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【読書】史上最も速く高齢化の進んだ国=日本


少子高齢化の先駆者として有名な日本は、どのように現在に至ったのかの簡潔で分かりやすい説明のある本を見つけたので、その内容を自分なりにまとめて書こうと思います。

戦後の短いベビーブーム

日本は1930年代後半に千人辺り三十未満まで粗出生率が低下したが、1947年には三十四・三まで上昇しました。合計特殊出生率にすると約4.5で、戦後の西洋のどの国よりも高い数値でした。

いつ低下し始めたのかと言うと意外と早くて、1950年代初めには3まで落ち1960年代には2になっています。現在は1.20前後です。

これまでに大きな人口増加を経験した国々を見ると、まず工業化に成功して人口増加の波に乗りその後、都市化・教育・避妊法が進んでいくことで次第に出生率が低下することが分かります。同時に医療技術や衛生環境の向上により死亡率も下がっていくので、生産労働人口のピークを迎えた後その国は少子高齢化と人口減少に向かっていきます。

人口変化は後になるほどスピードが上がる

世界の人口は長らく爆発的に増えることはなく時代ごとに増減を繰り返しながら緩やかに増えてきましたが、UKの産業革命以降一国の人口が急激に増加する流れが始まります。

そうした人口変化は遅れて始まった国ほど、増加も早ければ少子高齢化に向かった後減少するのも早いと言われています。事実UKやドイツなどの先に人口変化を経験した国と比べて日本は驚くほどのスピードでそれらを経験して今では少子高齢化の先駆者となっています。

日本より後に人口変化を経験した東アジア諸国も同様で、そのペースはどんどん早くなっています。中国しかり、韓国しかり。タイでは人口増加による経済発展を少子高齢化や人口減少のペースが追い越してしまうとも言われています。

日本の人口が増えたことも現在少子高齢化の先駆者となったことも、日本の国内事情と言うより世界的な流れの一部であることがよく分かります。

以上、史上最も速く高齢化の進んだ国=日本、についてでした。
ありがとうございました!

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