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私大文系息子の就活②

企業の情報収集は、就活中の皆さんにとって一番苦労されている事の1つかと思います。

インターネットでなんでも調べられる便利な時代で、ますます上手な活用が求められますが、自分にとって必要な情報を全て網羅できる訳ではありません。

日常生活も情報の取捨選択の連続ですが、就活にあっては、複数企業が同時刻に説明会を行う等、自分の思う様にいかない場面も多く、選択の余地がない事もしばしば。
また、さまざまなタスクを同時進行で処理していくスピード感と時間管理も大切で、誰かに頼りたくなる心境に陥りやすくなります。

内々定を1日でも早く取る事にこだわり続けた息子の経緯や、反省点を今回は振り返ります。
スケジュールがタイトになるにつれ、焦った先に何が起きたかを、前回①からの続きとして書きたいと思います。

情報収集の落とし穴?

日本全体の企業数が減っているとはいえ、約390万社近くある現状。
その中から業界を絞っても、エントリーに至るまでの企業を探しあてるには、速読できる人でもかなり面倒な作業です。
自分の将来を託す仕事先を選ぶ訳ですから、自分が何をしたいかをしっかり見定め、自分と向き合う事が大切になります。

あろうことか、他人目線で企業選びされた有料noteウン万円を購入したと。
何の相談もなく突然息子から話を聞かされ絶句。タイパ世代の弊害でしょうか。
自分で働いて得たお金でも、私なら絶対買わない・・・ショックでした。

将来性や伸び代のある企業名がサクッと並び、様々な情報を元に色んな角度から分析され、多少は為になったかと思います。そう言わないとやってられません‼
探す手間を省きたいのが1番の理由とはいえ、自分の物差しではなく、他人が勧めるこの条件に近い企業を選べば安泰という、企業の条件に焦点を当てた息子に違和感を覚えました。

自分の企業選びに自信が持てず、失敗したくないという息子の不安がこのような行動に走らせ、後ろ盾が欲しかったのかもしれません。
親の私からすれば、『こんな情報を取ったって何にも解決しないよ』と。
購入前に言ってやれなかった事がとても悔やまれます。
1人前の大人として、もう少し冷静な判断ができると思っていましたが、周りに就活仲間がいなかった息子は、情報商材のいい鴨でした。

少なすぎた選択


自分が企業活動を通して、将来何がしたいのかというビジョンを明らかにしていない状態で、エントリーしていたことが1番の敗因ですが、出した数もほんの僅か数十社と。他の学生と比べるまでもなくお粗末な数でした。

どの企業にも余り興味や魅力を感じられず選べなかったと。あまりにも理由が単純すぎて、あっさり言う息子に開いた口が塞がりません。
ほとんどの大手企業がエントリー終盤もしくは終了している中で、さすがに慌てました。

息子が後日ネットで知り得た情報では、世間の就活生の多くが50社近くエントリーしていたという事実。
後悔というより就活の戦い方を間違えたと。息子は自分の誤りに気付かされ「もう詰んだ」と。スッカリ戦意喪失してしまいました。

俗に言うホワイト企業や名の知れた優良企業は、福利厚生や労働環境に恵まれ、当然人気が集中し競争率もすさまじいです。
息子は選ぶ以前に自分の勝算があると思えず、無駄な争いをしなかっただけと言いたげでした。
自分の気持ちに正直な選択をしたとはいえ、みすみす挑戦する機会を自ら放棄したので、どうしようもありません。

当たって砕けろじゃなくても、受かればラッキーという軽い気持ちでエントリーすればいいものを…トホホ😢
どう考えても心もとない数すぎて、私の方が生きた心地がしませんでした。
親の側からすれば、そんな少ない数で、すんなり決まるとでも思ったの???と言ってやりたい心境でした。

今時の大学生の就活事情に疎かった私は、もっと親として助言できる事がなかったのかと、自責の念に苛まれました。

3月中旬。数打ちゃ当たる訳ではないですが、とにかく残っている企業をかたっぱしから情報を拾っては集め、当たるしかありませんでした。
就活は息子が決断する事とはいえ、放任して見過ごす訳にもいかず、口出しせざるを得ない状況になりました。

3月下旬。次の候補を探している間に、エントリー済みの数社から返事が次々と届きました。結果はことごとく不採用で、残った企業はわずか2社。
息子は予想以上に少なかった事にひどく落ち込みましたが、私はよくぞ2社残ってくれたという感想でした。
普通であれば、エントリー通過した企業の一次面接対策をしていくだけで済むはずの時期を、一からエントリーする企業も同時に探しながら面接対策をするという、愚かな息子との就活伴走生活が始まりました。

心身の不調を訴える息子

エントリーシートは通過できても、慣れないオンライン面接に手ごたえが掴めず、一進一退の状態が何社も続き、なかなかうまくいきませんでした。
ある日を境に、息子は企業説明会のスケジュール管理が全くできなくなり、未連絡スルーのドタキャンは頻発。
面接日時と重なっている事さえ気付いていませんでした。

企業探しをしては説明会の申込みをする作業を繰り返す中、就活エージェントのWEBカレンダーに自動表示された日時の大量かぶりを見つけ、さすがにおかしいと息子の異変に気付きました。

SPI等の提出期限があるものは、忘れや漏れなく必ず受験し、自分の目標数値圏内の結果が出せる様、ギリギリの精神状態で頑張っていたんだと思いますが、就活うつ状態になってしまいました。
 
志望理由がまとまらず、面接前夜まで一緒に悩んで文章の作成をしたり等、私の毎日は、ほぼ息子の就活に合わせた生活時間になり、睡眠時間を削っての激務になりました。
息子の代わりに企業説明会のスケジュール調整をしたり、企業からのメール返信や確認等、私ができる範囲内で全面的にフォローしました。
親バカと言われても仕方ないですね(笑)

面接直前になると、胸痛や動悸が激しくなる等の症状を息子は訴え、初めて心療内科へ連れて行きました。4月中旬頃の話です。
診察を受けるも医者からの助言は余り役に立たず、息子は薬の作用でやたら寝てしまう日々を送っていました。

体調の回復を優先させ、就職活動を休ませるべきかと頭では思いながらも、企業選択の機会をこれ以上逃したくない一心で、私も鬼の様に必死でエントリー可能な企業を探し続けました。
親子共にかなり無謀な事をしたとは思いますが、内々定をもらい始めている周囲の状況に一喜一憂せず、自分達のペースを保ちながら一定数の応募を維持し、諦めずに挑戦してよかったです。

就活は他人と比べず、自分のペースで!

これは言うのは簡単ですが、実行するのは本当に難しいです。
いかに自分の心を落ち着かせて目の前に起きる事柄に冷静な判断をくだし、自分の舵取りをするかという精神面の強さが、就活を競り勝つ上で本当に必要な人間力だと実感します。

昔あった縁故入社なんて、よほどの方じゃないと無いに等しいです。
内々定獲得は、第二新卒等も含めた全国の就活生を相手にした争奪戦です。
業界や業種に職種も様々ですが、僅かな数の椅子をめぐり、最後は自分と向き合うバトルを制する人にのみ勝利の栄冠は輝きます。

4月下旬頃、大学内では次々と内々定を貰えた話がちらほらと聞こえだし、側で見ている親以上に、息子が一番辛い時期だったと思います。
未来予想の早々に内々定の1社を押さえて本命を取るという事は幻想となり、どこに応募すれば内々定がもらえるのかという事ばかりに捕らわれた挙げ句、いったい自分は社会に出て何がしたいのかさえ分からなくなってしまうありさまで、息子は無い無い尽くしのオンパレードでした。
出口の見えない暗くて長いトンネルの中にいるような、何とも例えようのない不安と苦しい時間を共に味わいました。けど、サラリーマン経験の少ない自営業の主人は共感できず蚊帳の外でした(笑)

ここまで長文にお付き合いしてくださり、ありがとうございました。
今後の活動の励みになりますので、スキで応援して頂けると嬉しいです。
続きはなるべく早く投稿したいと思います。
次回もお楽しみに(;^ω^)

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