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広瀬典丈
2024年5月26日 21:02
チガヤはイネ科チガヤ属の多年草。アジア中西部・日本列島全土・アフリカ・オーストラリアの日当たりに群落を作って分布。初夏、新芽を噛むと甘い白~黄・赤褐色の花穂(ツバナ)をつけ、秋には草紅葉も楽しめます。 上作は、愛万知博 市民プロジェクトデモンストレーション下いけ。 水から離すとホケますが、問題なく使えます。バランス→広瀬テキスト63p上左 シラン・パーム繊維で主材の方向性(遠心)→広瀬テキ
2024年5月24日 13:57
タニウツギは、日本列島自生の落葉広葉樹。晩春~初夏に花咲きます。 近縁のハコネウツギ・ニシキウツギも同様の分布で、ベニウツギはタニウツギ の園芸種。それぞれの違いはわずかですが以下各所にあります。 花色は、①タニウツギがピンク、②ベニウツギが濃紅、③ハコネウツギは初め白から濃紅④ニシキウツギは初め白から紫紅に変化。 葉形は①②が葉元が広い卵形楕円、③は先端が広く先が尖った楕円、④は先が尖っ
2024年5月21日 15:19
ヤグルマギクは、ヨーロッパ原産で晩春~初夏に花咲く耐寒一年生のキク科ヤグルマギク属。20世紀初頭に日本列島に入り野原に広がりました。花色は青紫~ピンク・白。ヤグルマソウは別物で、同族とされていたスイートサルタンも今は別属と分かっています。 上作は、ウツギと合わせた主材の方向性(遠心)→広瀬テキスト48p。 上左 青紫とピンク、色違いで一種いけ色彩構成→広瀬テキスト59・75p 上右 キリ
2024年5月18日 16:42
オオデマリ・スノーボール(ビバーナム)は、ガマズミ(ビバーナム)の仲間の落葉低木。スノーボールの開花は春、オオデマリは少し遅れて晩春~初夏に開花し、咲き始めは淡緑、咲き進んで白く変わります。 オオデマリは日本列島原産で葉の形は楕円でやや厚みがあり、スノーボールはヨーロッパ・北アフリカ原産で葉は薄く切れ込みがあります。 水揚げが悪いので、枝に割りを入れる・表皮をむく・叩き潰す・・芯のワタを除く
2024年5月10日 23:24
シランは、日本列島・台湾・中国などに分布し、春、赤紫・紅・白・ピンクなどの花をつけランの仲間。葉は薄く幅広長楕円状で縦すじがあります。 上作は、主材の方向性(遠心)・一種いけ→広瀬テキスト48・75p。 上左 葉を巻いた横長・巻く・一種いけ→広瀬テキスト53・71・75p。 上右 チガヤ・ボクによる自然調 主材の方向性(遠心)→広瀬テキスト48p 上左 葉を巻いた・一種いけ→広瀬テキ
2024年5月7日 22:37
アマリリスは中南米・西インド諸島に分布するヒガンバナ科の多年草。白・赤・ピンク・淡黄などの花色で六弁の大きな花を咲かせます。秋咲きのホンアマリリス=ベラドンナリリーは別物です。 アマリリスは茎が柔らかく中空で傷みやすく藁などの詰め込み保護で出荷されます。詰め込みは取り除き、剣山にそのままでは留めにくい場合、先に枝をいけたい方向に刺して、そこにアマリリスを差し込みます。 上 ハウチワカエデ
2024年5月2日 22:15
シャクナゲは、北半球中心の寒帯~熱帯まで、広範に分布するツツジ属の常緑花樹。春~初夏、枝先に赤・ピンク・白・黄の大きな五~七裂の合弁花を総状に咲かせます。 ツツジ同様ねばりは無く、水揚げは水切り・枝に割りを入れる・表皮をむく・叩き潰すなど。 作例は、主材を向き合わせにして客材を包み込むようにいける「主材の方向性(向心)」の見本花です。 →広瀬テキスト48p 上左 ウンリュウヤナギを上下に
2024年4月30日 11:03
ダッチアイリスは、19世紀末、地中海沿岸に分布するスパニッシュアイリスにさまざまな種を掛け合わせてオランダで作られた園芸品種。花色は青・紫・暗赤・黄・白など豊富。剣先状の葉の中折れした内側が白っぽく絹光沢するのも特徴的です。 バクテリアによって、葉や花の黄変・花先の巻き込みが起きるので、水切り・水換えは必須です。 上作は ダッチアイリスを上に花、中間に葉、下にスイトピーを置く上下対比→広瀬テ
2024年4月26日 11:57
エニシダは西アジア~ヨーロッパ・アフリカに分布するマメ科の一属。常緑・落葉低木。春~初夏多数の小花が並び咲き、花色は黄・白(赤・ピンク・オレンジが一部に差す園芸種もあり)。日本には17世紀末中国経由で伝来。 濃緑の細枝が八方に伸びる姿は独特。曲げも利き、成形に適しています。 作例は、エニシダを丸めた一種いけ→広瀬テキスト71・45p 上左 モンステラの葉を半面切ったスペースにエニシダ・カ
2024年4月25日 11:00
ツツジはアジア中心に分布する常緑・落葉花樹。春~初夏、枝先に赤・白・ピンクで先が五裂する合弁花を数個つけます。同族でもシャクナゲ・サツキは別扱い、別属のキリシマツツジは仲間扱いがふつうです。 ツツジの枝はねばり無く折れやすく、バネやワイヤで曲げます。 水揚げは水切り・枝に割りを入れる・表皮をむく・叩き潰すなど。 作例は、ハナミズキと合わせた自然調→広瀬テキスト45・46p 上左 フジと
2024年4月23日 23:18
ハナミズキは、北アメリカ原産のミズキ属の落葉樹で、1912年ワシントンD.C.に贈ったサクラの返礼木として有名。春、サクラの咲いた後、近縁の白いヤマボウシより早く、白・ピンクの苞葉(花を囲む葉)をつけます。秋には赤い実がつき、寒暖差があれば緑の葉が濃赤に変わる紅葉も見事です。 水揚げは水切り・枝に割りを入れる・表皮をむくなど。 上作 ハナミズキ・ツバキで「基本花型立真型)」→広瀬テキスト25
2024年4月16日 21:00
ライラックは、東南欧に分布するモクセイ科の落葉低木。春、芳香のある青~赤紫・ピンク~白の小花を穂状につけます。 水揚げには葉を減らす・枝に割りを入れる・叩き潰すなど。バクテリアに弱いので切り戻し・水換えも大事で、新鮮な水をたっぷり吸わせるには給水スポンジは不向きです。 上作は、 ハランで「主材の方向性(遠心)」→広瀬テキスト48p 上左 ライラックの枝に晒しホウキグサを斜め下に差し込んで
2024年4月11日 13:56
キブシは、東南アジアに分布する落葉低木。早春淡黄緑の小花を房状につけます。ヌルデのフシの代わりにお歯黒に使われたのが名の由来。小花が付け根から長く並び咲くところがフジと似ているとして、キフジとも呼ばれますが、フジとは違い、枝はツル状でなく、矯めも利きません。 上作は、 ラナンキュラスと合わせ、花材のバネ(ワイヤ留め)で曲げています。→広瀬テキスト66p。 上左 キブシ・スカシユリの自然調・
2024年4月8日 19:24
ヤマブキは、太田道灌の逸話でも知られる、東アジアに分布するバラ科の落葉広葉樹。春少し暖かくなる頃山吹色の花が咲きます。花色が白いヤマブキもありますが、よく似た白花ヤマブキは花弁4弁・葉が対生で別属。どちらも細く柔らかな枝は矯めが利き、水揚げ・花持ちも良く、水切り・水換えでじゅうぶん保持出来ます。 上作は、 ヤマブキの一種いけ→広瀬テキスト75p。 上左 シロバナヤマブキの一種いけ→広瀬テキ