の質を上げるための解像度を上げる方法

1. 解像度を上げる4つの視点

解像度とは何か

そもそも解像度はディスプレイなどのピクセル数。
ビジネスでは物事への理解度や、物事を表現するときの精細さ、思考の深さの意味。

解像度が高いとは

解像度が高いとは、相手の持つ課題を、時間軸を考慮に入れながら、深く、広く、構造的に捉えて、その課題に最も効果的な解決策を提供できていることが、解像度が高い状態。

解像度が高い人が持っている4つの視点

例:健康(筋トレ)

  • 深さ:原因や溶菌、方法を細かく具体的に掘り下げる
    健康になる→筋肉を付ける→脚の筋肉を付ける→スクワットをする

  • 広さ:考慮する原因や要因、アプローチの多様性を確保する
    有酸素、無酸素、サプリメント、食事制限、プロティン

  • 構造:「深さ」、「広さ」の視点で見えてきた要素を、意味のある形で分け、要素間の関係性やそれぞの相対的な重要性を把握する
    筋肉を肥大化する→栄養補給のタイミングと筋トレの負荷を回数が大事

  • 時間:経時変化や因果関係、物事のプロセスや流れを捉える
    筋トレが付いていない時期に高負荷はしてはいけない

ディスプレイの解像度の例え

  • 深さ:1つ1つの画素の色の鮮やかさ

  • 広さ:全体の画素数

  • 構造:適切な配置

  • 時間:静止画ではなく動画

まずは「深さ」

全てがバランス良く強めるのが大事だが基本的には「深さ」が足りていない。まずは深さを確保する。

2. あなたの今の解像度を診断しよう

解像度チェックリスト

  • 重要なところを、明確に解決に話せる(構造)

  • 自信を持って言い切ることができる(構造)

  • ユニークな洞察がある(構造、広さ)

  • 多目的・他視点的に説明ができる(広さ)

  • 競合製品との詳細な比較が言える。もしくは、代替品が何で、顧客は代替品のどの点に不安を抱えているかを明確に言える。(広さ)

  • 各要素が、具体的である(特に「顧客」)(深さ)

  • 短期的な目標は何で、長期的な目標としてどこまで辿り付きたいのか、そしてそこに至るまでの三つ筋や数値目標を明確に言える(時間)

以下が当てはまったら、解像度を上げる余地あり

  • 「それってどういう意味?」「説得力がない」と言われる(構造)

  • 「で、何なの?」「それって何の価値があるの?」と言われる(構造・広さ)

  • ふわっとしていて、多くの事例に当てはまるようなよく聞く話である(深さ)

  • 安易な解決策を提案している(深さ)

  • 最初の一歩として何から始めれば良いのか分からない(時間)

3. まず行動する・粘り強く取り組む・型を意識する

解像度をあげるには下記の3つを行う

  • 行動:行動無くして、解像度が上がらない
    企画書を作る、発表をする

  • 粘り:粘り強く取り組む
    起業するとなると最低でも1000時間、普通は2000時間。

  • 型:型を意識する
    全ての上達の基礎の型を守る。破るのは極めた後。
    (クリエイティブで有名なピクサーの原則の一つに「プロセスを信じよ(Trust the process)」というものがあります)

もし起業を考えている場合は、課題解決策の解像度を優先してあげる
この2つ

4. 課題の解像度を上げるー「深さ」

多くの人は解決策を思いつくと、製品を作りたがる。課題を深堀する必要がある。

良い課題の3つの条件

  1. 大きな課題である:強度と頻度が高い
    強度:必要な状況がひっ迫している
    頻度:歯ブラシなら1日数回使うが、年末調整は1年に1回

  2. 合理的なコストで、現在解決しうる課題である
    例え解決しても莫大な費用が掛かったら意味が無い

  3. 実績作れる小さな課題に分けられる
    一部の顧客が強い痛みを感じている課題や、緊急性を感じている課題

症状ではなく病因に注目する

「深さ」の視点で課題を捉えるとは、症状(発熱)ではなく、病因(インフル)を突き止めること
(例)人材マッチングビジネスを始めたい
症状:人材の需要のマッチングがうまくいっていない
原因:働きたい時間が合わない、賃金が合わない
仕事に必要なのは「顧客の課題への洞察」

深さのレベルを意識する

「従業員のモチベが低い」→「従業員のコミュニケーションが無い」→「話す機会が少ない」→「共通の話題が無い」このように7-10段階に分ける

内化と外化を繰り返す

  • 内化:読む・聞くなどを通じて知識を習得したり、活動の振り返りで理解する

  • 外化:書く・話す・発表するなどをする

言語化して現状を把握する(外化)

「深さ」の解像度を上げる第一歩は、今自分が考えている課題を言語化する、つまり外化する

書く&話す

下記を注意し、今、何が最も重要な課題だと思っているのか、それはなぜなのかを書く。その後に話す

  • 主語が明確な文にする:「日本人」とか大きな言葉はつかわない

  • 動詞を入れる:重要な情報は、名詞より動詞にある

  • 明確かつ簡潔にする:冗長になるなら、まだ解像度は高くありません

  • 名詞は正確に使う:誤った意味で名詞を用いると

  • 形容詞や形容動詞を数値化・具体化する:「とても大きい」とか使わない

  • バズワードや抽象的な意味を避ける:「AIで解決する」、「顧客の不満」など言葉を使わない

  • 言い切る:疑問形で終わらせず言い切る

サーベイをする(内化)

ほぼ知識が無いと、階層3ぐらいで泊まる。なので情報を集める必要がある。アストロスケール(宇宙ごみ除去サービス)の岡田氏は「宇宙デブリに関する論文を1000本読んで、主要な教授たちのとこに訪問した」と仰っている。

  • 本屋に行って、端から端まで本を買う

  • インターネットの検索結果を最低10ページ見る

  • 動画や公園で最先端の情報を掴む

  • インタビューをする

インタビューをする

インタビューはもっともコストパフォーマンスが高い行動。深さレベル3-5に至ることが出来る。

  • 意見では無く、事実を聞く

    • より速い馬が欲しい→より速い移動手段が欲しい→車

    • エレベーターの速度を早くしろ→暇→鏡を付ける

  • 数値で聞いてみる

  • 半構造化インタビュー

    • あなたが解決しようとしていることに関する、一番の難題は何ですか?

    • その問題に最後に直面したときのことを教えて下さい。

    • それが困難だった理由は何ですか?

    • その問題を解決しようと思って、したことがあれば教えてください。

    • これまで試したソリューションのなかで、気に入らなかった点は何ですか?

    • ドラえもんがいたらどうして欲しいですか?

  • インタビュー相手は相手のことを調べてから:意見はその人を知って初めて理解できる

  • 50人やって初めて入口

  • 観察結果は他人が読んで分かるレベル

Why so?を繰り返す

「なぜそうなっていない?」を繰り返す。問題と思っていても案外浅い思考で止まっている。そもそもその程度なら解決している。
注意点は人では無くシステムに向ける。(FAXが無くならないのは○○さんがいつまでもメールを覚えない→メールを覚えやすいシステムが無い)

メモを取る

例え不完全でもメモをとる。ふとした時に読んでみる。

対話する

同レベルの人と壁打ちの会話をする。起業家は大体共同創業者がいる。まず相手を探すところから始める

教える

「教えられるようになって、初めて理解している」、アウトプット(SNSで発信、動画で発信)などをする

言葉や概念、知識を増やす

知識があると解像度が違う。例えば「緑だな」ではなく「黄緑」「若葉色」などと分割できる方法がある。

コミュニティで深掘りを加速する

コミュニティを作り発信と情報収集をする。ただ深めるためには7人程度。Amazonでは「2枚のピザルール」がある。(会議やチームはピザ2枚で収まる人数)

5. 課題の解像度を上げるー「広さ」「構造」「時間」

4.の深さが十分に出来たら次は広さを上げる

「広さ」の視点で、課題の解像度を上げる

広げるうえで基本となるのは、「前提を疑う」「視座を変える」という2つの思考の型です。

  • 前提を疑う

「そもそもを問う」、「エレベーターの待ち時間」が課題だとすると「そもそも『待つ』とはな何だろう?」と「待つとは何もしないで時を過ごすこと」
具体的には
・10×の問い:今の10倍の性能orコスパを出す
・リフレーミング:物事を異なるフレーム(枠)で見る

  • 視座を変える

そもそも下記3つがある。この中でも広さを鍛える為には視座が大事である。

  • 視座:物事を見る高さ

  • 視野:見えている範囲

  • 視点:見ている箇所

  • 視座を高くする

視座が高すぎるのも良く無いが、基本的には自分より2段階上で話す。(平社員なら課長、起業家なら業界や社会の視点)

  • 相手の視座に立つ

顧客、投資家、反対者などになった気持ちになって考える

  • 未来の視座に立つ

未来の視座で考える手法が4つある

  • バックキャスティング:将来あるべき姿を考えて、そこから逆算して現在やるべきことを考える

  • プレモーテル:将来失敗したとして何が原因かを考える

  • プレパラード:将来大成功した時を考える

  • 10-10-10の問い:10分後、10ヶ月後、10年後に何が起こっているか考える

  • レンズを使い分けるの視座に立つ

政治学の分野では、物事を見るときの考え方をレンズと呼ぶ。多くのレンズを持ちそれを状況によって使い分ける。

  • 視座を激しく行き来する

優れた起業家は顧客の目線にも立ち、社会の視点からも考えることが出来る。
「虫の目、鳥の目」と言われるように、虫のように現場近くで注意深く見て、鳥のように高いところから見る。
成功するチームはチーム内で分断している。鳥の目が得意な人もいれば虫の目が得意な人がいる。

  • 体験する

現地に行って担当者に合って終わる人がいる。行動して体験するのが解像度を上げることができる。松下幸之助氏の言葉、「百聞百見は一経にしかず」。
競合他社も使ってみる。旅に出てみる。

  • 人と話す

他人と話すことで関係が広がるのと視座が変わり情報が変わる。

  • あらためて深める場所を決める

ここまで来て改めてどの分野を深めるかを決める。体験して深める必要が無いと思ったところは改めて捨てる。

「構造」の視点で、課題の解像度を上げる

「構造」の視点がなければ、どの課題を解決すれば最も価値が生まれるかが分からない。「分ける」、「比べる」、「関係づける」、「省く」の4ステップで解像度を上げる。

  • 分ける

切り口を工夫する
例)電気の利用状況の場合
・「何に」:冷房、輸送
・「どこで」:オフィス街、住宅街
思いがけない洞察を得るためには、フレームワークに頼らず、独自性の高い切り口をみつける努力をする、そのためには既存の事例の切り口を調べて、自分たちが取り組んでいるものに応用する
MECE:もれなくダブりなく

具体的な行動や解決策が見えるまで分ける
分ける作業はやり過ぎてもダメ、基準は目的にあった適切な行動ができる単位まで分ける
例)ハンバーガーショップで売上が低い
・Bad:とりあえず売上を上げる、キャッチを増やす
・Good:顧客数と顧客単価で分けて考えて「フライドポテトを安く売れば、利益率が高いドリンクが多く売れて結果売上があがる」
行動できる粒度に課題を別けていくには、解決策や技術の知識も必要になる。うまく物事を別けられていないと自分で思ったら、まずは知識を身につけよう

  • 比べる

分けたうえで比較し、そこから意味を見出すこと

抽象度を合わせる
同じカテゴリーか
・昼ごはん:カレーかラーメン
・700k以下:カレーかフラペチーノ

大きさを比べる
比較の基本は大小。優先順位も大きいものから対応する。

重みを比べる
影響度を考える。

視覚化して比べやすくする
棒グラフ:大小
・円グラフ:比率
・折れ線:時系
・ヒストグラ:散らばり
・要素(〇×):

分け方を見直す
上手く比べられないなら分け方を考え直す。

高度な手法を用いて比べる
定量分析や定性分析には様々な手法がある。それを使う。

  • 関係づける

グループ化する
共通項という関係性を見出して、共通項を持つもの同士をまとめる、また何が違うか比べる
例)サクランボとリンゴが美味しいから「赤い物はおいしい」、ただトマトはおいしくないから「赤くて汁が無いのが美味しい」
(あくまでも一例であぽろはトマトは好きです)

並べる
何かの基準に従って順序付けたり、物事が起こる順に整理したり、特定の意味を持つ淳に要素を配置したりすること
・大きさ:売上、排気量
・時間:どういうプロセスかステップか

つながりを見る
要素間のつながりを見る。人のつながり、サプライチェーンのつながり、法則、法律、因果関係

システムを把握する
互いにつながりあって相互作用する要素の集合体をシステムと呼ぶ。
悪い例)
対話を増やしたいから開放型オフィスにした→「実は開放すぎると逆に話しかけずらいというシステムがある」
システムを理解すれば根本的な方法を理解できる。
人間は単純化が好き、だけど解像度を上げるためには複雑に考える必要がある

システムのどこに介入すべきか見極める
課題の構造のシステムの相互作用と理解することで、システムのどの要素に介入すべきかが分かります。

より大きなシステムの影響を意識する
・個人:FAXのやりとりが複雑
・業界:今後この業界はFAXが禁止

図にすると関係性が見えてくる
出来るだけ大きな紙や台を使い、なるべき絵を使う

アナロジーで新しい関係性を見つける
アナロジーは既知の事物から道の新たな事物に対して、構造や関係性を写像して推論すること

省く

「分ける」「比べる」「関係づける」のすべてにおいて「省く」が必要になる。独立して説明する。
無駄が多いと時間や金の無駄になるどころか、真実が分からない。ただ省きすぎると見失う。

質問をする
良い問いを立てられるかどうかは、現在の解像度を移す鏡
「上達の法則」にも質問の質が大事とありました。

構造のパターンを知る
結局はどれだけ多くの構造のパターンを知っているか。

「時間」の視点で、課題の解像度を上げる

「深さ」「広さ」「構造」の視点はある時点での話。実際は物凄い速度で変わっている。「変化」「プロセスやステップ」「流れ」「歴史」という4つの「時間」の視点で、解像度を上げていく。

変化を見る
物事は時間とともに変化する。そこで変化に着目する。
時間の単位を意識、ハチドリの羽ばたきなms、チームの売上なら週、投資家にたいしては年単位
単純なシステムは早いが、複雑だと遅れて反応が起きる

プロセスやステップを見る
物事をステップごしに分割し、プロセスを見ていくと、解像度を上げることができる。
一番分かり易いのは、物流や製造工程は分かり易い。どのプロセスに課題があるかは分かり易い。スーパーだと生産→加工→流通→店頭販売→調理の店頭販売のみと分類できる。ITビジネスではファネルモデルを使う、広告などで認知→興味関心→比較検討→購入で人数を調べる。

流れをみる
ボトルネックを見つけて対応する。

歴史を振り返る
プロセスとか対策に関しては歴史を調べると理解できる。その課題の研究者やマニアになるということ。

6. 解決策の解像度を上げるー「深さ」「広さ」「構造」「時間」

ここから先は解決策の話をする。

良い可決策の3条件

課題を充分に解決できる
必要に届くまで解決する必要がある、しかし必要以上やってはいけない。最も大事なのはサティスファイスの条件を決めること。

  • 課題を充分に解決できる
    必要に届くまで解決する必要がある、しかし必要以上やってはいけない。最も大事なのはサティスファイスの条件を決めること。

  • 合理化なコストで、現実実現しうる解決策である

  • 実現可能で無ければ意味が無い

  • 他の解決策に比べて優れている
    例えAIやロボットが優れていも、もし人が安いなら人が選ばれる。(もちろん厳しい仕事はNGだが)

「深さ」の視点で、解決策の解像度を上げる

プレスリリースを書いてみる

アイディアの段階でプレスリリースを作る。
「最高の」などの誇張表現や不要な形容詞・形容動詞は使わない。

行動可能な単位までHowを問う

How(どうやって?)をひたすら繰り返す。
例)「ウェブアプリを復旧させる」→「アプリはどうやって広まるのか」→「どうやったらSNSのキャンペーンを行えるのか」→「どうやったら良いキャンペーン用の画像を作れるのか」

専門性を磨いて、新たな解決策に気づく

現在問題が複雑化しており、様々な要素が複雑に絡まっている。問題を解決するには専門的な知識が必要になるので、知識を身につける。

手で考える

解決策を実際に自分の手を動かしながら作ってみましょう。手で考える。製品の会社ならデザイン、模型を作る。PRが解決策なら動画を作る。分からない場合は優れた製品を分解する。

体で考える

その製品があると思って、ロールプレイをしてみる。プロモーションビデオを作ってみる。

「広さ」の視点で、解決策の解像度を上げる

使える道具を増やす

ことわざに「ハンマーしか持っていなければ、全てがくぎに見える」がある。ドライバーを知らない人はネジもくぎとして打つ。
解決策を広く知らなければ、課題を解決できることに気づけない
宮本武蔵は剣だけでなく他の武器や大工の道具や彫刻や絵画もしていた。

外部資源を獲得する前提で広げる

解決策を広げていくうえで、多くの人が陥りがちなのは「自分が出来ないことは、解決策の選択肢から外してしまう」こと。スキルやお金は外から撮れるかもしれない。良いアイディアがあれば、必ず協力してくれる人やお金をだしてくれる人は現れます。
ウォルトディズニー「私は決して偉大な芸術家ではないし、偉大なアニメーターですらない。いつも私よりも優れたスキルを持った人が働いてくれたんだ。私はただのアイディアマンだ。」

探索に資源を割り当てる

解決策を広げていくうえで、解決策の幅も徐々に増やしていくしかなく、探索して自分の興味関心の幅を広げ続けるしかない。2割のリソースは

解決策の真の意味を考える

例えば、「名刺の管理が面倒」を「データ化する」だとする。本来それがシェアなどすれば営業部全体の効率化につながるかもしれない。「この解決策はどのような意味を持つのか」「この解決策がうまくいって、課題が解決できなければ何が起こるのか」「本当の価値は何なのか」が分かる。

「構造」の視点で、解決策の解像度を上げる

解決策には構造を気を付けるべき。実際に世の中は構造(システム)で善し悪しが決まる。国会の野党の批判が劇場版なのは構造上そうなっている。

解決策の構造はシステム

システムを作り上げる目的、つまり、どういった課題を解決したいか。
落合監督の時の中日が守備が強かったのは監督ではなく無く、コーチが話し合って選手を選ぶシステムにしていたため。野球はピッチャーが立場が強いため「ピッチャーの為に守備を強い選手を採用する」がベースになっていた(詳しくは落合監督のYoutubeを参照)

解決する範囲を決める

どんなシステムでも良い点を悪い点がある。「今回の解決策の目的がこちら、だからこの悪いところは仕方ない」と言えなければ良いシステムと言えない。なのでトレードオフを作る。

構造のパターンに当てはめる

構造にはパターンがある。基本的にはピラミッド型。目標を一番上に持って行く。

新しい組み合わせを生み出す

既存のパターンだけでは限界がある、そんなときは新しい組み合わせを意識する。

要素間の相性を考える

要素間は必ず影響する。例えばスマホでカメラの性能を上げると製品の値段があがるか、他の性能を落とす必要がある。トレードオフになるなら考える必要があるし、逆に相互作用で良い影響になる場合もある。

捨てることで独自性を出す

優先順位を付けるためあえて捨てる必要がある。また分かり易い資料を作るには情報を最低限にする必要がある。人間の心理的に追加するより捨てる方が苦手である。捨てる制度を取ろう。

制約を意識する

人間は追加したがる生き物なため、予算や時間などの制約を意識する。逆に「長所を外さない」という制約も意識する。すぐカットしてもらえるのが売りの安い床屋が「待合室を豪華にし、シャンプーなどのサービスいれよう」となったら強みが無くなる。

他のシステムとの連携を考える

1つに特化した企業同士が協力して、良いシステムを作るのも1つの解決策である。

意図していなかったシステムのふるまいに対応する

システムを作ると思わない作用が生まれる。例えばスマホを作ったら思ったより電池の熱をCPUが影響を受けるなどある。そういったことを防ぐために一度作ってテストして、ミスがあれば改善していく。

ストーリーを描く

どんだけ理論を固めても人間は最後は感情で動きます。感情に影響を与えるのはストーリーが大事。世の中には映画やドラマなどの参考になるストーリーは沢山ある。ただあまりにも自分に都合がいいストーリーは逆効果なのでNG.

雑な構造から描きはじめる

いきなり完璧な構造が出来るはずもない。最初から捨てるつもりで書き換える。何回もゼロからやってやっと形になる。その為に後で消さざるを得ないぐらい雑なものをつくることのが最初はいい。

「時間」の視点で、解決策の解像度を上げる

時間の概念は解決策の解像度を上げるときにも重要です。特に「構造」の中で解説したシステムの中に時間軸を組み込むことで、解決策の完成度はさらに上がる。

最適なステップを見出す

何かと解決しようなとしたとき、全ての課題が全部解決することは出来ない。多くの場合は、課題を一つ一つ順々に解決していく、つまり、ステップを刻みなやる。

Amazonは最初は本だけを取り扱っていて、そこからCDとかに広げていき、今は全米のECの4割はAmazonである。

ゴールからの逆順でステップを考える:プレリリースを出して考える
タイミングが大事:早すぎても遅すぎてもだめ

シミュレーションする

目の前で最適な一手を考えるのではなく、その一歩先を考えて今の一手を考える必要がある。レベルK思考とあって、K=0が今の決断でK=1はK=0を考慮した決断。例えば「映画の後はトイレに行く(K=0)」、「映画館近くのトイレは混むだろうからあえて遠くのトイレに行く(K=1)」

好循環を作り出す

時間とともに起こる循環を作っていく。
Amazonの基礎は「多くの選択肢を出来る限り安く」である。
低コストの手数料→顧客は満足して買う→取引量が増える→取引先が増える→更に低コストで回る

効果を見るために時間がかかるので分かりにくいし、失敗が起きるが意識する必要がある。

長期の視点で考えて、時間を味方につける

1年で難しい課題を10年でとなると対策案は多い。ビジネスを考える人は短期の計画が多い、長期で考えると人と違う道を選べる。

アジリティと学ぶ力を高める

俊敏(アジャイル)に対応できるようにしておけば、短期の予想をしなくて変化に対応できる。大きな方向は決めてあまり変えず、小さいところを対応しておく。そのために素早く学ぶ力が必要である。

7. 実験して検証する

解像度を上げた後の課題と解決策も、あくまで仮説

どんだけ素晴らしいアイディアがあってもそれはあくまでも仮説である。仮説は検証して確認する必要がある。検証のための行動、つまり実験をしてみる。普段のメールでも返事が予定と違う場合はその人の解像度が低い、ただそれは単なる間違いではなく、その人に対する解像度を上げるための学びの機会であった

情報×思考×行動が解像度を上げるための鍵だと本書ではまとめましたが、実験という行動をすることによって、解像度を上げるための独自の情報や思考のきっかけを得られる。

MVPを作り、スケールしないことをする

MVPとは実用最小限の製品を作ってみて、それを打ってみることで、課題と解決策の方向性があっているかどうかを確認できる。本番に近いフィードバックが返ってくるように気を付ける。
スケールをせずに例えば宅配を思いついたらシステムを作る前に自分で運ぶ。

身銭を切ってもらって、課題の大きさを検証する

例えば製品を人に紹介して「良いね」と言われれても、「では買ってくれますか?」と聞いたら断れれることが多い。金、時間、信頼を削ってでも大丈夫かどうかを検証する。

システムに働きかけて試す

家電システムに詳しいなら家電でどこのボタンを押せば家電が動くか分かる。自社の組織のシステムに詳しいならどの人に働きかければいいかが分かる。

粘り強く改善し続ける

実験の成功は、仮説がどれだけあっていたではなく、どれだけ学びを得たかにする。仮説が間違っていてもそこから得て新しい仮説に繋げるのを繰り返す。

行動することで機会を生む

行動することによって、周りに影響を与えてその結果協力してくれる人が増えたりして機会が増える。積極的に行動しましょう。

8. 未来の解像度を上げる

課題とは理想と現実のギャップ

多くの人に取っては課題は他人または会社の問題。未来の理想も考える必要があります。なぜなら課題とは、理想と現実のギャップである。理想をどうする設定するか次第で課題の在り方は変わる。多くの企業は「コストを下げる」が理想だったが、これはとても分かり易く、リスクも少ない目標。ただしこれで行き詰まりを起こしている人も多い。「自社や自社製品のあるべき未来はどのようなものか」といった自分たちの理想を考えることの非常が大きくなっている。

未来を描くために必要な「分析」と「意思」

理想の未来の解像度を上げるためには、まずある程度高い解像度で未来を予測する必要があります。これには課題と解決策の解像度を上げるときと同じく、情報×思考×行動の3つが重要です。

情報と思考を使って、例えば将来の生産年齢人口は現在の出生数と使えば分かる。制度からも分かる、カーボンニュートラルに関しても「既に起こった未来」と考えられる。
行動を使って新たな情報を集めたり、まだ未定の未来を変えることも出来る。

経営層に近くなればなるほど大きな流れを読んで行動する必要がある。

将来世代の視座に立って「あるべき姿」を考える

「こんな未来にしたい」というのが無ければ、未来に生きる誰かの視座に立ってみる。200年後の子供を創造して「あの時代の人があれをしてくれたからよかった」と考える。逆に「あの時代があれをしていたから我々は苦しんでいる」とならないように。

ジョフ・ベゾスがいたAmazonは重要なミーティングでは席を1つあけておいて、そこには顧客がいると思って会議をするとなっていた。席を1つあけてそこに未来の子供や子孫がいると思って会議する。

宇宙の視座に立って、人類の課題を考える

人類として視座を立つ。イーロン・マスクは「人類の未来に最も影響を与えるとは思われるのは何か?」と考えた。

今は人口衛星の画像は1メートル以下の分解能を持っている。それを使って何か使えないか?など宇宙の視点から考える。

将来世代の視座に立って「あるべき姿」を考える

「こんな未来にしたい」というのが無ければ、未来に生きる誰かの視座に立ってみる。200年後の子供を創造して「あの時代の人があれをしてくれたからよかった」と考える。逆に「あの時代があれをしていたから我々は苦しくなった」などは言われないことを考える。

誰かに取り組んでほしい大きな課題に取り組み、未来に受け継ぐ

小さな課題よりも大きな課題を目指すべきである。大きな課題は実は多くの人から目をそらしているので、
大きな課題を選ぶと周りから意識高いなどいろんなことを言われると思いますが、たとえ失敗しても前進することになる、

未来に向けて行動をはじめて、粘り強く考え続ける

最後に改めて行動の大切さを伝える。世の中は目まぐるしくスピードで変わっている。国は毎年新たなビジョンを出している。しかしあまり変わっている実感をみんなが感じないのは行動していないから。
代替肉を食べる人はいない、実際に食べてみて足りないものなどを感じる必要がある。
理想を生きなければ、行動をしなければ、未来の解像度は上がっていきません。
未来に生きてかけているものを作ること
はスタートアップのアイディアに気が付くための、1つの方法である。

最後. あなたやチームに対して

この本、特に最後の未来は別に経営者だけではなく、あなた個人およびあなたチームにも使える。例えば今のキャリアと理想のキャリアを比べて何が足りていないか?の課題を発見し、その課題の解像度を上げて、対策をすべきである。

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