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『夢は心の窓』~無意識とつながる夢のメカニズム~リテラ探求学習研究レポート

夢の持つ不思議さに興味を持ったA・Mさんは、夢を見る仕組みや、私たちの意識と無意識の関係、明晰夢を見る方法について調べました。

夢について考えることは、自分を知ることにつながると気づくことができました。

この研究をしたのは新高校1年生のA・Mさんです。



■プレゼンテーション動画

■リテラの先生からのコメント

不思議な夢を見た朝は、「どうしてこんな夢を見たんだろう?」と考えてしまいます。
夢を通して無意識という謎めいた自分を知ることは、こわいような楽しいような気持ちになりますね。
これからも授業で、Aさんの夢の話を聞かせてください。


■テキスト資料

皆さんは夢をよく見ますか?
私は時々見ます。
その夢は、現実と似たようなものだったり、非現実的なものだったりします。
そこで私は考えました。
そもそも、夢とは何なのでしょうか?
なぜ、私たちは夢を見るのでしょうか?
まずは、夢を見るメカニズムについて話そうと思います。

夢は、レム睡眠の産物です。
レム睡眠とは、「高速眼球運動」によって特徴づけられる、短い睡眠周期であり、脳の活動量が上昇しています。
高速眼球運動とは、目がピクピク活発に動くことです。
レム睡眠中、身体のほとんどは麻痺状態にあり、そのため、夢の内容を行動に表すことができないと考えられています。
しかし、身体はほとんど麻痺状態にあっても、夢を見るのに十分な程度には意識が「目覚めている」のです。
この目覚めた意識に浮かんでくるイメージが、夢なのです。

オーストリアの精神科医であるフロイトは、夢を無意識に通ずる窓であると考えていました。
フロイトが言うには、夢は、無意識が私たちとコミュニケーションをかわすための手段の一つなのです。


では無意識とは何なのでしょう?
無意識とは、自覚しないで心の中に存在する精神現象や思考、感情のことをさします。
無意識は24時間休むことなく私たちの心の中で働いています。

私たちの意識の中には、顕在意識と潜在意識があります。
顕在意識は考えたり、判断したり、選択したり、分析したりしています。つまり私たちが気づいている部分です。

それに対して、潜在意識は、感覚や記憶、想像力や、直感などをつかさどっています。
つまり私たちが気づいていない部分です。
上の図のように、私たちの意識のうち、認識できている部分は約10%、そして認識できていない部分が約90%と言われています。
このことから、普段自分が意識していると思っていても、夢に出てきたもののほとんどは意識していなかったものだということが言えます。

ときどき、怖い夢を見るのはどうしてでしょうか?

まわりでびっくりするようなことが起きても、昼間は忙しくてよく考えている暇はありません。
それも夢に出てくるのではないでしょうか。
夜になり、安心して眠っていると、怖いことでも自由に思い浮かべられる余裕が生まれます。また、昼間にとても楽しいことをしたのにゆっくり味わえなかったのかもしれません。夢について考えることで、私たちは、「自分の心の中はこうなっていた」ということに気が付いたり、知ることができるようになるのです。

さらに、夢を役立てる方法もあります。ベートーベンやポールマッカートニー、ビリージョエルなどの有名な音楽家は、目覚めたときに新しい楽曲が湧いて出ていたりしたそうです。

また、ベンゼンの化学式を発見したケクレは、暖炉の前でうとうとしている際、蛇が自分の尻尾に噛みついてグルグルと回り出す夢を見て、そこから着想を得てベンゼンの構造に思い至ったそうです。


夢の中では私たちは大抵、自由に行動したり、ものごとを考えることができません。

ところで、皆さんは夢を見ている最中にこれは夢だと気付いたことはありませんか?それに気づく事を明晰夢といいます。
これは夢だと気づくことで夢をよりリアルに感じることができます。
さらにその時見ている夢の内容を自分の思い通りに操ることもできるそうです。
明晰夢は不安障害や悪夢障害といった症状を和らげる療法としても注目されています。
明晰夢を見るときは、それが夢だということを自覚しているので、不安の対象から距離を置くことによって、客観視することが出来るようになるそうです。

これだけ聞くと明晰夢にはメリットしかないと思ってしまいがちですが、明晰夢にはデメリットもあります。
明晰夢を見ることのデメリットは主に三つあります。
一つ目は、怖い夢をよりリアルに見てしまい、その恐怖体験から心にダメージを追ってしまうことがあること。
二つ目は、明晰夢を見ることが日常になってしまうと、長時間寝ていても疲れが取れない、夢でも動き回っていて疲れが出てしまうこと。
三つ目は、繰り返し明晰夢を見ることで心身のバランスが崩れてしまうことなどがあげられます。
このようなことから、明晰夢を見るにはリスクも伴うので、注意が必要です。

私は一度でいいから、明晰夢を見てみたいです。
私はよく好きな夢を見たり、前に見た夢の続きを見たりします。
だからその夢の中で自分の好きなように行動できたらすごいことだと思います。
私はこの研究を通して、もともと夢について興味を持っていたけれど、夢が無意識とつながっていることや夢のメカニズムを知ることで、前よりももっと夢について興味を持つようになりました。
これからもたくさん夢を見て、その夢について考えていきたいです。
これで発表を終わります。
聞いてくださって、ありがとうございました。

■研究の振り返り

◇これはどのような作品ですか?
夢についてフロイトの研究や夢を利用した偉人の業績などを述べた作品。

◇どうしてこの作品をつくりたかったのですか?
前々から夢について興味を持っていて、なぜ夢を見るのかが気になったから。

作品づくりで楽しかったことは何ですか?
受験が終わったからのびのびできた。

作品づくりで難しかったことは何ですか?
時間が足りなかった。

作品作りを通して学んだことは何ですか?
夢の大切さや夢のメカニズム

◇次に活かしたいことや、気をつけたいことはありますか?
もっと資料を集める!!!

この作品を読んでくれた人に一言
あざした!!!!!!

この記事を書いた生徒さん

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