見出し画像

「どういう髪型にしますか?」にいつもアワアワする私

先週美容院に行った。
美容師に毎回「どういう髪型にしますか?」と聞かれるが、いつもうまく答えられずにアワアワしてしまう。

別に「こういう髪型にしてほしい!」という希望があって来店しているわけではないのだ。髪が伸びて邪魔だから、切って欲しいだけなんだ。ポジティブな気持ちではなく、やや後ろ向きな気持ちで来店している。そこの認識に齟齬がある気がする。

「いつも通りで」とか「おまかせで」と答えてしまうと、「つまんねーヤツが来たな」と思われそうでイヤなので、「前髪はこのくらいで、襟足は刈り上げて…」など、一応頑張って答えるようにしている。
ただ毎回、「まあ…全体的に梳く感じっスね」と伝わったのか伝わっていないのか分からない返答をされる。ちゃんと聞いてる???まあ毎回良い感じに仕上げてくれるので文句はないんだけど。

「どういう髪型にしますか?」よりも「髪型で困っていることありませんか?」と聞いてくれた方が答えやすいかもしれない。困りごとならスッと答えられるし、そこから似合う髪型を一緒に決めていければ良いのかもしれない。


大人になった今は当たり前のように美容院に通っているが、高校生の頃は美容院に行くのはすごくハードルが高かった。
私は小学生から高校一年生くらいまでずっと同じ床屋に通っていたため、美容院に対してめちゃくちゃ恐怖心を抱いていた。まず予約の電話を入れるのがすごく怖かった。「カ、カットで…」と電話口で伝えるのがすごく照れ臭かったのを覚えている。また美容院は基本女性用だと思っていたので、男の自分が行っても問題なさそうな美容院をしらみつぶしに探していた。

当時は「美容院の注文攻略サイト」なるものがあった。美容院デビューで恥をかかないために、私はそのサイトをめちゃくちゃ読み込んでいた。
「ダサい服で行くと美容師にナメられるので一張羅で行った方がいい」「美容師に身の上話をしすぎるとドン引きされるため、当たり障りのない会話に留めておくのがベスト」など、本当かどうか分からないことがたくさん書いてあった。当時の私はそれを読んで「美容院、怖っっっっ…」と震えていた。

実際美容院に行ってみると、美容師は皆優しくて拍子抜けした。
お菓子をくれたり、お客さんが少ない時は家まで送ってくれたりしていた。あと髪型をセットしてくれるのに感動した。「芸能人みたいじゃん!」と興奮したのを覚えている。
高校卒業後に来店した時、「次来た時は髪を染めてみよう!」と約束していたのだが、すぐ他県に引っ越したので結局髪は染めれずじまいだった。
今でも元気に営業してるのだろうか。私のことを覚えてくれていると嬉しいな。



この記事が参加している募集

#創作大賞2024

書いてみる

締切:

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?