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ウルトラマンヴァルキリー【第3話 さそり怪獣出現!】

サトシ「え?新兵器ですか?!」
マコト「そうだ、我々MAG本部に米軍から新兵器がおくられてくるようだ」
ある日のMAG本部はアメリカから送られる新兵器で話題となっていた。
ヤエ「それで隊長、新兵器というのは?」
マコト「送られてくる新兵器はバスターホークに搭載される予定のミサイル【E100爆弾】だ。」
ツトム「E100爆弾!?」
ヤエ「それで、どんな性能なのですか!?」
ヤエは目を輝かせてE100爆弾の詳細を聞いた。
マコト「性能はこれからのテストでわかるとは思うが、一説にはあのインベドル01のような堅い装甲やとても堅い怪獣の甲殻を破壊できるのだとか…」
ヤエ「1発でですか!?」
マコト「アメリカからはテストで使うE100爆弾と予備のE100爆弾3個の合計4個が送られてきてるのだ」
ヤエ「じゃあ、もしテスト中に怪獣が現れても…」
マコト「あぁ、間違いなく対処できるだろう!」
ヤエ「本当ですか!」
ヤエは子供のようにはしゃぎ回る
ツトム「なんか今日の高山隊員嬉しそうだな…」
サトシ「いつもならこんな姿見せないもんな、なんか珍しいというか…」
ケンジ「まぁ、いいじゃないですか?」

テスト当日
テスト会場はMAGが事前に用意した岩場で行われた。
マコト「これよりE100爆弾のテストを開始する!目標はターゲットであるコンテナを破壊することだ」
一同「了解!」
岩山の中に佇むコンテナに照準を合わせる。
ツトム「高山隊員、俺がやれといったらトリガーを押すんだ」
ヤエ「了解」
ヤエはうずうずしながらトリガーに指を置く。
バスターホークに搭載されたE100爆弾の射程距離に目標のコンテナが入った。
ツトム「よし!やれ!」
ヤエ「発射!」
バスターホークからE100爆弾が搭載されたミサイルが発射される。
マコト「今すぐ退避しろ!」
バスターホークは爆風に当たらないように退避した。その後ろで大きな爆発が起こった。
ドォォォォォン!
コンテナはおろか付近の岩山までもが木っ端微塵になった。バスターホークは爆発による衝撃波で少し体勢が崩れた。しかしすぐに立ち直ったことでこれといった被害はなかった。
ヤエ「すごい…」
ツトム「これがE100爆弾…」
サトシ「ターゲットどころか岩山まで粉砕しやがった…」
ケンジ「これを怪獣に…?」
隊員達はE100爆弾の破壊力に目とれていた。
マコト「よし、撤収だ。」
バスターホークはテスト会場から離れていった、何かが蠢いたことを知らずに…

メイ「へぇ、そんな破壊力が」
ヤエ「いざという時はMAGの最終兵器にもなるって!」
ヤエが目を輝かせながらメイに語っていた。
メイ「でも乱用は出来なさそうですね。仮に乱用したら他の宇宙人に目をつけられそうですし…」
ヤエ「そうだねぇ…」
2人が話していると、緊急事態を知らせるサイレンが鳴り響き、オペレーター室に隊員達が集合する。
メイがモニターに目をやる。
メイ「隊長、怪獣が出現しました。場所は…テスト会場!?」
なんとE100爆弾のテスト会場に怪獣が出現したのだ。
ケンジ「もうしかしたらE100爆弾の衝撃で怪獣が出現したのか…?」
マコト「それもあり得る。とにかくあの会場には後片付けや調査をしている作業員がいる、急いで出撃するぞ!」
一同「了解!」
バスターホークはテスト会場へ飛び立った。

作業員 A「怪獣だー!」
作業員B「全員退避!」
作業員が逃げる後ろではE100爆弾の衝撃で目覚めたさそり怪獣スコルピスが暴れていた。そこへバスターホークのミサイルがスコルピスを襲う
スコルピス「キシャー!」
スコルピスはハサミから溶解液を発射した。バスターホークは間一髪で避けた、溶解液は岩山をドロドロに溶かした。
ケンジ「なんて強さの溶解液なんだ」
サトシ「隊長、ここは予備で搭載されているE100爆弾で攻撃を…」
マコト「ダメだ、近くに作業員がいる、作業員に被害が及んだら取り返しがつかない。ここは地上作戦に出るぞ!」
バスターホークが着陸する
マコト「俺と神城隊員、高山隊員でやつに突撃する。残った隊員は作業員の救出に当たってくれ」
一同「了解」
マコト「よし、いくぞ!」
スコルピスはこちらを威嚇している。
ケンジ「奴の武器は両腕と尻尾のハサミ、両腕から出る溶解液、そしてサソリという形状から尻尾の奥についた鋭い針が武器でしょう。恐らく地上なら尻尾攻撃は使ってこないので溶解液に気をつけながら戦いましょう。」
マコト「了解した!」
3人はMAGガンを構えた。
ヤエ「MAGガンの実力、試させてもらうわよ!」
3人は岩から出るとスコルピスに攻撃を始めた。しかしスコルピスの堅い甲殻に阻まれて攻撃が効かない。
ケンジ「MAGガンの弾丸が通らないぞ!なんて堅さだ!」
マコト「諦めるな!ここは貫通弾に切り替えて攻撃するんだ!」
MAGガンの弾丸スロットを貫通弾に切り替えて攻撃した。しかしそれも効かなかった。
ヤエ「隊長、ここはE100爆弾で対処した方が得策なのではないでしょうか」
マコト「…むう、そうするしか方法はないのか…よし!今すぐ作業員達を遠くに退避させてE100爆弾を使うぞ!」
隊員達がバスターホークに集合する。
サトシ「作業員は皆E100爆弾の爆発範囲圏外まで退避させました」
マコト「よし、これよりE100爆弾による攻撃を開始する!」
バスターホークはまた空を駆ける。
照準をスコルピスに合わせる。
マコト「今だ!撃てっ!」
ヤエがトリガーを押す。
予備のE100爆弾がスコルピスに着弾する。
ドゴォォォォォン!
スコルピス「ギュイァァァァ!」
スコルピスは大きな爆発に飲み込まれた。
マコト「やったか!?」
やがて砂埃が晴れていく。そこに映っていたのは…
ツトム「なっ…」
スコルピスが生きていたのだ!
スコルピスはハサミから溶解液をこちらに発射してきた。
バスターホークは溶解液をギリギリのところで回避した。
ツトム「危ねぇなオイ!」
サトシ「で、でもあのE100爆弾を耐えやがったぜ、あのサソリ野郎」
マコト「E100爆弾ではあの怪獣は倒せないのか…」
隊員達が絶望するなか、ケンジの口が開く。
ケンジ「でも、待ってください。よく見るとスコルピスの頭部付近の甲殻にヒビが入っています!」
隊員達がスコルピスの頭部付近の甲殻に目をやった。よく見るとヒビが入っている。
ケンジ「あそこをミサイルで攻撃すればダメージが入る筈です!」
ヤエがヴァルキリーアームを持ち、立ち上がる。
ヤエ「私がやります!」
ヤエは扉を開けると真っ逆さに飛び降りた。
マコト「待つんだ高山隊員!」
ヤエはヴァルキリーアームを右腕に装着した、するとまばゆい光が放射された
シュワァー…
ウルトラマン「シュワッチ!」
ウルトラマンの登場だ!
ウルトラマンは着陸するとスコルピスに突撃した。スコルピスは溶解液を発射した。ウルトラマンは前転で回避しすぐさまアッパーをスコルピスの顔面に当てた!
スコルピス「キュエァァァァ!」
スコルピスは柔らかい腹部を見せジタバタと暴れだした。
ウルトラマンは柔らかい腹部にヴァルキウムショットを当て、そこから殴り始めた。殴っていた途中、スコルピスの尻尾のハサミがウルトラマンを振り飛ばした。スコルピスは起き上がり体制を立て直すとウルトラマンを尻尾のハサミで掴んだ。そしてウルトラマンを持ち上げると地面に何度も叩きつけた。
サトシ「なんという怪力だ」
ケンジ「でも、スコルピスのヒビが狙えます!」
マコト「よし!撃てっ!」
バスターホークがミサイルを発射した。見事にミサイルはヒビに直撃し、甲殻が剥がれた。
スコルピス「グギュラァァァァ!?」
スコルピスはあまりの痛みでウルトラマンを放り投げた。宙に投げ捨てられたウルトラマンは体制を立て直し、スコルピスの傷にヴァルキウムショットを当てた。更に急降下キックで追撃する。怒ったスコルピスは尻尾の針を発射した。ウルトラマンはヴァルキリーシールドを展開し弾き返した。そしてヴァルキリーカリバーに変形し猛ダッシュでスコルピスに接近、スコルピスの尻尾を切断した!
スコルピス「グギュラァァァァ!!」
悶えるスコルピスを蹴り飛ばし岩山に張り付けた。ウルトラマンは腕をL字に組み、スコルピスの柔らかい腹部にヴァルキウム光線を放った。
スコルピス「ギャアアアアルルル!」
スコルピスの肉体は岩山と共に爆発した。
ウルトラマンは天を見上げ飛び立っていった。
ウルトラマン「シュワッチ!」

マコト「MAGと米軍との会議でE100爆弾は暫くの間は使用禁止、そして送られたE100爆弾はすべてアメリカへ返すこととなった。」
戦いの後、E100爆弾は怪獣を呼び起こす危険があるため全てアメリカへ返すこととなった。
ヤエ「そっかぁ…」
ヤエは少し寂しそうだった。
メイ「元気出してよ!私たちMAGはE100爆弾がなくたって戦えるわよ!」
ツトム「そうだよ!俺たちには頼もしい武器があるじゃないか!」
ヤエ「…そうだね!」
サトシ「一仕事したら腹減ったよ!」
ケンジ「じゃあ食堂行きましょう!私はオムレツでも食べますか」
マコト「そうだな!エネルギーチャージも隊員の大事な任務だからな!」
隊員達は食堂へと走っていった

続く

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