【食文化】スープは世界的な料理
世界の食文化は、地域によって様々です。
経済の発展度合いや地理・気候、伝統などによって、ある地域では当たり前のことが、別の地域では当たり前ではないことは本当によく見られると思います。
ただ、スープだけは、世界のどこを見渡しても存在します。今回はスープの歴史と、スープの普遍性について書こうと思います。
穴を鍋代わりにしていた?
人類の歴史において、火を扱えるようになったことは大きな転換点ですが、それは人が料理をするようになった点においてもそうです。
おそらく人類最初の料理は、肉を火で焼いた「ロースト」であると考えられます。非常に簡単な料理です。そこから、次のステップに移るには更に時間がかかったようです。
時が経ち、人間は、茹でる、ということを覚えました。茹でるには、容器が必要です。スープと言えば鍋ですが、一番最初は穴からスタートしたようです。
穴を掘って、石を詰め、その上で火を起こし、火が消えた後に穴に食材を入れることで、石の余熱で調理されるというものです。
その後、更にスープらしくなります。
穴の底に動物の皮などを敷き詰めて水が染みだすのを防ぎ、穴に水を入れて、食材と火で熱した石を入れることで調理されるようになりました。
穴と火と石があれば、原初のスープが作れたと考えると、世界中にそれぞれスープが在ることには、納得出来るように思います。
西洋は「食べる」。東洋は「飲む」。
スープは世界中に存在しますが、その食事の方法には差があるようで、西洋と東洋ではかなり異なるようです。
まず西洋からすると、スープとはスプーンで食べるものであり、食事の最初に出る料理であり、朝食には出ない、ものだそうです。
一方で東洋では、スープは飲むものであり、別に最初に出るとは決まっておらず、朝食にも出るものです。
日本で馴染み深いスープと言えば、おそらくほとんどの方が味噌汁を想起されるかと思いますが、確かに朝食だろうと全然出ますし、逆に朝食のイメージすらあります。
東洋のスープにも具材は入っているので、食べてはいるのですが、具材を食べた後に、汁を飲む、ということは共通で、やはり東洋ではスープは飲むものと言えるようです。
スープは懐が深い
世界中に在りながら、西と東で分裂もしているようなスープですが、その最大の特徴は、何を入れても良いということではないかと思います。
スープの定義は緩く、容器に液体と具材を入れて熱するという形を取っていれば、あとは何でもありです。
このような懐の深さ、寛容さがあることで、スープは世界中に存在しているのだと思います。
世界に広まる普遍的なものの根底には、スープのような緩さが必要なのかもしれません。
以上、スープは世界的な料理についてでした。
ありがとうございました!
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